第13話 異世界はどこにあるのか

 異世界ですが、これはそもそもどこに存在するのだろうか、という疑問があります。

 多くの作品の異世界の描写を見ると、時代が中世風だったり、魔法や魔物が存在するという違いはあるものの、人間が生物学的に生存する上での制約は多くなさそうに思えます。


 異世界の居酒屋の話の中に、空に月が2つ出ているといった描写があります。ということは少なくともそこは地球とは異なる惑星が舞台ということになるかと思います。


 異なる惑星の元でも普通に生きていけるということはほぼ地球と同じ条件の惑星ということになるはずです。

 まず酸素濃度などの大気成分が同じ、重力も1G、動植物は地球とほぼ同様の生態系、(モンスターとかはいるけど)さらに言えば地球と同じように昼や夜が訪れるということは自転周期も24時間、1年の四季などがあれば地軸は地球と同じ傾きでその公転周期は365日になります。

 同じ太陽系の惑星でも、例えば金星は自転周期は243日、公転周期は225日で金星は1年よりも1日が長かったりとか、気圧は90G、地表温度は400~500℃などととても生物の住めない環境で、少なくとも金星のような星に転生は不可能でしょう。星によってその環境の特徴は千差万別です。

 宇宙は広大であり、星の数なんてそれこそ何百億、何千億、何兆という単位で もしくはそれ以上存在します。その中で地球と同じような環境の惑星が存在する可能性もないわけではないでしょう。


 しかしそのような惑星があったとしても何百万、何千万光年、もしくはそれ以上の彼方になるだろうし、そんな離れたところにピンポイントに自由に行き来したり転生したりすることができるというのは、とてつもなくすごい事に思えます。どういう原理でそのようなことができるのかもわかりませんが、ワープ的な方法なのだと考えられます。

 もうまさに神の御業みわざと言えるでしょう。実際、作品の中では転生の斡旋は神様がしているものは多いです。転生させる理由として その世界で悪さをする魔王を倒してくれとか、そういう設定もあると思いますが、結構すごい存在であるはずの神様だったら、自分でなんとかできそうな感じもします。魔王とか強制的にどこかの恒星にでも転移させて蒸発でもさせれば?みたいなふうにも思えたり。


 異世界の場所の候補の可能性としては別の次元にある世界です。最新の宇宙論や量子力学では宇宙というのは1つではなく、無数の宇宙が存在する、という説が有力視されているそうです。多元宇宙論とか呼ばれているそうです。難しい理論はわかりませんが、3次元世界が何層にもわたり同時に存在する、、、とかいう考え方です。 SFだけの考え方と思われがちですが、重力というのは異次元にはみ出して作用する力であるとかいう理論もあったり、けっこう学問的にも異次元の存在に関する事はリアルに考えられています。

 別の次元の3次元の世界に行き来できるということは、これとはまた別の話になると思いますが、そういう行き来できる理論もまた構築されていけば、転生に関するなんかリアルな裏付けっぽいこともできるような気がしました。

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