第8話 音楽会準備係になって

音楽会準備係になって


さぁ音楽会が始まる。

配置について出番を待つ。

1年がすみ、次は3年だ。

鉄琴の位置を変えなければならない。


準備係は早くて、しかも正しくすることを要求されるのでさすがに忙しかった。


それに練習の時とは違ってお母さん方が見ている前なので、上がって思うようにいかないこともある。


鉄きんの向きが悪かったり、下の踏み台が出ていなかったり後で思うといくらでも出てくる。


「もし僕がやらなかったら」と思うとなんだか自分がほこらしくなってくるし、もし置き方が間違っていればと思うと心配感に包まれる。


こういうことの繰り返しでやっと終わった。


「明日もやってくださいね」と問われると「今日の調子でやれば大丈夫」と言う気持ちになった。


でもいくらかは心配感があったと今は思う。


次の日も少しは間違いもあったけれど、やはり順調に進んでくれたのでほっとした。


今失敗したことの数々を上げると次の通りだ。

1 舞台裏の階段でたいきをしていた児童の邪魔になった。

2 バス木琴の位置が悪かった。

3 幕の横でうろちょろしていて人目についた。

4 ビブラフォンの向きが悪かった。

5 ピカピカ鉄きんとつや出し鉄きんの位置が逆だった。


その他いろいろあった。

よくよく考えると失敗したのは悪かったけど、責任感と協力と言う2つの物の大切さを知っただけでも良かったと思う。

それから「縁の下の力持ち」と言う慣用句の意味も

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