ニンジン

 子供の嫌いな野菜のランキングで、昔なら上位だったニンジンは最近ではランク外の様子。

 好きな野菜のランキングに載るくらいだから、随分な変化である。


 農家、あるいは種苗業者の地道な品種改良が実を結んだと思われる。


 今時のニンジンは甘みが強く、独特の匂いも少ない。

 昔のはその逆で、人によっては臭みと感じる匂いも強く、甘みより苦みが強かったのだ。


 食生活の変化も作用しているだろう。

 親が嫌いな食材は食卓に並ばない。

 昔と比べて食材を選べるようになったから、並べる必要が無い。


 食べなければ好きも嫌いも無いのだ。

 外食で時たま食べる程度なら印象に残ることもない。


 恐らくは給食の出る小学生を境に好き嫌いのランキングに変化が有る。


 ニンジン嫌いにとっては茹でただけのニンジンや醤油味の煮物は鬼門と言える。

 素材の味がそのまま伝わるのできついのだ。


 克服するとすれば、味の強いカレーやシチューの具材として使い、自分の舌を騙し騙し食すところから始めるのが良いだろう。

 慣れれば食べられるようになるものなのである。


 慣れると言う意味では無意味ながら、食べるだけならジャムの良いかも?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る