闇市では、炬狸の皮を鞣した家財があるらしい
闇市では、炬狸の皮を鞣した家財があるらしい。
ご存知の通り、ヒトは永きにわたって厳しい寒さを凌ぐべく、冬支度で膨張した炬狸と共生する。炬狸の溶岩腹で暖を取り、炬狸が好む果実を分け与えるのが恒例とも言える……が、どうやらその「家財」は炬狸の代用となるそう。
何でも、分厚い皮のみを使う。そこに背の代わりに机、溶岩腹の代わりに電熱線を入り組んでいるらしい。見るも無惨で痛ましい姿、とも聞いている。
無論、これらは合理と知的至上主義に燃える渡来人による者か。我が家の炬狸の屎尿は、肥溜めからはみ出ようとしている。悪趣味な噂だが、解決するには合理的、なのだろう。
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