料理

焼き芋

 十二月ともなれば焼き芋の美味しい季節。

 しかし自宅で焼くには引っ繰り返したりの手間が掛かって大変だってことで及び腰になりがちである。


 ところがこれ、錯覚が隠されている。

 何も丸のまま焼かなくたっていいのだ。

 切ってから焼けば解決する。


 気付くの遅いよ……。


 ってことで、まずは丸々としたさつまいもを長辺方向に四分割。

 天ぷらにする倍ほどの厚さにしたものをアルミホイルにくるんで石油ストーブの上で焼いてみた。

 切り口は下。


 失敗だったよ……。


 切り口が焦げて固くなるし、アルミホイルが張り付いてしまう

 敗因は切り口に火を当てたこと。


 だったら火を当てるのは皮の方だけにすればいい。

 皮はどうせ剥くのだから、多少焦げても犠牲は少ないのだ。

 だからと言って丸のまま置いたのでは話が一周回って元に戻ってしまう。


 ってことで、今度は長辺方向に二分割。

 切り口側でアルミホイルを閉じるようにくるんで皮を下にしてストーブへ。


 小一時間。焼き芋の匂いも立ち上る。

 焼き上がりもほっくほくだ。


 焼け具合を確かめるには、アルミホイルをちょいと開いて切り口を見れば一目瞭然。

 焼き上がりには身も多少は焦げてしまうのだが、元々皮を剥こうとすると剥けてしまう部分が大半なので損した感も小さい。


 あの皮ではないけど皮のように剥がれる層はなんて言うんでしょうね……。


 ってことで、半分に切ってストーブや七輪に置いて待つだけだから、焼き芋も心置きなく楽しめようと言うものである。


 ほんとに気付くの遅かった……。


 ただ、全体が飴色になるまで焼きたい場合には不向きです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る