第2話 死神と乙女
学ランの高校生男子はよく見ると、私より頭一つ半背が高くクシュッとした天然パーマな栗色のカッコカワイイ奴だった。
そんな彼が色々ときいていないのに話し出した。
名前が櫻井 聡 だという事
そして、ドジを踏んで私を誤って死なせた死神だということ…。
信じたくなくても、目の前に居るのだから仕方ないがしかし、このままなのは流石にマズイと分かるので
「誤って死なせたなら、私をあの体に戻してよ!まだ、生きていたいんだから!!青春したいんだからぁぁぁ!!」
死んだ者は生き返らない
それが世の理なのは解っている
けれど、これ程までも無念の死はあまりにも酷すぎる。
生と死を司る死神と云う存在が目の前にある
ならば人知を超えた事も出来るはず。
彼女は、賭けた死神の力に
力の籠もった声に彼は、針の様に鋭く背に氷を這わしたようなゾクッとする似つかわしくない表情で
「死にたくても死神が狩りに来るまで死ねない体になってもいいんだな?死んだままの方がよかったと後悔すんなよ?」
脅しにも近い警告に思わず生唾を音をならして飲み込む彼女に追い討ちをかけるようにグッと近づき
さぁ、どうする?選びなよ?
選択肢を与えられているようでそうでない状況にたじろぎながら彼女は
「後悔なんて…しないわ!したとしても今より断然マシだもん!」
「そうか、なら沢田 睦月あんたが望むようにしてやる。その代わり後悔するなよ、死にたくなるから。」
そう言うと彼は私に鎌を振り下ろした。
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