最初は手探りだよね編~サガット国近郊で練習練習~

第1話 ゴブリン

 読み飛ばすための3行あらすじ


 歩いてたらゴブリンに出会った


 特殊な攻撃方法で撃退


 村に向かった


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「なんかいいことないかなあ」


 私、旅好きのレイは、濃い霧の中街道を歩いていました。ここはサガット国だったかな。


 すると


「だ、誰か助けてくれえ!」


 向こう側から叫び声が!なんだなんだ?霧で見えないぞ。

 よし、放置。

 私は何も聞いてない。私強くないし? 


 あーくそ、霧の向こうから男が見えてきたよ。そしてその男はゴブリンに追われていた。うわあ、どうしよう。


 ゴブリンは敏捷性が高い、どんどん追いついていき、武器を振りかぶった。男が死ぬ!ええい、クソ!


「いけっ!」


 掛け声とともに私の頭上にある、マジックエネルギーオーブがゴブリンに向かって突進!

 そしてゴブリンに命中。ゴブリンAの顔は曲がってはいけない方向に曲がって、そのまま膝から崩れ落ちたのであった。


 このマジックエネルギーオーブ、オーブコアをもとにエネルギーオーブという魔法的な球体を作成するのですが、少ないマジックポイントで作成できて、

 基本攻撃に使う分ならマジックポイント消費がないというすぐれものなんです。強い。

 オーブは何もなければパワーを与えたものの頭上で命令があるまで待機してます。

 私が扱えるオーブは現状3つ。


「な、なんだ?」


「いいから走って逃げて!」




「ふう、なんとかなったかな」


 男が遠く離れたのを見てからゴブリンの首をスパッと切って死なせました。

 まだオーブ攻撃は弱くて単体のゴブリンですらぶっコロコロしきれないんだよね。でも補助攻撃としてはすんごーーく便利。



 さて、人間がいたってことは近くに村があるだろうから泊めてもらおうかな。


 歩いて見つけた村は結構大きい村でした!街道があったんだから小さい村なはずもないか。とりあえず冒険者ギルドに行って依頼を受けよう、ちょっと手持ちの金銭が心もとない。


 冒険者ギルドに入ると視線が私に集中しました、なんで?まあいいや受付行こう。


「こんにちは、即金になる依頼がほしいんですけれども。」


「ええと、まずはギルド証を見せてもらえるかな。」


「あ、はい。どうぞ。」


 受付のおにーさんは読み取り魔道具に私のギルド証をかざすと、暗い顔をしました。


「冒険者Lv6は16歳としてはまあまあですが、マジックポイントが平均以下ですね……魔力はそれなりですが。でも冒険者ですね」


 む、値踏みしよって。


 この宇宙は魔法がある宇宙でして、魔力と魔力行使残量であるマジックポイント、MPですね、それらが物を言う世界だったりします。


「いきなりこちらにお越しいただいて何なのですが、スタンピード魔物大行進が起きました。あなたには冒険者として可能な限り協力を要請します。」


「へぁ!?す、すたんぴーどですか!?場所は!?魔物の種類は!?」


「報告したものはスタンピードとだけ残して息絶えたのでなんとも。明日には斥候が帰ってきてわかると思います。最近ゴブリンが頻繁に目撃されていたのでそれではないかとは思われますが…… 」


 うーん…いきなりスタンピード、ですか……


 冒険者はスタンピードが怒った際に積極的に応援に行かないといけないという規律があるので、私も参加することになりました。


 本日はギルド員なら格安で泊めてくれるギルド宿に泊まって、明日のスタンピードに備えます。うーん、マジカー……




 そうそう、ステータスはこんな感じですね。数値はあくまでも目安になりますけれども。村に来るまではLv5だったはずなのですが、さきほどのゴブリンで1Lv上がったみたいですね。

 このステータスはカードにデータが格納されていて、各種ギルドや村長の家、税関入管等にある読み取り機で読み取るんですよん。


 レイLv6

 HP65

 MP20

 STR18

 DEX22

 VIT21

 INT24 (魔力としての)

 WIL24

 CHA24


 スキル

 オーブ使いLv3 短槍使いLv2 剣使いLv1 無属性魔法Lv1 生活魔法


 装備

 魔法使いのローブ 短槍 ソード



 Lv6ならこんなところでしょうか。STRを除いて4前後上がった感じですね。

 あ、そう、一応ね、オーブ以外にも魔法扱えるんですよ。これまたレアで他に使える人を知らず、術式も知らないので使ったことないんですけどね。ステータスには書いてあります。


 いいことないかなーなんて呟いてましたがいいこと全くありませんでしたね。いやーこの先が思いやられる。

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