第81話 白熱

御見内vsバスタードJM005vs黒フード達



ゼビウス「なんだあいつ?なんで人形がここにいるんだ?しかもなんだあの格好?」



ゾンビの生首を掴むバスタードがゆっくりと黒フード達へ振り向いた



デヴリボーイ「今 代表と教授等がロシアとカザックとの協同で戦闘型の人形開発をしてるのは知ってるだろ…?」



ゼビウス「はぁ?知らねーよ そんな話し…」



デヴリボーイ「ゾンビ、感染者を意のままに操り、兵隊を作るプロセスの第1段階で… 頭部と眼球の一部を機械化したその試作タイプがあれだ」



ゼビウス「試作?」



デヴリボーイ「この間説明を受けたばかりだろ…ちゃんと聞いとけや」



ゼビウス「あぁ それにしても妙だな…」



ピピピピ ザァァァ エネミ…ザァァァ侵入ザァァァ



侵ザァァァアアアア…タンス男性1名 侵入者へロック レジスタ…ザァァァアア



乱れまくる視界に入ったターゲットを次々にロックし始めたバスタード



そして バスタードが生首を投げ捨て、軽機関銃を構えはじめた。



ゼビウス「おい あいつ銃をこっちに向けてんぞ どうなってる?」



デヴリボーイ「そんな筈無い…」



…ロッキン…ザァァァ



ノイズ激しく 画面表記も激しく波打つ



武殺許可承認…



武殺に入る…



キュイイイイイ



デヴリボーイ「やべ 逃げろ」



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ



ミニミから連射された弾丸が黒フード達に向けられた。



逃げ遅れた数名の奴隷の全身に弾が突き刺さり、ロシアの刀剣シャスクやエジプトの変則的刀剣コピシュ、中型糸ノコギリなどなどを落とした6名の奴隷が射殺された。



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ



尚 発砲を続けるバスタード



木の盾に隠れたゼビウス「おい これはどうゆう事だ?」



デヴリボーイ「分からん システムエラーを起こして暴走したか……」



タタタタタタタタタタタタタタタタ



マガジンボックスから伸びたベルトリンクが軽機関銃の給弾口にどんどん吸い込まれ、代わりにどんどん吐き出されてゆく薬莢



硝煙弾雨を受ける黒フード達が身動き取れずに木の陰に隠れる様子を目にする御見内



すると



エネミー ザァァァ…入者…後方…

レジスタン…ザザァァァ 名発見



撃ち方を止めたバスタードが突如後ろへ振り返った。



木の陰から覗く御見内に自動でカーソルがロックされ



ザァァァ…ロック ザァァァ…ンス 男性1名



排除開始



キュイイイイイ



今度は軽機関銃が御見内に向けられた。



やべ…



御見内が木から離れ、横につっ走るや



銃撃された。



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ



発砲したまま銃口が御見内を追いかける。



5.56NATO弾が水溜まりに大きな飛沫をあげ、土壌を吹き上げた。



御見内は大木へと逃げ込み



たちまち木に銃痕の印で幾つもの穴が開いた。



それから御見内はすぐに迎撃態勢で大木の陰からハンドガンを向け発砲した。



パァン パァンパン



また バスタードを挟み対照的に位置する黒フードも…



デヴリボーイ「撃て」



2人の黒フードも木から身を乗り出し発砲した。



パンパン パンパァン パン



前 後ろから銃撃を受けるバスタードの胸部、頭部、背中へ同時に弾が的中する



…のだが…



ピキュン カンカン



弾丸は全て跳ね返されていた。



ゼビウス「あの鎧…一体何で出きてんだ?」



デヴリボーイ「いいから撃て 撃て撃ちまくれ」



パンパァン パンパンパァンパン



前後から黒フード、御見内によって挟まれ、狙い撃ちにされるが



まるでボディーに損傷が見られない…



ビクともしない強固なアーマードスーツに守られていた



双方撃ち続ける中、ふとゼビウスが御見内と目を合わせた



すると御見内がいきなり銃口をこちらに向き変える



やべ…



パンパァン



バスッ バスッ



木の壁に被弾した。



ゼビウス「ヤロ~~」



チッ…外した…



御見内がマガジンを排出し、新たなマガジンを嵌込した。



ゼビウス、デヴリボーイが発砲の為、一斉に身を乗り出すや



こちらに構えられた軽機関銃



ゼビウス「やべぇ」



2人共すぐに身を引くや



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ



無差別発砲で銃撃された。



ゼビウス「あのガラクタ人形の弱点はどこだよ?」



デヴリボーイ「分からん…」



ゼビウス「あいつは無敵か……?」



すると



2人の懐に仕舞われた無線トランシーバーが受信



スピットファイヤ「ジィ 現在発砲してるのは誰だ? ジジ」



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ



デヴリボーイ「こちらデヴリ 俺達だ ゼビウスと共に今標的と撃ち合いの真っ最中なんだが… 暴走した人形が乱入してきて 今 混戦状態になってる」



スピットファイヤ「ザァ 人形だと? キャラバンが斬殺死体で見つかった… 奴隷共々バラバラにされてやがる ザザァァァ」



ーーーーーーーーーーーーーーーー



バラバラの肉片がそこら中に散らばる斬殺現場でしゃがみ込み、黒の纏いを掴むスピットファイヤの姿



デヴリボーイ「ザザァ 例のプロトタイプの戦闘型バスタードだ 大方敵味方の識別装置が故障してる 機関銃をぶっ放してもう全く手に負えねぇ状態だ しかもすぐそこにターゲットもいる おまえのそのリッチなリボルバーで頼む 奴に銃が全く効かないんだ ザザ」



強引に引きちぎられただろう、各パーツを見渡し、落ちた薬莢を摘まんだスピットファイヤ



5.56弾… 機関銃…



スピットファイヤ「キャラバン達を皆殺しにしたのは恐らくそのバスタードだ 今そっちに行く」



スピットファイヤがマカロフからスマイソンに持ち替え



9人の奴隷を従い、その場から走り出した。



完全に雲は通り過ぎ



静かな森に響き渡る連射音



それからもう1人…



無線機を仕舞い込んだジャメヴ



ジャメヴは鳴り響く音の方へ振り向き、薄ら笑みを浮かべるやサブマシンガンを手に駆け出した。

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