第6話 初めてのチェーンソー



 戦闘が終わり気持ちが落ち着くと、ユリは『これは私が通っていた道場でやっていた事なのですが』と前置きをして口を開いた。


「反省会をしてみませんか? 先ほどの戦いに置いてダメだった所を上げて次に繋げるのです」


「じゃあ、はいっ! ヒロキが女の子みたいな悲鳴を――――『ルイ、真面目にやってください』『お前後でゲンコツな』」


 はい、すみません。でもユリも笑い堪えきれてないよ?

 アキトが苦笑しつつも何か思いついたのかゆっくりと手を上げた。


「あれだね。意思疎通も無しに声を上げてしまったことだね。あれのお陰で気持ちの踏ん切りは付いたけど、いきなりだったから助ける対応が遅れたわけだし」


 その言葉にユリは深く頷いた。


「お、おう。気をつける」

「他には?」


 うーむ。

 アキトが言って居たように、ヒロキの声のお陰で動けたってのもあるんだよな。

 あれがなければ長時間うだうだ言って居た自信がある。


「てかそもそも、空飛ぶ相手の場合ってどんな陣形が良いんだ?」

「うーん……攻撃手段が近接しかないんだし、同士討ちしない程度に距離を取るくらいしかないんじゃないかな? 空飛んでたら後ろに回った所でだしね」

「あ、考えてみたら、俺達、攻撃手段が何があるかすら話しあってないな」


 そうして話し合って行くとなにが足りないのかをより理解できた。

 取り合えずと俺が使える攻撃手段を伝えた。と言っても銃って言った所で分からないだろうから教わった魔法と射程の長い遠距離攻撃手段がある事を伝えた。

 チェーンソーに付いては説明が難しかったので実際に出して見せたが「それって強いのか?」と首を傾げられてしまった。

 少し回してみたら煩いから止めろとか言われたし。

 うーむ。実戦で使った事は無いが、強いと思うんだけどなぁ……

 俺が自慢したかった専用武装よりも話しは属性魔法の方へと流れた。


「そんなことよりお前、身体能力強化すら使えなかった癖になんで属性魔法を使えるんだよ! 順番おかしいだろ!?」

「そうです。ルイはおかしいんです。昨日魔法陣を一度見せただけで全部覚えました」

「「はぁっ!?」」


 俺は密かにドヤ顔を準備していたのだが、アキトとヒロキの視線は何故か俺に向いた後直ぐにユリの方へと流れた。

 あ、あれ? なんで二人ともめっちゃユリを直視してんの?

 多分この子めっちゃ照れてるよ? 一生懸命髪の毛前に持って来てるし。

 じっとユリを見つめる二人の観察してみれば、もの欲しそうな目をしている。

 なるほど。俺にも教えろということか。


「待て待て、あんまりユリに負担かけるな。俺が教わる時間が減るだろ。

 魔法陣は俺が書いて見せてやるから」

「あっ、ルイ、それはダメです!

 使用時に見て覚える分には仕方ないとされていますが、魔法陣は書いて人に見せるのは犯罪です。利権に触れてしまうので」


 過去にそれで大問題となり、多くの人が処刑された事もあったそうだ。

 まあ、貴族の利権パクって大々的に商売をしたからだそうだが、その背景により結構な重犯罪と法で定められているらしい。

 だが、絞りすぎてハンターが減りまくったことで都市運営に支障が出るとして緩和され、見て覚えるのは構わないとされたそうだ。


「そうじゃなかったら誰も家庭教師なんて雇わねぇだろ?」

「なるほど。あれ……じゃあこれやばい?」


 復習の為に魔法で具現化させた板にさり気なく刻み込んでおいた魔法陣を見せた。


「~~っ!? ダメです。消してください!

 国に了承を取らずに魔法陣を記すのは重い罪になりますから!」

「さ、先に確認できてよかった。これなら直ぐ消せて証拠も残らないしな。

 しかし、魔導書にそんな規制が掛かってたなんて知らなかったな」


 ユリが「私もあの時は驚き過ぎて伝え忘れていました。すみません」と謝罪された。だが、相談も無しにこっそりやってしまった俺が悪い。


「俺たち平民には早々縁のない品だ。正直他の攻撃手段なんてないしな」

「そうだね。武器を見て貰えばそれで終わるくらいの手段しか持ち合わせてないよ」


 といいながら、彼らはもの欲しそうな目を続けている。 


「だから、それ止めろって。ユリが良いって言うなら見せるから!」

「ええ、当然構いません。魔物の討伐は皆の為にする事ですから。

 私には理由もなく仲間に隠す人たちの気持ちがわかりません」

「おお、聖女や。聖女がおるで」

「ええ、なんと美しい心でしょうか。ここは一つ、拝みましょう。ありがたやぁ」


 予想外にもアキトが悪乗りして膝を付いて拝んだ。

 ユリの様子が面白いので俺たちも便乗する。


「「ありがたやぁ」」

「なっ!! 何でそうやって苛めるんですか! ルイさん!!」


 え? なんで俺だけなの!?

 俺、最後に拝んだだけじゃん!

 何々? 止めてくれると思ってた? 一緒になって苛めるなんて酷い?

 待て待て、苛めてないぞ。


「なぁ、仲が良いのはわかったけどよ。そろそろ進まねぇか?

 あの一戦で終わりって訳じゃねぇだろ?」

「……そうですね。じゃあ、魔石を取って先に行きましょう」

「「「魔石っ!?」」」


 その言葉に俺たちは失念していた事を思い出した。

 そう、魔物討伐とは平民にとっては魔石を集めてお金稼ぎをする為にあるものなのである。

 こんな雑魚魔物では小銭にしかならないだろうが、それでも自分で倒して魔石を得てお金を貰うという一連の流れそのものがハンター足らしめると平民には思われている。

 お金持ちな御貴族様は魔石を吸収して自分の魔力の総量を増やすそうだが、それは本当に微々たるもので魔石の収入なんていらないよという勢いで全て吸収するくらいじゃないと大した効果は見込めない。


 なので俺たち平民は魔石を手に入れたら取り合えずお金にするのだ!


 これで魔石を取って売れば俺たちはハンターだとホクホクとした笑みを浮かべて魔物の死体を転がす。


「予想外です。普通は死体から魔石を取る作業は敬遠されるんですけど……未経験であれば特に……」


 ユリはそう言って首をかしげている間に魔石回収は終わった。

 育成している魔獣の赤ちゃんと一緒で三分の一程度は剥き出しになっている為、少し刃を入れて回せば簡単に取れた。

 

「では、それを吸収してください」

「「「えっ……!?」」」


 思い切り売るつもりだったのだが、吸収しろと言われてしまった俺たちは思わず動きを止めた。


「ど、どうしたのですか? それほど小さな魔石は買取してもらえませんよね?」


 し、してくれるよ!!

 クズ魔石専用の買取所があるんだよ!!

 と声を大にして言いたい所だが羞恥心が邪魔をして視線を逸らす事しか出来なかった。


「えっと……どちらにしても、将来より大きな魔石をゲットする為にも生活が保障されている学院に居る間は全ての魔石を吸収するべきですよ?」


 ……うん。完全に正論です。

 ていうかそれを聞いちゃったら別に吸収してもいいかなって気になってきた。

 ただなぁ……問題が一つある。


「俺さ、仕送りないんだよな。昼飯は出るみたいだけど夜は自腹らしいじゃん?

 魔石で稼げるのを期待してたんだよなぁ……」


 いや、正確に言えば昼に出るパンを貰って夜食にする事は出来るので生きては行けるんだがずっとそれでは流石に切ない……


「なるほど。では、魔物の肉を持ち帰りましょう。

 幸い、ここのダンジョンは食肉に適した魔物ばかりですし、寮には冷凍庫もあるのですから。ここの次の階で出る魔物はムーンラビットですから丁度いいです」


 ああ、それは本で学んだことがある。

 逆に食用に適した魔物が多く出るダンジョンが近場にいくつかあったからこそ町がここに作られたのだと。


 って、ちょっと待て、ムーンラビットだと!?


「「「マジで!?」」」

「ええ。今からだと少し急いで向わないとですけど……」

「行こう!」

「走ろう!」

「全力で!」


 ムーンラビットはウサギ肉で日本でいう所の鶏肉と似ている。

 低層の魔物だからか、あまり美味しい肉とは言えないがそこまでまずい訳でもなく味付け次第だ。

 調味料は沢山あるし、焼き鳥やから揚げがたらふく食べれるって思えばもう考えるまでもなかった。


「あ、待って。強い?」

「いいえ。一対一なら皆さんでも倒せます。

 ただ、囲まれたら危険もあるのでそこでは私も手を出しますね」


 そして俺たちは本当に走り出した。

 一応ちゃんとユリ先生の承諾は得ている。ここら辺の階層であればなんら問題は無いらしい。

 焼き鳥に目が眩んだ俺たちはばったばったと倒し、順番に魔石を吸収してどんどん進んで行った。


 そして、地下三階層にたどり着いた。


 物欲に囚われ突っ走ってきたが、しょっぱなから三階層って大丈夫なのか?

 いや、ユリ先生が大丈夫って言ったのだから問題ないか。そうだよな。俺たちよりも弱いらしいし、俺よりもぶっちぎりで強いユリ先生が居れば余裕か。


「さあ皆さん、お肉の階層です。ここからは慎重に行きましょう」

「「「おうっ!」」」


 若干落とした声で声をかけられたのでそれに合わせて小さく返事を返し索敵を進める。

 そして、再び「居ました」というユリの声で足を止める。

 彼女の耳はどれだけ良いのだろうか。先に見つけられる気がしない。

「見てきます」と一言小さく言うとサササと殆ど音を立てずに突き進んで行く。

 俺たちはゆっくりと音を立てないようにとそちらの方向へと進んだ。

 だが、彼女は分岐点まで進むとなにやらちょこまかと動き、『そいっ』と何かを投げて逃げるように戻ってきた。


「一匹だったので引っ張ってきました。どうぞ」

「「「ええ~~!?」」」


 だって、作戦は!? さっき反省会したじゃん!!

 そんな問答をしてる時間はない。急いで武器を調節して「取り合えず止めて囲もう」と声をかける。


「わかった。止めるのはルイに任せる。

 攻撃受ける奴は防御で他は後ろから攻撃な」


 ヒロキの言葉に頷きドスドスと走ってくるウサギに目を向けた。

 なんか、音がおかしいよ。ウサギってもっと足音軽くない?


 あ、あれ、ウサギなんだよね? 大き過ぎるんですけど……

 そういえば実物は見たことなかったな。何あれ、豚くらいあるんですけど……

 チラリと二人を伺えば緊張はしているものの余り気にした様子がない。

『何故だ?』と思ったが、良く考えてみれば前世の記憶だしこいつらは小さい方のウサギなんて知らねぇよ。

 コウモリも羽を広げればかなり大きかったし、こいつらにはこんなもんなんだろうな。無駄な恐怖が無いの羨ましい。


 いやいや、それよりこんなんどうやって止めるんだよ。

 安請け合いしちゃったよ!?

 あっ、待てよ。

 突っ込んで来るならチェーンソー回しておけばよくね?

 流石にこれ突き付ければ逃げるだろ。勢いさえ止めればあいつ等に任せられるし。


 俺はチェーンソーの先を向ってくるウサギに向けて動力に魔力を送り込んだ。

 けたたましい音を立てて刃が高速回転する。

 

 ギュイイイイイイイイイン


 ほれほれ、止まらねぇと突き刺さっちまうぞ?

 ほーれほーれ、当たったら痛てぇじゃすまねぇぞ?


 お、おい! と、止まれってば!


 え? 何でこいつ減速しねぇの?

 ば、馬鹿じゃないの!?


「ルイさん、迫ってきてますよ?」


 うんっ!! 知ってる!!

 

 だってもう何しても止まりませんって勢いで走ってきてるもの!

 と、飛んだぁぁぁ――――あぁぁ、開いた口が近づいてくる――――くっそぉ絶対止めてやる! こうなったらチェーンソーでガリガリしてやる!


 ギュイイイイイイイイン ガガガガガガガ


 切っ先を合わせて居たので当てる事は出来た。問題無く切り裂く事も出来たのだが、途中で刃が止まり受け止めきれず吹き飛ばされた。

 タックルを喰らいウサギと抱き合いながら地をゴロゴロと転がる。

 そして、ウサギに押し倒された体制で漸く止まった。


 うわっ、なんか垂れてきた……うっへ、これ血じゃん。気持ちわるっ!

 

 嫌悪感から即座に蹴っ飛ばして転がした。身体強化してあるお陰かダメージは受けていなかった。

 刺さったままのチェーンソーを引き抜こうと引っ張るが体が付いて来てしまって抜けない。仕方が無いので持ち上げながらもう一度回す。


 ギュゥゥゥゥィィィィィィン


 巨大ウサギはビクンビクンと痙攣を起しながら、体を半分に引き千切られてボトリと地に落ちた。


「よっしゃ! 肉ゲットだぜ! ってくっせぇ、着替えってこういう時の為に必要なんだな」


 顔に掛かった血を拭いながらも勝鬨を上げた。


「いやいやいやいや! お前、怖いから! その武器なんなの!?」

「もう、なんて言っていいのか。酷く恐ろしい魔道具だね……」

「ええ。恐ろしい武器です。討伐を見慣れてる私ですら背筋が凍りました……」


 まあ、確かにホラーによく使われた武器だしなぁ。いや、そもそも武器ってカテゴリじゃないか。木を伐るもの……いや、斧もそうなんだからもう武器でいいか。

  

「おう、壊れた洗濯機の魔道具を拝借して作ったんだ」

「「「えええっ!?」」」


 うん。驚く気持ちはわかるよ。家電に変わるこの世界の家庭用魔道具は戦闘用の強化魔道具と比べて安い代わりに効力が弱い。とても武器に流用できるとは思えないだろう。

 だが、この魔道具は壊れているが故に偶然リミッターが外れたものだ。その所為で洗濯機は捨てられたのだろうけど。

 本来なら魔力を流したら魔石に溜まり、そこから適量が流されセーブされた動きをするのだが、これは魔力を流せば流すほど全力で消費して回転し出すのだ。


 物作りが好きな俺は動力を求めて粗大ゴミ捨て場を毎日チェックして魔道具をひたすら抜き取ってきていた。

 その時にこの当りを引いた時は小躍りしたもんだ。

 そんな話をしながら、血抜きをした。


「しかし、こんなに大きいとは思ってなかったな。この一匹で十分じゃね?」

「そうだね。けど、折角ここまで来たのに一匹で終わりなのもな」

「おう、俺らはまだ戦ってないしな」


 三人で相談し終わると視線は自然とユリの方へと向う。

 俺たちの引率なのだ。彼女の了承がないと進めない。


「当然構いませんよ。

 ただ、帰り道の時間もありますし、後数十分程度しか時間がありません。

 それと荷物が……」


 と、彼女の視線が真っ二つにされて血を抜かれているウサギに向けられた。


「ああ、いいよ。戦闘しなくていいなら俺が持つよ」


 うん。ちょっと……いや、かなり怖かったし長めのインターバルが欲しい。

 俺は血抜き用の台を取り付けた荷車を作りウサギを積み込んだ。


「おっし、いいぞ!」

「お前、マジで器用だな。でもそれさっきみたいな凄い音しないよな?」


 ふっふっふ、ちゃーんとゴムタイヤだし大きめにしてあるからそこまで音は立たないはずだ。

 らくして引くためにだけに作った腰ベルトに連結して歩き始めた。

 うん。問題なさそうだな。両手も空くし重量物を運んでるとは思えないくらい快適だ。


「なるほどな。力を隠してるとか勘ぐられる訳だぜ」

「戦闘技術は低いように見えるんだけどねぇ」


 まるで井戸端会議の奥様方の様にひそひそと話し出す二人。


 ちょっと! 育ち方が違っただけ!

 仲間はずれ止めて!


「ルイ、それまだまだ乗せられますよね?」

「まあ、そりゃな?」

「なら、肉を売れば魔石より稼げるじゃないですか」

「「「~~っ!?」」」


 確かにそうだ。

 ハンターは魔石だけでなく食料の供給もしている。

 これもハンターとしての仕事だ。


「よし、じゃんじゃん倒してくれ!」


 と言ったものの、もう時間も無く六匹が限度だった。

 つーか、それよりもヒロキもアキトもユリほどじゃないが普通に強かったな。

 ヒロキなんてあのウサギの突撃を正面からぶっ叩いて止めてたしな……

 俺も怖いからとか言ってられなくなってきた。真面目に修行しよ。


 時間ギリギリになり走ってダンジョンを後にし、門の場所で先生の一向と合流した。


「ふむ、地下三階まで行ったのか。って、お前ら荷車なんて何処から持ってきた」

「いえ、魔力で作ったやつですよ?」

「ほぅ……これはすごいな。

 何種類材質変化させているんだ……使い勝手も良さそうだ」

「はい。私も試させて貰いましたが、ここまで快適に運べる荷車は初めてです」


 そんな事はいいからさ。これ何処に持ってったら買い取ってくれるの?

 え? 学生の間は得た物を外に売り出しちゃダメ?

 自分達で消費する物以外は相場の半額で学校が買い取る?

 

「そのお金はどういう風に分配されるのでしょうか?」

「ああ、学生の間はパーティー内で均等分配がルールだ。だからお前ら四人で分ければいい」


 不安そうなアキトの問い掛けに優しい声色で先生が応え、彼の顔が喜色に染まる。


「なるほど。あれほどの好待遇でお金は何処から出ているのだろうと思っていましたが、補助金や寄付以外にもそういった所で稼いでいるわけですね」


 まぁそうだよな。

 いくらハンターが必要だから人を集めたいとはいえ、各施設をあれほど立派な作りにしたら金銭的に厳しいもんな。

 Aクラスの部屋が豪華なのは競争を煽って稼がせる為でもあるのか。 


「そうだ。ああ、今のうちに言っておくが、稼ぎの半分を学院に納めるのが嫌だからって誤魔化すなよ? 金銭面のルールを破った場合はペナルティがデカイからな。

 そんな小銭の為に退学なんて馬鹿らしいだろ?」


 相当理由がない限り小額だろうと退学も有り得るのだそうだ。

 そういった悪さを仕出かす奴が力を得ると闇ギルドに入ったり、盗賊になったりと碌な事にならないらしい。

 資格を与えずに町の外に出さず弱いままにしておいた方が世の中の為という事だ。


「見立ては学校の方でやって下さるのでしょうか?」

「当然だ。お前らは解体実習室に持って行って隠さずに全部出せばいいだけだ。

 相場についてはこの町の商業ギルドの相場を基準にしているから文句を付けても無駄だからな」


 アキトは聞きたい事を終えたのかゆっくりと頷き「わかりました。ありがとうございます」と感謝を示してこちらに戻ってきた。

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