第90話 ここが闇ギルドなの!?



 商会長の「大金貨十枚出す!」との声が上がるが何も起こらない。


「それは、俺に言っているのか?」とわからない振りをして首を傾げた。

 どうやら、金額が足りないらしい。


「わかった、二十枚だ! 早くしろぉ!」


 その瞬間、潜んでいた者たちが動き出した。

 天井から四人、壁から二人が魔装に身を包み颯爽と姿を現す。


「……普通に姿、現しちゃうんだ」と思わず声が漏れた。


「ここは不意打ちする所だよね?」とユリに問えば「それほど腕に自信があるのでしょうか?」と彼女も首を傾げる。


「どうやら力に自信があるようだが、その年で本物の暗殺者に敵うと思っているのであれば、相当頭が弱いと見える」

「へぇ、王子の傍つきだけあって上物じゃん。女の方は殺す前に犯して楽しもうぜ」

「お前あんな胸が欠片も無いガキがいいのか?

 まあこれしか居ないなら俺も使うけどよ」


 ああ?

 俺の前でユリを犯す相談なんて仮に冗談でも許せる次元を超えてんだが……?


「なぁ、ユリ……こういう時さ、素直に殺さず痛めつけたいとか思っちゃ駄目?」


「いいえ、良いと思います……」と怖い笑顔で頷くユリ。「よし来た!」と立ち上がり、拳でわからせるスタイルで行こうと殴り掛る。

 接近すれば流石に剣で切り払おうと動き出すが遅すぎる。ユリの事を犯すと言った男を殴り飛ばせば頭が潰れてしまったらしく、絶命していた。


「あーあ、頭に来て力が入り過ぎたわ。

 一番ムカつく奴をミスったしもういいや。次お前な?」


 次は当然ユリの愛らしい体を小馬鹿にしていた男だと今度は鳩尾に全力パンチ。こいつも弱かったらしく、唖然として動けないままに拳が胸を突き破り手が血まみれに。


「な、何なんだこいつは!? 化け物じゃねぇか!!」

「誰が……誰が化け物ですかぁ!!」


 激昂したユリが一刀で残った四人を全員切り伏せた。

 残ったのは静寂と床に転がる暗殺者たち。


 しかし、何故ユリはいきなりキレたのだろう。

 胸無しと言われたからにしては遅かったけど……


 あっ、そうだ。

 幼少期に化け物って言われて苛められてたとオルダム子爵が言ってた。

 その言葉はユリには禁句なのか。覚えておこう。


「後はお前か……」と残る商会長に視線を送る。


「こ、これは何かの間違いです。私は知らない。違います!」

「こっちは最初から全部わかって動いているから何を言っても無駄だ。

 この場で首を切られたくないなら先ずはこの商会の帳簿と暗殺者のメンバーがわかる資料を持って来い」


「協力してくれるんだよな?」と問いかければ、素直に従い金庫の中にある書類を差し出した。


「よし、これで心置きなく処分を下せる」と商会長を魔装で包んで外へと連れ出す。

 拘束されて泣きながら連れ出される会長を唖然とした顔で商会員であろう者たちが見ていたが、無視してそのまま連れ出した。


「ひっ……おゆ、おゆ、お許しを! どうかお慈悲を!」

「ルイに暗殺者を差し向けた貴方に慈悲などありません」


 商会前に待機していて貰った兵士たちにお願いして、商会長を張り付けにする背丈に合わせた十字の杭を立ててもらった。 

 そこに彼を張り付け、確定している罪状を書き『解放した者は協力者と認定し同罪に処す』と付け加えた。

 同罪なのだから斬首刑だ。それがわかっていて助ける者など居ないだろう。

 これは住人への見せしめだ。

 本来なら粛々と法の下に裁きを与えるべきだのだろうが、どちらにしても殺すなら町人の前で派手にやろうと思う。

 徹底的に恐怖政治をやってやる、と終わってる奴らには直々に刑罰を処して行こうと決めた。


 最初は善政を敷いて住人が快適に過ごせる街づくりをなんて思っていたが、完全に下に見られていて言う事を聞くつもりが無い者が相手ではなんの経験も無い俺には無理だ。

 だから、わかり易いことをすると決めた。

 先ずは徹底的にわかり易く犯罪者を処罰し、住人に調子に乗ったらヤバいとわからせる。


 そう、道徳の前に先ずは遵法精神を根付かせるのが先だ。最低限のルールを守らせるところから始めないと駄目だ。

 そこがある程度形になれば後任に投げても問題無いだろう。


 レーベン商会がもう少し真面な経営をしていて言うことを聞くのであればもっと平和的な解決方法も見出せただろうが、不可能だった以上この案で行くと決め、気にしていたユリに「それでもいいかな」と相談する。


「ルイが悪役をやるのは嫌ですが……仕方がありませんよね。

 ですがそれでは住人の大半が罪人になってしまいそうではありませんか?」

「流石にそれは無いよ。人って結構簡単に掌を返すもんだから」


 恐らく今の状況は、強いものに巻かれているから許される範囲でやっていると思い込んでいるのだと思う。

 その強いものが徹底的に潰されれば少しは理解するだろう。


「だから俺たちは気にせず罪人をわかり易く処罰する。それを繰り返そうと思う」


 と言っても捕まえるのは彼らだけどね、と兵士たちへと視線を向けた。


「ハッ! 罪人を捕まえるのは我らの仕事であります!」


 敬礼して畏まる彼らに「罪人に強い者が居るとわかっている場合は俺たちに協力を仰ぐ事」と言い含めた。

 一応、ギリギリ上級兵士相当の力はあるが上級騎士が一人も居ないという時点で少し心配だ。

 うちの兵が来るまでは俺がフォローを入れてあげないと危ないだろう。

 真面目に働いてくれる彼らは俺にとってこの町で唯一の仲間だ。

 そこに遠慮は要らない強く伝えた。


 その後、闇ギルドの情報をユリと二人で整理して襲撃計画を立てた。

 商会の会長が傍に置いていた奴らがあの程度だったなら恐れる事はなさそうなので、ユリと話し合った結果、このままさくっと潰してしまおうと結論が出たのだ。


「さて、闇ギルドの連中の処遇はどうしようか……」

「討伐ではないのですか?」


 それをやっていいなら一番早いんだけど、まだ明確な罪状が無い。

 レーベン商会の書類には目を通したが、個人に対する暗殺依頼書はあっても組織の名簿は出てきてない。

 であれば捕らえて処罰できるのは、数名の実行犯のみだ。

 勿論暗殺を受け付けている場所の奴らは検挙できるが、手を出して良いのは法律上はそこまでとなる。

 領主権限を拡大解釈すればどうとでもなるが、関係ない人間を巻き込む恐れがあるからやるべきじゃない。

 かと言って中途半端に手を出したら姿を眩ませるだろう。


「商会長の時と違って簡単に逃げ隠れできちゃうからな」

「……手間を掛ける価値を感じない町だけに嫌になりますね」


 あらら、ユリは相当嫌気が差しちゃってるな。

 俺としては好きにやって良いとは言われたが、独善的な裁きを続けて良いのだろうかという不安の方が強い。

 暴徒の処刑には問題を感じてはいないが、商会に対する処遇は追い込む前提で話を進めていた。

 つまり最初から領主という立ち場を利用して追い込む算段だったのだ。


 税を故意に納めない奴らが蔓延っている状況では、そのレベルで一度町の仕組みを壊さないとならない。俺の頭では短期である程度は改善させる為にはこれ以外に思いつかなかった。


 まあ、それもこれも脅迫行為や暗殺者を差し向けるまでの話。

 案の定、暗殺者を差し向けてくれたのでもう処刑するのに躊躇いは無い。


「魔物よりもよっぽど面倒ですね……」

「そうだなぁ。もう闇ギルドも適当に潰して終わりにするか」

 

 うん。ユリの沈んだ顔は見たくない。

 暗殺者は力を出来るだけ削いで放置。後は動きを見せた時にその都度潰す形で行くか。


 幸い、戦争の時と違って雑魚しか居ないみたいだ。

 まあ戦争で上位に入れる強さを持っていれば、隠れて悪事を働かなくても金は手に入るもんな。

 好きでそっち側に行く奴は精神異常者くらいか。


「じゃあ、ユリはお留守番してて。適当に潰してくるから」

「えっ!? い、嫌です!! 何故ですか!?」


 いや、辛そうじゃん。

 と、ユリを気遣ったのだがそれが理由なら離れないとくっついてきた。

 大歓迎だと抱きしめ返せば驚いたのか離れてしまった。


 解せないが一緒にいる方が俺も嬉しい。

「じゃあまた小芝居をしに行こうか」と手を取り表へ出た。







 兵士を二人連れてハンターギルドへ赴いた。

 そう、此処が闇ギルドの本部。終わっていると言わざるを得ない。


 早速ギルド長を呼び出して食堂の一角で席に付いて貰う。


「領主様相手であれば、二階の応接間をお使い頂けますが?」

「はっはっは、そんな恐ろしい場所には行けないさっ!

 暗殺者が待ち受けているのだろぉう?」


 両手で彼を指さし態と陽気に大声を上げて返せば、食堂のおばちゃんや周囲のハンターたちが会話の不穏さにギョッとした視線を送る。

 テンションの高さに驚いたのかユリも唖然とした顔でこちらを見ていたが、小芝居感覚で楽しんで貰おうと思い、おふざけを続行する。


「まさか、そんな筈ありませんよ。私が目を光らせておりますから」


 見据える様な冷めた視線を向けるギルド長。

 

「詰まらん問答なんて必要無いのさっ!

 お前が暗殺依頼の受付をしている事はもう証拠があがっているのだから、さっ!」


 髪の毛を手でふぁっさぁっと払った後、片手でレーベン商会の書類を広げて見せ、ウィンクしながら指をパチンと鳴らせば、彼は漸く焦りを見せた。


「領主様は勘違いしておられる! その依頼書は偽装された物だ!」

「ほう……貴様はこの期に及んで嘘を吐くか!!

 証拠がこれだけだとでも思っているのか!!」


 突如陽気な男から一転怒気を露にし、バンとテーブルを叩き注目を集めつつ立ち上がれば、彼は椅子を転がして後ろに飛び後ろ手にナイフの柄を掴む。


「ほう、やるのか?

 これでも俺はハンター学院ではトップの成績を取り飛び級で卒業したばかりだ。

 少々腕に覚えがある程度の奴には負けんぞ?」


 そう告げた瞬間、彼は鼻で笑い少し警戒を解いた。


「余裕そうだな……隣のこの可憐な少女も神童と謳われた才女だぞ?

 兵士も二人いる。四対一で勝てるとでも思っているのか?」


 ほら、出せよ。倒せそうだろ? 早く戦力出せよ、と煽ってみるが彼は武器から手を離した。

 何故だ……商会長はこれで乗ってきたのに。

 乗ってきてよ……

 もう演技の方向性が自分でもよくわからなくなってきちゃってるんだよ。


「なるほど。それほど腕に自信があるのであれば応接間でも問題無いでしょう。

 無実の罪を晴らす為にも上でじっくりとお話をさせて頂きたい」


 きな臭い話に嫌気が差したのであろう若いパーティーがそそくさとギルドを出ようとした所で出入り口を塞いでいた男に止められ口論を起こし始めた。 

 よく見れば、受付の奥も出入りを塞いでいる様に見える。


「ほう、目撃者を全て消す算段か。

 それで私がこの場で声を上げた事はチャラに出来ると……」

「ふぅ……そこまで見抜かれては致し方ないな。もういいぞ!」


 とギルド長が声を上げれば、十数人の男がぞろぞろと降りてきた。


「どうした、これほど人数が居るとは思わなかったか?」

「くっ……最後まで抗って見せるさっ! 私は負けないさっ!!」


 方向性を見失っていた俺はついつい最初にやった陽気な男風の口調で返事を返せばユリが「ぷっ」と笑いを溢す。


「……先ずはその小娘と兵士を黙らせれば、その舐めた口調は止めさせられるかな?」


 後ろの男どもに顎で指示を出し、戦闘が始まる……と思ったのだが、ユリが一瞬で全てを切り伏せてしまった。

 ここまで馬鹿やって見せ場が無いのも嫌なんだが、と思いつつも出入り口を塞いでいる者たちを魔装で拘束する。


「なん……だと……?」

「言っただろ。神童だって」


 じっと何かを期待した顔でユリがこちらを見ている。


「いや……もう小芝居は終わりでいいだろ?」

「そうですか。今回は此処までですか……」


 ショボンとするユリだが、流石にもう続けるのは苦しくなってきている。

 だからここからは本気のターンと大げさな身振り手振りは止めて、真剣にギルド長と向き合う。


「まだ出せる手があるなら待ってやる。次は俺一人で相手にしてやるぞ」

「くっ……おい! 今すぐ幹部を全員集めて来い!」


 カウンターの奥で事務仕事をしていたのであろう男が、裏口から外へと駆け出していく。

 どうやらあの男も闇ギルド員らしい。

 様子を見るに受け付け嬢は一人を除いて白っぽい。


 俺は転がった椅子を戻して再びテーブルに着き周囲を見渡す。

 酷い光景だ。

 十数人の死体が転がり、拘束された関係ないだろう人たちは酷く怯えている。

 関係が無い奴らは外に出してやりたいが、口封じをしようとしていたことを考えるとここにいる方が安全だから入り口を塞いだ奴らと一緒に拘束させて貰ってある。


「どうした、座れよ。まだ来ないだろ?」

「この状況で同じ席に着けだと。お前……狂っているのか?」

「いやいや、お前らと一緒にするなって。

 確かに殺し合いには多少慣れたが、それはお前らの国が戦争を仕掛けてきたからだ」


 壁を背に、毒であろう黒い液体が塗りつけてあるナイフをこちらに向けて警戒を続ける彼はこちらが座ったままの状況に酷く混乱している様子だ。


「何故、こちらの手勢を待つ……」

「そりゃ、闇ギルド員を全員潰す為に決まってるだろ」


 そう告げれば少し冷静さを取り戻した男。戦力がくれば勝てると思っている様だ。

 割と強い奴が居るのだろうな。


「お前らは戦わなくていいから俺たちの後ろに居てくれ。

 後処理で働いて貰うから此処は任せてくれていい」


 一応念の為、全力で魔法が使えるようにと兵士の二人に声を掛け、安全な位置へと移動してもらう。

 暴徒を抑える時に力は見せているから大丈夫だと思っていたが何やら心配そうな様子。

 問題ないと伝えたい所だが、闇ギルドの連中が逃げる方向へシフトされても困るので小声で大丈夫とだけ伝えた。


 そうして居れば意外と早く援軍が到着した様だ。


「てめぇ、何勝手にこんな面倒な状況作ってやがんだ!!」

「俺じゃねぇ! 商会が依頼書を領主へ流しやがったんだ!!」


 あちらで揉め事が発生している間に終わらせてしまいたいが、まだ一人しか来ていない。


「なかなか来ませんね……早く帰りたいです」

「ねぇー! そうだ。ある程度状況がマシに成ったらラクとふぅを連れて来ない?」

「あっ、それは嬉しいです! そうしましょう!」


 ユリの呟きを拾って雑談に入れば幹部だろう男がこちらに歩いてきた。


「おい、随分余裕じゃねぇか」

「ああ。余裕だから戦力が集まるまで待てよ。勝率がゼロになるぞ?」


 なんて口にしたのが良くなかった。

 その瞬間、彼は戦闘態勢へと移行した。


「おい、あいつらも戦力が到着するまで待ってんぞ。時間がねぇ!」

「っ!? そ、そういう事か。なら俺は領主を殺る!」


 あらら……余裕出し過ぎて変に深読みされてしもうた。


「もう、何を言っても無駄そうですね」


 ユリの言う通り彼らはいつ切りかかって来てもおかしくない姿勢を保っている。


「もう少しなら大丈夫じゃね?」と光魔法を起動して二人の魔装を奪う。

 その瞬間、ユリが動いてナイフを弾き飛ばした。

 弾かれて天井に刺さったナイフを俺が魔装で掴んで奪い、テーブルの上に置く。


「ユリちゃんやるぅ!」

「ふふ、また小芝居再開ですか?」

「いや、ちげぇよ! これは素だよ!?」


 心外だという視線をがっつり向ければ「ふふふ、冗談です」と笑うユリ。

 そんな様を唖然と見ているギルド長と幹部の男。


「おい、俺たちは今何をされた……」

「しらねぇよ! くそ……ミノルの野郎はまだかっ!」


 噂をすれば影と言わんばかりにチンピラの様に蟹股で歩く男が入ってきた。

 恐らくこいつがミノルなのだろう。


「なんだぁ? おいおい、おもしれぇ状況じゃねぇかぁ!

 おいツトム、早速腕を見せて貰うぜ?」

「っ!? 貴方は!?」

「ひょーう! 何々ぃ? この女好きにしていい感じ? 俺ツトム、よろしくね!」


 後に続いてハンターギルドへと入って来たのは不細工でチャラい空気を纏った男。

 何やらユリが知っている様子を見せている。

「誰?」と端的に聞けばユリを傷つけたクズの手下らしい。

 帝国軍の奴が何故ここに……

 そう考えている間にもユリはそいつに切り掛り、切り合いが始まる。


 ツトムと呼ばれた男は、突然の攻撃に慄いては居たもののすぐに対応しまともに攻防をして見せた。

 

 はっ?

 ユリとガチで遣り合えるってマジで強くね?


 加勢しなければと急いで立ち上がれば、三人の男に邪魔された。


「おいおい、お前の相手はこっちだぜ?」

「どうした、一人で相手にするんじゃなかったのか?」

「邪魔だ。どけぇぇ!!」


 ユリが危ないのに邪魔してんじゃねぇ!!!


 加減している場合じゃないと彼ら三人が収まるように魔法陣を浮かべて全力で電撃を放てば、三人は跡形も無く消し飛んだ。

 というか、散らばっていた死体まで吹き飛び室内は煙に包まれている。

 ある程度舞った粉塵が落ち着けば小さなクレーターができているのが見えた。


 ユリの方へ視線を向ければ敵と距離を取っていたのを見て安堵する。


 いや、汚れている所を見るに吹き飛ばしてしまったらしい。

 ユリの戦闘を不利にするような事にならなくて良かった。

 その時唖然とこちらを見ていたツトムと呼ばれた男が焦った風に声を上げた。


「はっ? 何その威力……ってお前あの時の超やべぇ奴じゃん! ムリムリムリムリムリ!」


 声を上げながらも脱兎の如く逃げ出した奴を捕まえて情報を吐かせたい所だが、それよりもユリだと彼女の安否を確認する。


「怪我は無いか?」

「はい。中々でしたが、あれなら私でも勝てますから心配は要りませんよ」


 これはルイの所為です、と彼女は汚れを払いジト目を向ける。 

 ごめんて……心配でさ。


 その後、俺は怪我して怯える兵士二人を回復して事後処理も手伝うことにした。

 ギルドを半分壊しちゃったからこの後はお願いと投げる事は出来なかったのだ。

 というかギルド内は怪我人だらけだった。

 早く回復してあげないと…… 


 残ったギルド員やハンターたちも怪我がある者は魔法で回復し、集まってきた住人に事情を説明してから領主の館へと戻った。


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