第8話 音楽会準備係になって
音楽会準備係になって
さぁ音楽会が始まる。
配置について出番を待つ。
1年がすみ、次は3年だ。
鉄琴の位置を変えなければならない。
準備係は早くて、しかも正しくすることを要求されるのでさすがに忙しかった。
それに練習の時とは違ってお母さん方が見ている前なので、上がって思うようにいかないこともある。
鉄きんの向きが悪かったり、下の踏み台が出ていなかったり後で思うといくらでも出てくる。
「もし僕がやらなかったら」と思うとなんだか自分がほこらしくなってくるし、もし置き方が間違っていればと思うと心配感に包まれる。
こういうことの繰り返しでやっと終わった。
「明日もやってくださいね」と問われると「今日の調子でやれば大丈夫」と言う気持ちになった。
でもいくらかは心配感があったと今は思う。
次の日も少しは間違いもあったけれど、やはり順調に進んでくれたのでほっとした。
今失敗したことの数々を上げると次の通りだ。
1 舞台裏の階段でたいきをしていた児童の邪魔になった。
2 バス木琴の位置が悪かった。
3 幕の横でうろちょろしていて人目についた。
4 ビブラフォンの向きが悪かった。
5 ピカピカ鉄きんとつや出し鉄きんの位置が逆だった。
その他いろいろあった。
よくよく考えると失敗したのは悪かったけど、責任感と協力と言う2つの物の大切さを知っただけでも良かったと思う。
それから「縁の下の力持ち」と言う慣用句の意味も
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます