第5話 二条城にて (遠足)

二条城の門をくぐる。

さすがに大きい。

びっくりした。

はめてある鉄の金具、苔の生えた庭、石垣に使われている材木、どれもこれも江戸時代の面影を残していた。

いよいよ中に入る。

入り口の守衛さんと先生があれこれ言いやって揉めているのが見えた。

いい勝負だなと思った。

中の廊下を歩く1歩進み、また1歩進むと「キュキュ」と言う。

これが噂に聞いた「鴬張り」と言うものだな。


なるほどよく聞くと鴬野のなく声に聞こえる。

この廊下を昔の人が歩いたのかと思うと、後から「無礼者」と言う声が聞こえそうでならない。

次の間は、徳川慶喜が大政奉還をしている様子を人形で表している間だった。

見ていると人形が今にも動き出しそうだった。

次の間にずんずん進んでいくうちに「うわー」とか「へー」とかの驚きの声が多くなってきた。

まず1番驚いた事は障子の上にはめてある透し彫だった。

厚さ35センチの中で松の絵が彫られていた。その時代の文化がよくわかった。


2番目は障子に描かれている松の枝だ。

暗くてはっきりわからなかったけども説明の声を聞くと、枝から枝の間が11メートルもあるらしくとても大きく見えた。

3番目は廊下の鴬張りだ。


こんなことを考えたのは単なる偶然からだと思う。

ある家の床が軋んでウグイスの鳴き声のような音がしたのでそこから発達したようなことだろう。

よく写真で外形を見るが内部は初めて見た徳川家康は相当な勢力があったんだな

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