第6話 なかなか眠れなかった夜(伊勢修学旅行)
なかなか眠れなかった夜(伊勢修学旅行)
散歩が済んでみんなめいめいに遊んでいる。
みやげ物のけん玉やだるま落としで遊んでいる子、家から持ってきたトランプやミニゲームで遊んでる子、取っ組み合いをしている子、みんなギャーギャーワーワー大騒ぎだった。
僕は日本地図をかかないようにと寝る前にお便所に行った。
まもなく消灯だ。
今までさわいでいたのにみんな急に静かになった。
しかしみんな時間が経つにつれて鼻水をすすったり咳をしたり中にはこっちまで聞こえるような声で話をする者もいた。
すると急に光が入ってきて「なんだろう」と思い見ると先生の懐中電灯の光だった。
その時だけみんなしゃべるのを止めていた。僕も同じだった。
また先生がいなくなったら笑う子や面白い音を出す子がいた。
その時僕は隣の堀くんや山崎くんとしゃべっていた。
わからないように指ずもうをやったり布団をいじったりした。
寝る前には「朝は早いからしゃべらずに寝よう」と決心したのに何故か口と手が動いてしまう。
初めてみんなと寝るのだからついうれしくなってしゃべってしまうのだろうと思った。
1時間ほど経ったと思う。
みんなはすっかり慣れてしまったと見えて先生がこられてもしゃべっていた。
「ハクション」と1人の子がわざと言うとみんな「わはは」と言って笑い先生に注意される。
そのようなことの繰り返しだった。
だいぶ時間が経った。
しゃべる子はほとんどいない。それどころかあちらこちらから「グーグー」といびきをかいている子も出てきた。
早く寝ようと何度も思ったがなかなか眠れない。
やっと眠った。
変な夢を見た。
僕が今日買ったお土産をかじっているのだ。
朝起きた。周りから「6時にはなってへんぞ」と言う声がとっさに耳に入った。
どうやらみんな起きているらしい。
と、まもなくすると「ざわざわ」とざわめきが起こった。
その声を聞いたのかすぐ先生が飛んできて「まだ寝ていなさい」とおっしゃった。
だがざわめきは収まるどころか高まる一方。
先生はたまりかねたように「みんな、立て」と大声でおっしゃった。
「何をするんだろう」と思うとすぐに腕の体操をしました。
それが終わるとすっとしました。
全く眠れなかった夜でした。
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