第207話 余計なお世話です

 オルクス・プールード・オーガスタ。


 士官学校時代の剣術成績は五位だが、三位から五位までは殆ど団子状態だったので実質的には三位と大差ない。しかもセドナの件で嫉妬の炎を燃やし、聖靴騎士団にも入ってからは更に腕を磨いているだろう。

 ちなみに座学は七位。優秀だったが苦手分野はとことん苦手で、そこが足を引っ張ってトップファイブに入り損ねた。


 貴族主義で聖靴派で高慢な癖に紳士を気取り、嫌味が好きで嫌いな相手に自ら近づいて嫌味を浴びせる非常に理解に苦しむ性格をしているオルクスなのだが、俺はあいつを本気で侮ったことはない。

 普段から別段周囲に侮っている人などいないのだが、俺はオルクスを決して油断ならない奴だと思っている。


 オルクスはプライドの塊だが、セドナの為なら俺と肩を組んで国歌だって歌う男だ。本当にやりたい事が何で、そのために自分のどこを封じればいいか奴は理解している。


 そして何より――努力家だ。


 特権階級の多くは士官学校に入る前に家庭教師や学校でたっぷり教育を受けているし、士官学校の成績が良かろうが悪かろうが余程ひどくない限り騎士にはなれる。勉強好きのセドナや家柄の関係で高みに居なければいけないアストラエ、ネメシアみたいのは例外で、大抵の奴は地位に胡坐を掻く。平民より頭がいいのも事実だ。

 しかしオルクスは、俺に負けるのが嫌で、セドナに釣り合わない成績が嫌で、努力する。理由はどうあれそれが出来る精神性を持っている。


(だから、多分オルクスは魔物勝ち抜きバトルのリサーチをしているだろうな。それに魔物への対応が出来ないとはいえ強いのは間違いないんだ)


 馬鹿と鋏は使いよう。例えるならば、聖靴騎士団は鋏で紙を切る方法を熟知しているが、布を切るコツを知らない。しかも布を切ったときに付着する埃が鋏を汚すのが嫌いだからノウハウを蓄積してこなかった。


 殺せる力がない訳ではない。

 後は初戦闘ヴァージンを卒業するだけだ。


 面識のなかったカルメとロザリンドの視線がこちらを向く。


「同級生なんですか、センパイ?」

「オーガスタ家はどちらかといえば文門だった筈ですが……?」

「インテリだって努力すれば剣技は磨ける。問題はインテリぶって努力を嫌がるかどうか。んでもって、癪なことにあいつは嫌味な性格だが努力家だった。コロセウムの魔物がどの程度かは分からんが、自分から参加したからには勝算があるんじゃねえの?」


 恐らくは聖靴騎士団の有給休暇を使ってここに来ているのだろうが、恐らく昨日あたりに観戦して対策くらいは立てているのだろう。後は心の問題だ。そこが伴ってやっと魔物と戦うスタートラインに立つ。


 応援する気という訳でもないが、お手並み拝見と行こう。




 ◇ ◆




 オルクスが絢爛武闘大会デュエルオデッセイに目を付けたのは、ヴァルナより遥かに前の事だった。


 海外に渡航する経験の多い聖靴騎士団は海の外の事情に敏い。絢爛武闘大会が王国で開催されることは開催一か月以上前から掴んでいた。そしてこの手のお祭りをセドナが放っておく訳がないことも予想し、聖盾騎士団の任務にかこつけて見物に行こうとするのも予想していた。


 あの憎きヴァルナもあくまで民の味方だ。タイミング的に王立外来危険種対策騎士団は毎年この時期シャルメシア湿地の調査に出かけるため、祭りに参加する暇はないと踏んでいた。ただ、ひげジジイことルガー団長が無理やり参加させる可能性は十分に考えられたので、オルクスはコロセウムでのアピール戦略を変えた。


 苦手分野の克服――敢えて魔物との闘いに挑む。


 聖靴騎士団が唯一苦手とする魔物勝ち抜きバトルを見事勝ち抜くことで、魔物戦でも自分が劣った存在ではない事をアピールする。


 ただ、一つだけ懸念があったとすれば、有給休暇が取れるかだった。

 絢爛武闘大会は庶民や諸外国の客も集合するが、所詮は粗野で野蛮で埃臭い平民を中心とした見世物だ。オルクスはともかく周囲が参戦を快く受け入れてくれるとは思わなかった。


 しかしオルクスには勝算があった。

 実は、御前試合で完全敗北して以来クシュー団長の老け込み具合が凄く、放っておいたら隠居しそうなほど精神的に弱っていたのだ。周囲は色々と励ましているが、口惜しいことにクシューでヴァルナを倒すのはもう無理だろうという諦観が聖靴派を支配していた。

 オルクスはその空気を利用した。

 

『絢爛武闘大会に出て、聖靴派の力を今一度見せつけたいのです。我々がただ手をこまねいているのではなく、前へ進んでいることを見せつけたいのです!』


 これもまた本心。王国では今や『王立外来危険種対策騎士団こそ最強』という風潮が平民の間で流れ始めている。しかし一人一人の練度であれば聖靴騎士団はその座を退いた事はない。大衆を味方に付ける連中に対抗し、こちらも大衆に力を見せつけ、聖靴騎士団がまだ終わっていないことを示すべきだった。


 それでも最初は周囲の反応も微妙だった。二度の敗北はクシュー団長だけでなく他の上位陣の心も摩耗させ、新人の戯言ではという空気があったのだ。

 しかしクシュー団長だけは違った。


『儂にすら超えられなかった壁に、お前が挑むというのか』

『挑みます。あの男にだけは、負けたままでいられないのです……!!』

『……あい分かった。おぬしの覚悟、儂が見届けてやろう……騎士団の人間であるからには、無様は許さぬぞッ!!』

『御意ッ!!』


 その時のクシューの眼には、光る何かが宿っていた。

 きっと、若人がこうも言っているのに団長である自分が情けない姿では部下に示しがつかないと思ったのだろう。オルクスに続いて数名の騎士が名乗りを上げ、意気揚々と絢爛武闘大会に乗り込んだ。


 ただ、すぐには大会に出場しなかった。


 なにせコロセウム経験者など聖靴騎士団には皆無。勝手も分からない。ヘタに出場して間抜けな敗北などしようものなら道化でしかない。だからオルクスは、業腹ながら豚狩り騎士団流のやり方を提案した。


 すなわち、出場前に試合を偵察して予め注意点を洗い出すというものだ。


 オルクスはもう三日間はコロセウムに入り浸って様々な戦いを見続けた。特に魔物戦では魔物の動きとそれに対抗した戦士の成功例と失敗例を理解できる限り紙に書き綴り、同僚を魔物に見立ててトレーニングも行った。大陸の人間が見れば滑稽に思うかもしれないが、やらないで負けるよりはいい。おかげで魔物のモノマネが上手くなってしまった。


 こうしてオルクスは、ヴァルナと参戦日が一緒という微妙に嬉しくない偶然に出会いつつも、満を持してコロセウムのステージに上ったのである。


 元々精悍な顔つきをしているオルクスの表情は悠然としながらも闘志に満ちた表情である。これは聖靴騎士団に入った際に教わる表情で、自らが強者である印象を相手に与えるものであると同時にルーティーンでもある。


(セドナの到着は明日……彼女に初陣を見せつけるというのも考えたが、どうせなら実績を重ねた上での再会の方がいい。こう、いつもガツガツアピールしてから回ってるからな。そう、『え、私かい? 魔物勝ち抜きバトルなら昨日攻略したけど?』とかしれっと言うのがきっと格好いいんだ。ヴァルナもそんな感じだし、真似は癪だが私もより有効な手段を取る!!)


 このように、内心がこれ以上ないほど煩悩に満ち溢れていたとしても、見た目は大物感が出るのだ。


 ……それにしてもこの男、コロセウムの観客たちの視線が殺到する中でこれから魔物と戦おうというのに頭の中はセドナに会った際のシミュレーションで一杯なのだから、ある意味大した男である。


『余裕綽綽、自信に満ち溢れた表情!! 若くして参戦した彼の脳裏に浮かぶのは勝利へのヴィクトリーロードか!?』


 実況のクーベルが煽り文句で盛り上げるが、当人はむしろセドナとのヴァージンロードでも想像しているのではないだろうか。


『この勝ち抜きバトルは全十二戦! 勿論勝ち抜けなければ途中敗退! 賞金は六勝以降から加算されますが、降伏はどの段階でも受け付けます! ちなみに降伏時に賞金を得ていれば獲得となりますが、試合中の降伏や敗北の場合は賞金はパァ! 効率よく稼ぐか、勝ち抜いて三百万を手にするか! ランダムで襲い来る魔物の群れに、果たして聖靴の響きで勝利の凱歌を上げられるのか!?』

(とことん品のない連中だ。しかしこれも我が愛の為……この勝利は明日に来るセドナに捧げるのだ!!)

『では第一バトル!! 親の顔よりよく見る面、競技場のやられ役三銃士が一角! ヘルハウンドだぁぁ~~~~~!!』


 闘技場の奥が開き、ひたひたと音を立てて狼より一回り大きな獣が姿を現す。犬型魔物にして恐らく大陸で最も多く生息する魔物の代名詞、ヘルハウンドだ。


「グルルルルルルルル……!」

「……ッ」


 その迫力を浴びた瞬間、体が硬直するのを感じる。


 鮮血を透明な玉に注いだような真っ赤な瞳。

 涎の滴る口から覗く生え揃った鋭い牙。

 草食動物にはない狂暴性と俊敏性を持つしなやかな肉体の大きさが、野犬とは訳の違うこの魔物の戦闘能力を物語っている。


 ヘルハウンドは大陸全土に存在する魔物だと聞いている。オークと違って全身を体毛に覆われており、獣を狩って食料とする。獰猛すぎるが故に他の魔物と餌を取り合って争うことも多く、数が揃うと格上の魔物を殺すこともあるという。


 オークとの大まかな違いは生息域が広く、オーク程生命力に溢れてはおらず、繁殖期が決まっていること。肥大化した身体が災いしたか、犬型の癖に閉所や遮蔽物が苦手で視力も犬以下。群れの規模も小さく性格も強気の割に打たれ弱いなど、見かけの割に意外と残念な魔物に分類されている、と本にはある。


 それでも突進力と咬合力の強さは油断すれば死を招く。


(落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け……私は強い。オークを殺す豚狩り騎士団の一般団員など私は容易に倒せる。強さは私が上だ。落ち着け……)


 魔物の存在を本能が感じ取り、死への恐怖を喚起させる。士官学校でも聖靴騎士団でも感じたことのなかった、待った参ったの通じない相手との、これは殺し合いだ。

 コロセウム側の配慮で魔物を止める安全策は存在するが、そうは言っても相手は野生の怪物である。過去には凄惨な『事故』も起きている。参戦に際し、命の保障はしない旨の誓約書へ事も無げにサインした自分を思い出し、分かった気になった過去の自分に殺意を覚えそうになった。


 だが、一瞬の気の迷いで沸いた後悔や雑念を、一つの過去が押しのける。


『そういえばお前は誇りと命を懸けた実戦なんてやったことないんだったな』


(ヴァルナ……!! 次に出会ったときは、その台詞を二度と言えない私になっているぞッ!!)


 乱れそうになる呼吸と動きを必死に押さえつけ、剣を抜いて握る。握る手が震えそうになり、抑え込むように更に必死に握り込んだ。あの男にだけはこれ以上大きな顔をさせたくないという意地が震えを押しとどめた。


 バトル開始の合図があるとヘルハウンドの鎖が解かれ、獲物であるこちらに真っ先に突進してくるだろう。

 ヘルハウンドの必殺パターンは突進で相手のバランスを崩しながら押し倒し、覆いかぶさって喰らい付くものだ。他に警戒すべきは武器や腕、足を噛んで引き倒すパターンだが、両手で剣を真正面に構えればそのリスクは減る。


 頭に浮かぶは今日午前のヴァルナの戦い。

 剣を投げるのはまだ奥義だからいいが、素手の殴りつけに投石は野蛮としか言いようがないとオルクスは軽蔑した。剣士なら、剣で勝負すべきだ。


 人間の長所は二本の腕で武器が持てること。剣の長所は短剣や拳よりリーチが長く鋭い刃に殺傷力があること。ゼロ距離に持ち込まれなければ絶対に勝てる相手だ。


『運命のバトル! レディ……ファイッ!!』


 鎖が解かれ、ジャララ、と石畳の上に落ちる。


 瞬間、眼前に肉を噛み千切る鋭い噛牙が広がっていた。


「え――」


 頭が真っ白になる。

 ヘルハウンドが走り出して飛び掛かるまでにもっと時間があると思っていたオルクスの晒した隙。それを埋め合わせたのは、魔物戦略として両手で前に構えた剣だった。


「くおおおおおおッ!?」


 騎士団の訓練で叩き込まれた反射行動で剣を掲げてガードするのとヘルハウンドが剣に噛みつくのはほぼ同時だった。ギチギチと刃が歯との間で軋みを上げる。


「ガルルルルルルッ!!」

「い、犬風情が……!」

『おっと! オルクス選手、先制攻撃を許すもきっちりガードしましたッ!!』


 実況に言われて初めて、眼前に感じたヘルハウンドの牙は思ったほど近くはなかったことを悟る。迫力と緊張がそう見せていただけで、実際にはガードが間に合う程度には距離が開いていたのだ。

 そして、それなりの実力の戦士ならばカウンターを叩き込んで一撃で屠っている筈だ。オルクスはそれが出来ると思って挑んだ。だが、目の前の現実は甘っちょろいオルクスの浅慮を嘲笑う。


 ヘルハウンドは涎と歯茎の出血でオルクスの上等な剣を汚しながら、首を振って激しく揺さぶるが、オルクスは絶対に離すまいと逆にヘルハウンドを振り払おうとする。


 だが、突如として剣にかかる重みが引き、拍子を抜かれたオルクスは尻餅をつく。なんとか身を守ろうと剣を前に突き出すと、剣にも正面にも既にヘルハウンドがいなかった。


 横から小さな足音がして咄嗟に飛び退くと、回り込んだヘルハウンドの体当たりが掠めていった。掠めた後になって、オルクスはヘルハウンドが放つ獣臭さに気付き、あることを思いだす。

 前にヴァルナに会った際、戦いで嗅覚は重要な情報だと言っていた。日常的に甘い香りの香水を身に着けているオルクスは気付かなかったが、ヴァルナなら今の状況は臭いでおおよその位置を悟れたかもしれない。


(くそッ、くそッ! 原始人の言うことは原始的な戦いでは有効だってことにしといてやるよ! ああそうさ、私はお前より素人だったんだろッ!!)


 ヘルハウンドの迫力に押されて剣を振って牽制するが、命中することもなく逆にステージ脇へ追い詰められていた。


『オルクス選手、防戦一方!! やはり王国騎士が魔物と戦えないという噂は本当なのかあッ!?』

「ま、しょうがねえんじゃねーの? 所詮魔物のいねぇ国だし」

「あれ、でもオークはいるんだろ?」

「オークと戦ってんのは豚狩り騎士団ってとこだけなんだ。あいつは貴族の子弟だから実戦やらないボンボンなんだろ。大陸の騎士でもたまにいるタイプさ」


 観客の失望と嘲りがオルクスの心を抉る。

 次々に押し寄せる現実が、自分の未熟さという一点に集約されていく。その意識の隙をまた突かれ、ヘルハウンドが再度オルクスの剣に噛みついた。


(またか、こいつ!! 距離を取らないと……リーチを生かすために距離を――)


 危うい足場。絶え間なく迫る恐怖。

 距離を取ったところで、また反応できず詰め寄られるのでは、という敗北の予感がオルクスの脳裏をよぎった、その時だった。


「何やってる!! お前『四の型』習得してただろうがッ!!」


 その罵声に、オルクスはハッとした。

 王国攻性抜剣術、四の型。それは鍔迫り合いの際に相手を弾いて崩すための奥義である。殆ど反射的に、オルクスはヘルハウンドを押しながら剣を片手に持ち替え、空いた手の指を熊のように曲げて剣の腹に鋭い掌底を叩き込んだ。


「四の型、雉射きじうちッ!!」

「ギャウンッ!?」


 剣を伝わる衝撃に弾かれ、ヘルハウンドは歯をへし折られながら吹き飛ばされる。


 雉射は剣の形状や金属特性を熟知した上で最適な場所に最適な振動を叩き込むことで、剣に伝わった衝撃を増幅して相手に叩き込む奥義だ。その神髄はゼロ距離に近づかれた時にこそ発揮される。剣を片手で操りながら一瞬で決めなければいけない、王国攻性抜剣術の奥義の中でも難易度の高い技とされている。


 ヘルハウンドに接近された際、最初からこれをしていれば無様を晒さず勝てたのに、対人の技であるという固定観念に囚われて有効な一手を言われるまで思いつかなかった。

 『敵に塩を送られた』屈辱に歯噛みしながら、今度こそオルクスは迷うことなく踏み込む。


「礼は言わんぞ……!! 抜剣術六の型、紅雀くじゃくッ!!」


 ヘルハウンドが立ち上がるよりも早く、鋭く踏み込んだオルクスの剣がヘルハウンドの喉を横一直線に貫き、続く横薙ぎの剣閃で首が飛んだ。


 ふう、とため息をついたオルクスは剣に付着した涎と剣を手袋で綺麗に拭い、そして手袋を外してヘルハウンドの死体へ向けて放り投げた。


『一瞬の反撃、そして決着ぅぅぅーーーーー!! いくら魔物が苦手でも初戦では負けられない!! オルクス選手、騎士団の奥義を使ったか意地を見せての逆転勝利ですッ!!』


 追い詰められてからの一転攻勢に観客はそれなりに盛り上がったのか、オルクスに賞賛を送る。一回戦負けを予想していた組は面白くなさそうな顔だが、最悪のコロセウムデビューは避けられたらしい。


 納刀したオルクスは鼻につく気取った態度で会場席の一番手前を向いた。


「親切なアドバイスに心より感謝する。たとえあの苦戦が私なりのパフォーマンスで逆転の手立てをとうに考えていたとしても、きみのせっかちで空気を読み切れない思いやりを否定する理由にはならないからね――騎士ヴァルナ」

「ああ、俺も余計なお世話だとは思っていたんだが、もし万が一にも本気で気付いていないとなると王国騎士団全体が安く見られて困ると思ったんでな。差し出がましいマネして悪かったよ、騎士オルクス」


 前に出会ったときの顔のままいけしゃあしゃあと言い返してくるヴァルナに背を向け、オルクスはバトルチャレンジの続行を宣言した。


 恐怖も油断もここまでだ。

 もう二度と、あんな無様は晒さない。


(もうすぐ観戦にやってくるセドナに私の勇猛果敢な戦いを観てもらうために! そして、あの男にあと一言でも偉ぶった言葉を吐かせない為にな!!)


 オルクスはその後、四戦目までの魔物たちを瞬殺し、順調に勝ち上がっていった。

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