第3話 すべてが見える瞳 前編
目が覚めると息苦しく
目の前には扉らしきものがあり
微かに誰かがすすり泣く声と木魚と鐘のような音が聞こえる。
(マズイよぉ葬式始まってる!?このまま大勢の前に出たら私…ゾンビじゃない!もう、お嫁に行けない!いやぁっ!でも生きてるのに焼かれるのはもっと嫌!どうしよう…)
悩みに悩み、親族だけになったときに思いっきり棺を揺らしてみようと考え。
気配を殺してじっと待ち、静間にかえった事を確認して睦月は、思いっきり棺を全身で揺らした。
ガタガタと揺れる音に気がついたようで
誰かが棺の蓋を開けてくれ前のめりになるくらい全力で上半身を起こし辺りを見回すと
母はショックのあまり倒れ
兄は開いた口が塞がらずわなわなアワアワ
父はへなへなと座りこんで叫ぶに叫べない感じだ。
本当に怖いモノにあうと声が出ないものだから仕方ないとはいえ、他の親戚の人達含め修羅場になったのは事実。
だけど一人私の斜め上で転げて足をバタつかせ腹を抱えて笑う奴がいる。
何とかしなさいよ!殺気を帯びた瞳で見つめても動じることなくそいつは笑い続け満足したのか、仕方ないなぁと面倒くさそうに頭をかきながらパチンッと指を鳴らした。
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