ピーマン

 「ピーマン頭」などと言う悪口が有る。

 恐らく死語のため、「有った」と言うべきか。

 ピーマンの中に空洞が有るように「(見た目だけ良くて)頭の中がスカスカ」って意味だ。

 この、中が空洞な点については、ピーマンが出回り始めた頃の主婦はかなり面食らったことだろう。


 悪口に使われてしまったのは、ピーマン嫌いな子供が多いからに違いない。

 嫌いなものに喩えられると人は立腹するものだからだ。


 では何故嫌われるか。

 偏に独特の青臭さ、苦味、えぐみが有るためだ。


 でも待って欲しい。

 それらはみんな未熟な実を食すからなのだ。

 熟して赤くなったものは苦味などが少ない。


 だからピーマン嫌いの子供には熟した赤ピーマンを食べさせましょう。


 少々お高いかもだけど。


 そんなピーマンは味噌炒めや肉詰めを思い浮かべやすいが、カレーに入れるのも有りだ。

 とうがらしと同族なのだから合わない筈がない。

 ただ、暖めなおす頃には筋を残して溶けてしまうので、食感を楽しむなら作り立ての時だけである。

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