第40話 討伐祭②



 一先ず、防壁の外で食事を取る事と成った。

 教師陣が用意してきた串焼きの山が台の上に置いてある。

 それを一人二本取って腹ごしらえを済ませた。

 冷めていたので美味しくはないが、保存食とかじゃないだけ有り難い。


 学生全員で集まっての食事だった為、かなり浮かれている様子が見て取れたが、教師陣はピリピリした空気を発している。


「相当に良くない状況の様ね。あれ、使うの?」


 声の方へと視線を向けるとリアーナさんとユキナさんが立っていた。

 向こうから話しかけてくるのはあの時以来初めてだ。


「いや、今回は使う気ないよ。

 あれは単体向けだから魔法の方が効率がいいし」

「そう……そ、その、素っ気なくして悪かったわ。

 父と話しておかしいのは私だったって気付いたの」


 えっ!?

 父と話してって……何処まで話したの?

 まさか銃の事言ってないよね?


 そんな俺の視線で気がついたのか「秘密は守っているわよ。強いって事は言ったけど」と付け加えた。


「いや、うん。非人道的な行いをした自覚はあるから気にしてないよ。

 それより、なんて言われたの? 普通に考えておかしいの俺だよね?」


 うん。

 はっきり降伏宣言して完全に抵抗できなくなった相手を殺したんだから。


「逆に殺さない奴の方が信用できないって言われたわ。

 そこまでの事を仕出かした奴を口で謝罪した程度で許すのは周囲の人間の命を軽く見てるかただの馬鹿だってね。

 リストルの行いに相当キレてたわ。山賊以下だって。

 守って貰った上で当然の行いをしただけの相手に不信感を向けた私も信用されない部類の人間だって説教されたわ……」

「ええっ!? 俺はリアーナさんを信用してるけど……守ってくれたし」


 あんなにドン引きしてたのに絶対に犯罪者にはさせないって言ってその通りにしてくれた訳だし。


「それは当然よ。貴方は被害者なのだから」

「リアーナさんの家は高潔なんだな。貴族って高潔かクズしか居ないの?」

「……言われてみるとはっきり分かれる場合が多いわね。

 自分が高潔かと言われると首を傾げるところだけど言い得て妙だわ」

「いいえ、お嬢様は高潔です」

「そうだよな。お嬢様は高潔だよ」

「ちょっと! からかうのは止めなさい」


 いや、からかったつもりはないんだけど……


「でも良かったよ。

 俺は平民だから結局疎遠になるだろうけど、その前にこうして話せて」

「そう言ってくれて助かるわ。それで、ユリシア嬢には会えたの?」


 やっと柔らかい空気を発してくれたリアーナさんにラズベルでの事を話したが、彼女は訝しげな視線を向けてきた。


「……それ、本当に伝わるの?

 あの子の事だから最初に贈った手紙を読んでいれば返事を出したはずよ」

「うん。俺もそれが心配だったから直接伝えに行ったんだ。

 流石に騎士団長が伝えるって言ってくれたんだから大丈夫だろ?」


 ねっ、とユキナさんに視線を送るが彼女も首を横に振る。


「伝わっていないという事は誰かが止めたと言う事です。

 それがもし辺境伯爵様であれば今回も止められるでしょうね」

「えっ、俺、もしかして嫌われてる!?」

「どうでしょうね。

 ただ、娘と好い仲に成りそうな平民の男は普通嫌厭されるわよ」


 ……そ、それはそうか。

 どうしよう。マジで!

 えっ、もしかしてこのままずっと会えないの!?


「まあ、そこは兵士になってから考えるのね。

 長く勤めればその内会うこともあるもの」


 む。会うだけでそれほど大変なのか。

 いや、まあどうなるにしても一目会って言葉を交わすだけはしたいけどさ。


 唸りながらもどうしたらいいか考えて居れば、その思考を遮る声が響く。


「伝令により本陣が戦闘を開始したとの報告が入った!

 想定通りこちらにも流れるだろうとの事だ!

 このままここを守る陣形で配置に付く!

 各々戦闘準備を終わらせパーティーで固まり指示を待て!」


 外に出てヒロキたち、キョウコちゃん、リアーナさん、ユキナさんで集まった。

 リアーナさんが入ってきてアミが少し怖がってるが今は我慢して貰うしかない。 


 そんな事より魔物の心配の方が先だ……

 一刻も早く状況を知りたいと聴力強化を強めるが、人の声が多すぎて意味をなさない。どんなに大きな声を出されようと耳がイカレる程音量が上がる事はないが、雑音が多いと遠くの音を聞き分ける事は不可能だ。


 ならば高い所から、と魔力を具現化し高台から望遠鏡で索敵すると、ちらほらとゴブリンがこちらを目指して走ってきているのが見えた。

 黙っている訳にもいかないので皆に聞こえる音量で教師へと報告を入れる。


「ゴブリン確認しました。今のところ余裕で対応可能な数だと思います。

 もう少ししたら見えてきますよ!」

「ほう、遠視の術があるのか。良くやった!

 索敵は最重要だ。お前はそのまま続けろ!

 目安として一年二年はAクラス序列十位までが前衛、三年四年は十五位までが前衛だ。

 後衛の奴は序列関係なく下がって構わん。

 目的は敵を減らしながら拠点の守護をする事だ。

 それを守れば自己責任で動いて構わんが調子に乗って出すぎるなよ!」


 えっ、いや……俺がこのままここにっておかしくね?

 一応、生徒の中ではかなり上位の自信があるんだけど。

 というか、階層で言えばトップだよね?

 解体の人たちにそう言われたよ?


 まあいいか。ここからでも魔法での援護はできるしな。

 そう思って索敵を続けていれば、森に隠れた部分からも湧き出てくるのが見えた。


「あっ、情報追加します!

 左右の森からも湧き出てきているので注意してください。

 密度が低い分殲滅速度的にまだまだ追いつくとは思いますが、ゆっくり討伐する余裕はないかも知れません」

「了解した! できるだけ全体を見渡し、上位種が居ないかをしっかり見てくれ」


 ああ、やっぱり普通のゴブリンだけじゃないよね。

 それならこれほど緊急事態っぽくならないだろうし。


「ちょっとルイ! ちゃんと見なさいよ! 大丈夫なのよね!?」

「おう。全然問題ないぞ。あの程度の群れなら俺一人でも入っていけるくらいだ」


 ナオミの不安そうな声に心配はいらないとはっきり返す。


 うん。数千は余裕で超えるだろうがかなり大きく散らばっている。

 剣を伸ばして振り回すだけでずっと戦って居られるだろう。


「見えてきたぞ! 確かにまだまだ余裕そうだぜ!

 先生、前衛って何処まで出ていいんだ?」

「俺たちは騎士じゃない。ハンターだ。

 真価を発揮するには慣れた連携と周りを気にしなくていい広さが必要だ。

 やれると言うなら各自の判断に任せる。

 だが後退の指示にだけは従って貰う。そこだけは忘れるな!

 指示に従わない場合、巻き込んでの範囲攻撃もありえるからな!」

「了解! んじゃ、後輩の為にいっちょ俺たちが手本を見せてやりますかね!」

「おい、折角の祭りだ。俺たちも行こうぜ!」


 上級生の二パーティーが意気揚々と飛び出していく。

 それを見て更に三パーティーほど飛び出した。


 その流れに乗るか否か迷っているヒロキたちがこちらを見上げる。


「ルイ、俺たちも行った方がいいと思うか?」

「いや、今のところ上位種は見当たらないからどっちでもいいけど、念の為拠点の近くを陣取った方がいい」

「あら、拠点を守るなら少しは前に出た方がいいんじゃないかしら?」

「そこは任せるよ。ただ、自力で拠点に戻れるラインは保ってくれよな」


 そんな会話を聞いていたからか、うちら以外の面々が先に出た連中の戦いぶりに触発されて前に出て行く。

 それを見たリアーナさんが呆れ顔で呟いた。


「あらあら。確かにあれは出過ぎね」


 彼女の言う通り、かなり遠くまで進んでしまっている。

 あれでは、回り込んだゴブリンはこっちにも群がってくるだろう。

 そうなれば出過ぎた奴らは孤立する。

 まあ、普通のゴブリンだけなら戻ってくるのも問題ない戦いぶりだけど。

 そう考えていた直後、一際大きなゴブリンが数匹確認できた。


「先生、大きなゴブリンが見え始めました」


 そう伝えると指示を出している先生が台の上に上がってきたので望遠鏡を渡す。

 覗き込み、一通り見渡すと望遠鏡を投げ返して高台から降りた。


「ありゃホブゴブリンだ」


 そう言うものの特に何か指示を出す様子はない。


「伝令とか出さないんですか?」

「普通のホブだけならまだあいつらでも問題はないからな。

 あれの装備持ちや更に体格がいいのが出てきたら報告してくれ」


 おおう。何故か俺が索敵固定になってる。

 別にいいんだけど……


 暫く見ていれば、二つのパーティーが後退してきているのが見えた。

 一番最初に出て行った二パーティーだ。


「先生、まだイケるけどそろそろ下がらせた方がいいんじゃないか?」

「まだ構わんが、どっちにしても下がらせることになりそうだな」

「んじゃ、そう伝えてくるわ。持久戦になりそうだし」


 そう言って彼は再び前に出て前衛に呼び掛ける。

 戻ってきた彼らの半数は拠点に入り休憩を取る様だ。


 そしてとうとう拠点近くでの戦闘が始まった。

 下手に溜め込む前に戻ってきてくれたお陰でこちらも安定した戦闘を繰り広げているがホブゴブリンの装備持ちなどが混ざるようになってきて、討伐速度が少し落ちてきている。

 そんな中、数人の人がこちらに走っている姿が見えた。


「先生! 大人三名がこちらに向かって走ってきています!」

「なにっ!? まさか本陣で何かあったのか……?」


 そうして話している間にも物凄い勢いでゴブリンを蹴散らして三人のハンターがこの場に到着した。 

 教師陣は生徒たちから少し離れた所まで彼らを誘導すると話し始めた。


「どうされました。まさか本陣で何か問題でも?」


 再び聴力を強化して彼らの会話を盗み聞く。


「ええ。オーガのキングがジェネラルを百ほど引き連れて出て来まして……

 幸い、今年はオーウェン殿も居てくれているので今のところは何とかなっていますが、こちらへの気遣いは一切できそうにありません」

「なっ……オーガキングですって!?

 オーガジェネラルでもここの五十階層クラスじゃないですか!?

 キングは国難レベルの災害級ですよ!? 本当に本陣は持つのですか……?」

「私もこんな事は初めてなのでどうでしょうね……

 今はオーウェン殿がキングを押さえているので何とかと言った所です」


 うぉぉ。

 何が最低でも四十階層超えてないと俺を倒すのは無理だよ。

 五十でも足りないじゃねぇか!


 まあでも今回は先生が居てくれて良かった。

 あっ、オーウェン先生って今年からだったんだな。

 もしかしてヒロキとアミの為に教師やってんじゃね?


 まあそれは今はいいか。


「そうですか。ではこちらは撤退で?」

「いえ、ギリギリまでは耐えて欲しいそうです。

 それともう一つ。オーウェン殿からの伝言で『厳しくなったらルイを前に出して耐えてくれ』との事です」

「それは聞いております。その為に温存もさせているので……」


 はっ?

 いやいや、聞いてないけど?

 えっ、索敵させてたのってそういう事?


「では、我らはできるだけ上位種を倒しながら戻ります」

「わかりました。伝令、ご苦労さまでした」


 即座に走り去る彼らを望遠鏡で追っていけば、その方向からホブの密度がかなり高い群れが飛び出してきた。

 その中にはホブゴブリンを筋肉質にして鎧を着たゴブリンもちらほら混ざっている。


「ルイ、状況は変わりないか?」

「いえ、変わり始めました。見て貰えます?」


 説明するより見てもらった方が良いと彼を呼び確認してもらう。


「こりゃ生徒では止められんな。ルイ、頼んでいいか?」


 聞けば、ホブゴブリンのジェネラルらしい。三十階層程度とのこと。

 その程度であれば前衛としてでも問題なく遣り合えるだろう。


「そりゃ構いませんけど……俺も生徒ですよ?」

「ふっ、お前は既に卒業に必要な評価を軽く百倍以上稼いでいる。

 もうどう見ても生徒の枠には収まらんよ」


 おおう。百倍以上なんだ?

 おっと、好きに暴れられるラインで止めるなら愚痴ってる暇はないな。


「てな訳で、ちっと一人で前に出なきゃいけなくなったから行って来る」

「ひ、一人でって……大丈夫なのかい?」

「ああ、秘密兵器もあるし大丈夫大丈夫。

 無事に戻る事だけならなんの問題ないよ」


 アキトの不安そうな声に笑顔で返して高台から降りて台を魔装に変換する。


 うん。魔力消費しまくれば周辺を殲滅するくらいはイケる。

 この程度なら光魔法は使わない方がいいか?

 いや死んだら意味ないし、そこら辺は難易度次第だな。


 と、漸く拠点前から抜け出せた俺は、剣を五十メートルまで伸ばして一閃した。


「よっこいしょぉぉっと!」


 全力で振り抜けば全て両断したようで一気に前方の雑魚を殲滅できた。


「「「「はぁぁぁぁぁっ?」」」」

「ちょっと待て、何だよその長さはぁ!!」


 上級生であろう連中が何かを言っているが、時間がないので今は無視だ。

 急いで前に出ないと強敵がヒロキたちの方へと行く可能性が出てくる。

 

 とりあえず百メートル程度前に出てから剣を全力で振り回したが、流石にホブの上位種は装備持ち。全てを両断する前に途中で剣を止められた。


 距離を詰められ、これはヤバいと強化の出力を五倍程度上げて全力で剣を振り抜いてやれば、数十のホブゴブリンが宙を舞った。


「うっは。まるでゲームじゃん!」


 漫画の様なひとコマに思わず笑いが漏れる。

 だが、吹き飛んだゴブリンは叩き切れた訳じゃない。

 周辺にはホブゴブリンのジェネラルだけが残っていく。


 さてどうするか。

 討伐速度を求めるならあの作ってもらった魔道具だけど、没収されても困る。

 いや、また依頼すればいいから別に献上してもいいんだけど、光魔法が使える事を問題視されたりしたら困る。


 うちだけの秘術を広められたら困るからそいつは殺せみたいな?

 もしくは危険すぎるから野放しにできないとか。


 考えすぎかもしれないが、カールスやジュリアンみたいなクズも居ると考えるとそんな面倒ごとが起こっても不思議はない。


 ならばまだ追い込まれてない今、取る戦法は普通の属性魔法が良いだろう。

 ただ、効率は上げたい。

 その為にはできるだけ一点に集めたいんだよな。

 巨大な鉄格子でも作って無理やり小さくすれば集められそうだけど、バックパックのを全て出してもそこまで大きな牢屋は作れない。


 ああ、ならいつもダンジョンでやってる戦法でいいか。


 と、慣れた様に高台を作り、爆発の魔法で注意を引き、自分を囮にして一点にゴブリンを集めた。

 予測通り高台の足に飛びついて登ってくる。

 大量に群がった所で地面から『ファイアーウォール』を発動させ、一気に焼き尽くした。

 炎を止めれば再び上がってくるので焼いて止めてを繰り返した。

 我先にと馬鹿みたいに群がってくるので消費効率は中々に良い。

 かといってただのゴブリンにまでそれをやっていたら魔力はすぐに尽きるだろうと、ホブの装備もちをほぼほぼ殲滅した所で降りて再び剣を振るう。

 そのサイクルを繰り返そうとした所で遠くから声がした。

 一度戻って来いと。

 戻って良いなら戻るさとその声を聞いてそのまま踵を返し拠点前へと戻ったのだが到着した途端声が上がる。


「「「うおおおお!!」」」

「お前、どんだけ強いんだよ!」

「まだ一年なんでしょ? 凄いわ!」

「今何階層行ってんだ!?」


 な、なんぞ!?

 おおう、何故か拍手喝采されてしまった。

 これはユリのポジションなのに。

 いつもならほれほれ呼ばれてるぞと彼女をからかうところなのだが……

 いざ自分に降りかかると困惑が隠せない。


「あ、どうもどうも」


 とぎこちなく頭を下げてパーティーへと戻ればそこには先生が待ち受けていた。


「討伐はジェネラルだけでいい。どれだけ居るかはわからんからな。

 今くらいの数なら俺たちが入って何とかする。今は温存してくれ」


 ああそうか。

 先生たちも戦っていいんだから群れてなければ余裕だよな。

 そう思って肩の力を抜くと背中を誰かに叩かれた。


「おいぃ! お前どんだけ強くなってんの!」

「本当にルイなのかい?

 この前まで僕より弱かったなんて思えない動きだったけど!?」

「お、おう……生きるか死ぬかのギリギリの戦い強いられて居たらいつの間にかこうなってたんだよ」


 てか、お前らには四十階層行ってきたって言ってあるだろうが。

 

「ムムム、ルイから玉の輿の匂いする。

 これは……行くべきか。ナオミはどう思う?」

「馬鹿ね。死にたがりのこいつに付いて行っても死ぬだけよ」


 いや、死にたがりじゃないからね。 

 アミも俺を金蔓扱いするのやめてね。


「あはは、でもルイさんの強さはまだ上がありますよね?」


 とキョウコちゃんに言われてドキっとした。

 この子には銃や魔道具の事は教えてないんだけど……


「どうしてそう思ったの?」

「オーウェン男爵を倒したんですよね?」

「いや、倒してないけど?」

「えっ!?」

「えっ?」


 ああ、卒業の件かと十倍稼いで免除してもらった事を説明すれば何故か「ヤバッ」と呟いている。

 別にヤバくないよ。あの人倒すより評価十倍の方が断然楽だよ。


「ほら、そこ! ぼさっとしてないで前衛に入りなさい!

 ルイさん、貴方も休む時はちゃんと休んで!」

「ご、ごめんなさーい!」

「お、おう。すまん」


 リアーナさんの叱責を受け、折角だからと再び高台に上がり、その上で座りながら索敵する。

 やはり、まだまだ大量のゴブリンがこちらに向かっている。

 所々上位種の密度が高い場所もある。

 銃でも光魔法でもどちらでも余裕で狙えるラインだ。

 遠距離攻撃方法があるのにできないというのはもどかしいな。


 ストーンバレット撃ってもいいんだが、流石にこの距離じゃ避けられるだろうしなぁ。

 まあ休めって言ってんだから今は任せますかと思っていたら、再び人影が遠くに映った。

 今度はかなりの大人数だ。


「先生、本陣の人が後退して来たっぽいです。これ、ヤバくないですか?」


 そう問いかければ一足飛びに上がってきた先生が確認して声を荒げた。


「これより、前に出る事を禁ずる!

 状況次第で撤退もあり得るから肝に銘じて置け!」


 そう言って彼は俺に「付いて来い」と叫び本隊であろう一団へと走った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る