貧しい食卓

穀類など

シイタケ

　きのこの例に漏れず、シイタケには独特の方向が有る。

　シイタケ嫌いの原因の多くは、その芳香を臭みと感じるのが大きな原因だろう。

　しかしである。シイタケは出汁にも使われる。

　シイタケ嫌いだとその出汁を受け付けなかったりするのではないだろうか。

　そうなると、和食までも嫌いになったりしないだろうか。

　この予想が正しければ残念なことである。

　シイタケ嫌いには恐らくもう一つ原因が有る。

　食感だ。

　くにゅくにゅっとした舌触りが気持ち悪いとか、そんな感じ。

　食感とは不思議なもので、同じ舌触りでも味や匂い、場合によっては見た目の違いで受け付けたり受け付けなかったりする。

　逆に、同じ味や匂いでも、舌触りの違いで受け付けたり受け付けなかったりする。

　そんな訳で、好き嫌いの克服には食感を変えるのも一手なのだ。

　シイタケのくにゅくにゅっとした舌触りを変えるにはどうするか。

　炭火焼きだ。

　炭火で焼くと、表面がパリッとする。

　表面がパリッとしていれば、中がくにゅっとしたままでも全然舌触りが違うのだ。

　炭火焼きのシイタケを酢醤油でいただく。

　とっても美味しいです。

　尤も、炭火を熾す手間以前の問題として、今時は熾す場所が無いのが普通なのだけど。