第3話 美しい声の君へ

 君の声はとても澄んでいて美しい。


 毎年春ごろになると決まって歌の練習を始めるよね。

 君には悪いけど、最初のうちは時々笑ってしまうんだ。


「あっ、失敗した」

「中途半端だなぁ……」


 上手くない時期は心の中でそう思いながらも、頬は自然に緩んでしまうんだ。


 だけど、練習を重ね、完璧になった君の歌はとてもキレイで、いろんな人の耳を楽しませるんだ。

 それは誰もが足を止めて聞き惚れてしまうくらいに素敵なんだ。


 でも、どうして毎年最初から上手く歌えないのだろう?


 ねぇ……















うぐいす

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