第9話 物語の関連性

 クロスオーバーに近いですが、物語に何らかの関連性を付けるのが好きです。Aの物語に出て来た登場人物が、Bの世界に登場したり、Cの世界で起った出来事が、Dの世界でも起ったりなど。「世界が繋がっている」と言う感覚は、壮大な物語を連想させます。今回書いた「異なる世界の環連集」は、その特性を描いた物語です。

 それぞれが独立した物語でありながら、設定の上でそれぞれが関連性を持っている。「環連集」で使った「環」も「輪」と言う事で、物語を一周すると言う意味を含めています。前の世界で使われた伏線が、次の世界で綺麗に生かされている。探偵モノの続編が、必ずしも探偵モノではないと言う感じにです。

 「異なる世界の環連集」でも物語毎に主人公が存在しますが、それも明確な主人公と言うわけでもなく、どちらかと言うと、群像劇に近い形になっています。彼等は主人公であって、主人公ではない。物語の全体としては、彼等もまた、それを構成するモブ要因でしかないのです。そこに名前が付いているだけで。視点を変えれば、誰でも主人公に成り得る世界となっています。


 今回は大分短い内容になってしまいましたが、それでも読んで頂いた方には、感謝の言葉も御座いません。本当にありがとうございます。次回もおそらくは、このような形になってしまうかも知れませんが、最後まで楽しんで頂けたら、それ以上に嬉しい事はありません。

 

 


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