ハンドレスの口笛
「ハンドレス」と呼ばれる彼らの素性、何故無い腕の代わりに経を唱えるかは謎が多い。数多い説の中から共通されることは「古来の罪人」である。
祭事の祈祷のみに生く彼らだが、時折不穏な噂もある。その祈祷の中に、経ともつかない音が聞こえるらしい。それは鳴き声、呻きにも聞こえるが、言葉を為さないと言う。そして聞いたと言った者は尽く短い間に不慮の死に遭う。
特筆するべきは、彼らは経を詠む為に創られている。天の遣り取りをする為のみに生き長らえた彼らには、人に戻ることは無いのだ。
だが、祭事の日に聞こえるのらしい。丁度、今記しているこの異音の如く──怨嗟のような声らしい。
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