三話『シルクは、仲良くなりたい』

「――わぅ……シルクは、捨てられた……」


 犬耳? 何で耳が頭にあるの??

 ……いや、落ち着こう。よくあるじゃないか。そう、獣人ってやつだ。うん、リアからも同意が得られた。


「……他の人達、この子を置いて逃げちゃったみたいなんだけど……酷くない?」


 僕が混乱している間に離れていた様子。それよりも、犬耳少女……シルク? が泣いてる。


「わふっ……」


 見ていられなくて、つい頭を撫でてしまった。


「どうして泣いてるの? さっきの人達に何かされた?」


「……シルク、村の人に突き飛ばされた……足止めしろって……戦う事しか出来ないんだからって……でも、もう疲れた……何でシルクばっかり……」


「? 君はシルク、でいいのかな? 僕はシグレ。でさ、君に何かするつもりもなければ、足止めする必要なんて無いよ?」


「……でも、人間と魔族に嫌われてるって」


「そうなんだ……耳が違うだけなのにね。二人とも、この子連れて帰っちゃ駄目かな? 同じ、勇者仲間みたいだし」


 そう、勇者。ボロボロになって色々見えそうになっている服から、勇者の刻印が見える。お腹の所にそこそこ大きく刻印されているから、2人にも見えているはずだ。


 勇者の刻印。そもそも勇者っていうのは、この刻印を持っている人の事。で、その刻印がある者は強くなれる。勇者の素養を持つ人間を呼び出して僕が出て来たけど、本来はこの世界の人がなるものなんだ。


「な、かま……?」


「普段は隠してるけど、刻印もある」


 勇者の刻印は見えないようにも出来る。だけど、シルクに見せようと思い、出してみた。


 だけど、僕の記憶とは違う物で。


 ……全身に広がる刻印。黒い紋様が、びっしりと、埋め尽くすように――


「……なんだこれ!? と、とりあえず、勇者だっていうのは分かったでしょ?」


「……じゃあ、シルクと同じなんだ……」


 本当は、左手の甲に出てくると思っていたのに、凄く気持ち悪い感じになってる。二人も驚いてるけど、説明しようがない。


「へーネ……わたしからも、お願いしますっ」


「一先ず連れ帰り、魔王様にご報告致しましょう。私も、獣人に思う所はありませんので」


 シルクは動けないようなので、僕が背負い――リアは羨ましそうにしていたけど――魔王城まで戻った。






「ほう、獣人の勇者か……いいだろう」


「ありがとうございます、お父さん」


「……ただし、街に行くのはやめておけ。奴隷でもなければ、獣人の勇者などすぐに殺される」


「ありがとう、ございます……」


 困惑気味にシルクはそう答える。


「それじゃあ、お風呂に入らないとですね。わたしとシグレくんだけではなく、シルクさんも」


「そうだね……ん? シルクも一緒なの?」


「え? は、はい、駄目でしたか……?」


「僕じゃなくて、シルクが」


 僕の方も割と大変だけど、女の子の方が抵抗はあるはずだ。リアは喜んでるけど。むしろ、脳内では歓喜してるけどっ!


「シルクは、別にいいよ。……でも、どうして皆優しくしてくれるの?」


「優しく……? 普通だと思うけど」


「わたしも、特に思い当たることは……」


 二人で首を傾げる。もしかして、そう感じる程辛い生活だったのかな……? うん、優しくしてあげればいいか。いつまでここに居るのか分からないけどね。


 お風呂に着くと、三人揃って赤くなりつつ服を脱ぐ。へーネもメイドとして来ようとしていたが、それは勘弁してもらった。さすがにハードルが高い。


「お風呂に入るの、初めて……」


「し、シグレくん、変じゃ、無いでしょうか……?」


 感動しているシルクを放置して、そんな事を言ってくる。


「う、うん、変じゃないと思う」


 湯浴み着とかタオルを巻いたりしないのは謎だけど、綺麗な肌を見れるんだから良しとしよう。シルクというストッパーがいるので、理性が崩壊する心配もない。


 ――綺麗だなんて……嬉しい、シグレくん……


 リアと僕の思考だだ漏れ状態は、コントロールする事が出来ないみたいなんだよね。

 そのお陰で、リアの本音が聞けるわけだけど。


「……まずは、シルクを洗ってあげて。僕がやるわけにはいかないし」


 前は目の上、横は肩、後ろは背中の半ばまで伸びたブラウンに近い色の髪。瞳は薄紫色で、身長は150前後かな。


 たぶん、歳は14とか15くらいだと思うんだけど、出るところは出ているから子供として見れない。

 それを言ったら、リアも僕と同い歳で色々アウトなんだけど……仕方ない事だし、本人が良いって言ってるんだから良いんだよ。


 自分の体を洗いつつ、そこまで考えた所で気付く。


「……近くない?」


「で、でも……離れない方が良いですし」


「そうだけど、シルクが恥ずかしいんじゃ……」


「き、気にしてない、よ?」


 上擦った声でそう答えるが、チラチラこっちを見ては真っ赤になるので、説得力は無い。あんまり見ないで欲しいんだけど……


「これでだいじょうぶですよ、シルクさん!」


「ありがと!」


 リアに泡を流してもらうと、お湯にダイブするシルク……って、広いけどそれは危ないんじゃないかな?


「僕も洗い終わったけど……そうだ、リアを洗ってあげようか」


「……えぇ!? そ、それは……でも……」


「どうせ離れちゃ駄目なんだし、その方が良いんじゃない?」


「そ、そうなんですけどぉ……」


 慌ててるから、僕がからかってる事には気づいてない。まあ、冗談はこのくらいにして、と。


「なんて――」


「お、お願いしますっ!」


 あれ、断られないんだけど。……こうなったら、本当に洗ってしまうしかない。


「……髪がこれだけ長いと、洗うの大変だよね? あ、でも、リアはへーネに洗ってもらうのか」


「わ、わたしだって、自分で洗う時もありますよ?」


「人に洗ってもらう方が多い時点で、僕の常識とはかけ離れてるなぁ。さすが、お姫様」


「もう、からかわないでくださ――ひぅ!?」


「……首、弱いんだ」


 後頭部を洗う時、少しうなじに触れただけなんだけど、可愛い声が聞こえてきた。

 洗い終わって流すと、今度は体。


 ……体なら当然、首も含まれているわけで。


「――んっ……あぁっ……シグレ、くんっ」


 いけね、反応が良いから楽しくなってた。

 色っぽい声で冷静になった僕は、普通に洗い始めた。リアがちょっと残念に思っているようだけど、理由は分からない。


「前は――」


「自分でやります!」


「だよね、僕に触らせるのは嫌だろうし」


「そんな事ありません! ただ、恥ずかしいですし……その、お胸とかほとんどなくって……ですから……」


 なるほど、コンプレックスなのか。しょぼんとしてるけど、これだけ綺麗なんだから、胸とか身長は気にしなくていいと思う。


「――リアの事なら、全部好きだよ」


「……えへへ」


「後ろ向いてるから、終わったら呼んで」


 気恥ずかしくて、さっと後ろを向いた。

 リアが良い子なのは、とっくに分かってる。魂の繋がりによって、心、思考、記憶。それら全てが引き出せるのだ。


 ……もう、リアが可愛くってしょうがない。


 好きにならないわけが無い。


「し、シグレくん……恥ずかしい……です」


「……ごめん、抑えられなくて」


 我に返った時には、もう洗い終わっていた。手を引かれたので繋いだままお湯に浸かる。

 泳いでたシルクも、僕の隣に座った。

 どこを見ればいいのかな。……天井、湯気で見えないなー。


「二人は、兄妹なの?」


「……ん? 違うよ。僕はそもそも人間だし。むしろ、どうしてそう思ったの?」


「髪とか、目とかが似てる」


「……いろいろあったんですよね」


「うん、いろいろね」


 魔王退治に来た勇者が、その魔王を助けて、その結果リアと魂が繋がって……意味わからん。

 この状態からは解放してあげたいんだけど、僕はこのままでもいいとか思ってたり。あ、リアも同じ事考えてる。


 そんな事を考えていたせいで、


「……シルク、これからどうすればいいのかな……?」


 ――シルクの思い詰めた声が聞こえなかった。






 お風呂から上がった後、丁度いい時間という事で部屋に食事を運んでもらった。広い所での食事は落ち着かないって、リアがへーネに教えたらしい。


 ……それで、だ。


「えっと、シルク……何で床に座ってるの?」


「? 家族とご飯を食べる時はこうだったから?」


 その村滅ぼそうかな。獣人にとって、勇者はそんなに嫌われ者なの? だとしても、実の子をそんな風に扱うか?


 ……女の子を床に座らせて食事とか、落ち着かないよ。


「椅子に座っていいよ。ここに居る間、そんな扱いはさせないから。シルクには普通に過ごして欲しい」


「……どうして、シルクの事を気にしてくれるの? やっぱり、勇者だから?」


「違うよ。シルクだって同じ獣人なのに、そんな酷い事をしていたのが許せないんだ。目の前にいる君は、どこにでも居る普通の女の子で、『勇者だから』なんて関係無くて……なんて言えばいいか分からないけど……とにかく、不幸になっていた分以上に、幸せにしてあげたい」


「……シルクが普通の女の子……勇者なんて関係無い……シルクを、幸せに……?」


「シグレくんの言うとおりです。ボロボロの服じゃ、せっかくの美人さんがだいなしですよ!」


 しばらく僕の顔をじーっと見ていたシルクだけど、恥ずかしくなったのか、ちょっと頬を染めて顔を逸らした。


「どうすれば幸せになれるかな?」


「それは人それぞれだからなぁ……とりあえず、やりたい事をやってみればいいと思う」


 僕の言葉にコクリと頷くと、椅子に座ってご飯を食べ始めた。そして、一口毎に食べる速度が上がっていく。

 ……分かるよ。ここのご飯美味しいよね。






「………もうたべられない……」


「なんてベタな……」


 先に食べ終わったシルクが寝てしまい、へーネに部屋まで送ってもらった。安心して、疲れが一気に来たのだろう。


 僕達も食べ終わり、


「「ごちそうさまでした」」


「……良いですね、これ。たのしいです」


「ごめん、ちょっと何言ってるか分からない」


「そんな……シグレくん、ひどいです……ぐすっ」


 記憶を見ていたリアが真似をしてそんなことを言う。楽しくはないと思うんだけど……

 ちなみに、「ぐすっ」って言ったのは泣いたふりをしているだけ。でも、可愛いから抱き締めて頭を撫でる。


「なんだか、何年もいっしょに過ごしたような……すごく、ふしぎな感じですね……」


「本当は一日なんだけど……リアが居ないと生きていけないな」


 立ち上がった僕達は、ふわっとした気分のまま寝巻きに着替えて、ベッドで横になる。薄い生地のようで、着心地はいいんだろうけど……腕を抱かれているせいで、理性がマッハで削れる。


「……わたしは、ずっと……おそばに……」


 リアも色々あって疲れていたようだ。まあ、二人分の思考が常に分かるのだし、それも仕方の無い事だろう。正直、僕も眠いからね!


 そういえば……シルクの村の人はどうしてあんな所に……? 明日聞いてみようかな。

 あとは、スキルなんだけど……眠いし、それも明日でいいや。


「おやすみ、リア」


 ……家族とは会いたいけど、選ぶ時が来たら、僕は、リアと家族、どっちを選べばいいのかな……?








 〜シルク視点〜



 シルク、頑張ってみんなの役に立ったよ? なのに、どうしてみんな離れていくの?

 勇者だから? そんなの、シルクがなりたくてなったんじゃないのに……お母さん、殴ったり蹴ったりしないでよ。お父さん、帰ってきてよ。お姉ちゃん――


 シルクは、みんなと仲良くしたい。


 そんなある日、村の男性達から手伝いを頼まれた。詳しい話は聞いていないけど、すぐに了承。


 ……森を歩いていたら、魔族に見つかった。


「――ちっ、何でバレたんだ?」


「知るかよ。とにかく、逃げるためにはこいつを囮にするしかねぇよな?」


「おお、そうだな! 役に立つの、好きなんだろ? ほら! 足止めしてこいよっ!」


 ドンッ!


 ……え? シルク、蹴られた……?

 捨てられた……? ご飯を取ってきたり、力仕事を請け負ったり、いっぱい頑張って来たのに?


 シルクを仲間と思ってないことなんて、顔を見れば分かった。シルクの頑張りなんて、無駄だったらしい。少しくらい、仲良くなれたと思ってたのに。……全部、無駄。


 ……それを理解した瞬間、涙が溢れてきた。


「――わぅ……シルクは、捨てられた……」


 目の前に居る人は、シルクを殺そうとしてるのかな……? 戦ったって誰もシルクを好きになってくれないんだし、もういいよね。


 ………?


「わふっ」


 ……なんで、頭を撫でてるの? 涙で視界がぼやけてるから、この人がどんな顔をしてるのかわからない。


 頭を撫でてもらったのなんていつぶりだろう……いや、一度もない。あるのは、叩かれた事だけ。

 この人は、大きな手で、労わるように優しく撫でてくれる。こんなの初めてで、体が熱を持つような感じがする。


 どうして、泣いてるのか?


 そんなの、あなたを足止めするために捨てられたからだよ。……え? そんな事する必要ないって?


 魔族と人間は、獣人が嫌いなんでしょ?


 でも、その人は初めて知ったかのように驚くだけ。シルクの耳を触りながら、仲間と話している。ちょっとくすぐったいけど、気持ちいいかも。


 今、勇者仲間って?


「……じゃあ、シルクと同じなんだ……」


 どうやら、この人はシルクを連れて帰りたいらしい。辛い場所でも、仲間が居るなら耐えられるかもしれない。無理だろうけど、この人と仲良くなれたらいいな。



 そう思っていたけど、



 お城の人達は、シルクを拒んだりしなくて。恐ろしいって言われてる魔王様も、お城にいる許可をくれた。しかも、街に出たら危ないと忠告まで。


 村の人達より、魔王の方が優しかった。


 今度はお風呂? こ、この人も一緒に?

 恥ずかしいけど、仲良くなれる機会かも?


「シルクは、別にいいよ。……でも、どうして皆優しくしてくれるの?」


 優しくしてない? 普通? みんな親切にしてくれるし、シルクを変な目で見ないよ?

 ……分からない。なんにも分からない。


 男の子の前で裸になるのは恥ずかしい。でも、お風呂。村にも無かった。すっごく凄い。


「お風呂に入るの、初めて……」


 まずは、シルクを綺麗にしてくれるらしい。シグレ? っていう人の近くで洗うのはなんでだろう。


「……近くない?」


「で、でも……離れない方が良いですし」


「そうだけど、シルクが恥ずかしいんじゃ……」


 あ、こっちに振られた。ここで嫌がったら、仲良くしてくれないかもしれない。そう、自然に……


「き、気にしてない、よ?」


 しまった、声が上擦ってる。男の子とお風呂なんて初めてだし、裸も初めて見たんだもん。

 顔は可愛いと思うけど、体はかなり逞しい。


 ……あんまり見過ぎちゃだめ、だよね。でも、ついつい横目で見ちゃう。怒られないかな。


 ……洗い終わった?

 やった、お湯!


「ありがと!」


 走って、飛び込む。すごく、気持ちいい。そういえば、お礼が雑になっちゃった。


 話しているのを見ていて思う。

 二人は、仲良さそう。あんな風になりたい。羨ましいな……って。


「二人は、兄妹なの?」


 違う? 見た目も似てるのに……え? 人間? 人間って、魔族とは獣人以上に仲が悪いんじゃ?

 色々……どんなことがあれば、仲良く出来るのかな? シルク、何でもするから教えて欲しい。


 ……こうしていると、ここにはいつまで居られるのか、なんて考えてしまう。


「……シルク、これからどうすればいいのかな……?」


 いつまでも、なんて事はないだろうから。





 ご飯、美味しそうなご飯が並んでる。でもきっと、あれはシルクの分じゃない。最後に残ったのがシルクの分になるはず。


 シルクは床に座って余り物を待つけど、シグレが、「何で床に座ってるの?」だって。


「? 家族とご飯を食べる時はこうだったから?」


 本当は、並んで椅子に座ったりしたいけど、それはまだ早いよね。……あれ、シグレ、怒ってる? シルク、何か悪い事した?


「椅子に座っていいよ。ここに居る間、そんな扱いはさせないから。シルクには普通に過ごして欲しい」


 シルクに怒ってるんじゃなくて、村の人達? 確かに、シルクだって怒ってるけど、シグレがそんなに怒るのはなんで?

 森で偶然会っただけの、シルクなんかに。


「……どうして、シルクの事を気にしてくれるの? やっぱり、勇者だから?」


「違う。シルクだって同じ獣人なのに、そんな酷い事をしていたのが許せないんだ。目の前にいる君は、どこにでも居る普通の女の子で、『勇者だから』なんて関係無くて……なんて言えばいいか分からないけど……とにかく、不幸になっていた分以上に、幸せにしてあげたい」


「……シルクが普通の女の子……勇者なんて関係無い……シルクを、幸せに……?」


 シルクは、普通の女の子なの? みんな、勇者だからって嫌ってたのに、そんなの関係ない? シグレは、シルクを幸せにしたいの?


 ……求婚みたいだなって思ったら、思わず目を逸らしちゃった。照れ隠しに質問しよう。


「どうすれば幸せになれるかな?」


 やりたい事をやってみればいい? ……シルクがしたい事。シグレに優しくして欲しい……あれれ? シルクは仲良くなりたかったような?


 でも、「幸せにしてあげたい」って言われてから、なんだかふわふわする。胸の奥がキュッて締め付けられるような……初めての気持ちで分からないけど……なんだか、落ち着かない。


 ……そんな気持ちでご飯を食べていたら、いつの間に眠っちゃった。






「ん……シグレ……?」


 目が覚めると、シグレやリアは居なかった。代わりに、へーネさんが立ってる。

 気まずい。へーネさんをシグレって呼んじゃった……すごいニコニコしてるから、余計に恥ずかしい。


 ……大人のへーネさんなら、シルクがこれからどうすればいいのかわかるかもしれない。


「……へーネさん、シルクは、どうしたらいい……ですか?」


「無理をなさらず、普段通りにお話ください。……どうしたらいい、でしたか? そうですね、シルク様が欲しいものなどは?」


 シルクは――


「シグレと仲良くなりたい……けど、優しくされたくて……シグレの事を考えると、ふわふわしてキュッてなって……よく分からないよ……」


「……やはり、そうなりましたか。私に、良い考えがあります。ですが、それをすれば、二度とシグレ様から離れられなくなります。よろしいですか?」


 二度と離れられなくーー


「……いい」


 それでも……ううん。それが、いい。

 へーネさんが教えてくれたのは、よくないことな気がするけど、やりたい事をやってみればいいって言ったのはシグレだから。


 きっと、シグレなら、シルクの事を嫌ったりしない。そう思いたいだけなのかな?


 それでもね、


 ……シルクは、シグレと離れたくない。

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