第27羽 衣装変更?

【ゴゾゴゾ】


 この世界に来てから1年更に、3年の月日が流れ4年目の春。僕は今日を持ちまして、晴れて22歳になりました。僕のレベルは、ジャスト200になりました。


 婚約魔法のレベルは変わらず4だけど、生活魔法のレベルがマックスの10にまで成長しました。毎日やった甲斐がありました!扱えるスライムの数は5匹だけど、魔力を通すことで、魔力障壁が貼れるようになりましたが、こちらは全然防御力がありません。だって僕の魔力が少ないんだもん。


 生活魔法についてだけど、属性ごとでまとめるね。


 火属性 ファイア青炎ブルーファイア


 水属性 水(飲料水)ウォーターウォッシュ綺麗になーれ


 風属性 ウィンド


 土属性 土兵ドォール


 光属性 ライト


 後は複合魔法で乾燥ドライとかもあります。詠唱は面倒いので、いつも無詠唱ですw


「これは置いて行こう…」


 なので詠唱もかなり適当です。綺麗になぁ〜れぇ〜とか、いつもよくこれで発動するなぁ。って、思いながら使ってます。生活魔法は、ここまでにしておこう。


 さて今日のメインディッシュ、レベルが丁度200に到達したときに、僕は新たなスキルを解放することに成功したのだ!


 その名も《衣装変更ドレスアップ》!!効果は、 装備または衣装を登録すると、花嫁衣装としてランドセルに閉まっておくことができ、そして僕の視界の右下の方にあるアイコンをタップすると、登録した花嫁衣装の一覧が表示され、それをタップし、「はい。」と宣言すると、その花嫁衣装へと自動的に入れ替わるスキルだ。


「きゅ」


「それ持ってくの?」


「きゅ」


 口頭でもその花嫁衣装の名前を言っても、スキルは発動する。登録上限は現在10まで。そして、現在僕が着ているこの、学生服が登録されている。あと、一応パジャマも登録しているけど…家族の前以外では、この格好にはならないだろう。


 この前防具屋さんで装備を見たけど、やっぱりあの一件で全ての武器が破損し、防具も着れる状態では無かったから、全て魔核だけ取って、他の部分は全部廃棄処分になっているため、鎖帷子とかしかまともな装備が無い。だから妥協して、ソニカと黒兎のお揃いの服を作って貰いました。2人とも同じ素材で、紅くて綺麗な魔石を、中心に付けた真っ白なローブだ。武器屋の親父に、王様から貰った素材を渡したら、何故か凄いドン引かれてました。何故なんだろう、あの時はどうでも良かったから、取り敢えず王様から貰った素材だし、きっと良い物なのだろうと思いながら、鑑定もせずに渡した。


「パァーマァー遊ぼう!!(๑╹ω╹๑ )」


「ごめんねぇ。パパたちは、ちょっと忙しいから。黒兎と遊んでてね」


「ぶぅー(´Д` )」


「ソニちゃん行こ」


「クロォーなにするぅ〜(๑>◡<๑)」


 武器屋のおっちゃんは、英雄のお嬢様の装備を作らせていただけるとはと…涙を浮かべながら、その素材を崇めていた。


 僕はちょっと引きつつも、お代金わおいくらかい?と尋ねると、いえいえこの装備を作らせて頂くのに、タダでいいですよって、腰を低くして言ってきたんだけど…それは流石にと、金貨を10枚くらい渡した。


 家宝にしますなんて言ってたけど、僕は普通に使って欲しいなぁって今も思ってる。


「よし、こんな所かな?」


 さて、そんなこれまであった出来事をサラァ〜と話したけど、さっきから僕が何をしていたかというと、旅の準備だ。


 旅の準備は、夜にやるタイプだ。衣類や食材は、ランドセルに、タンスとか大きいベッドは、持って行ってもいいけど、森に大きなベッドって………逆に有りかも。そうそう、魔除けのお香とか、巨大テントも?何処に置いたっけ?


「ポヨン、ポヨン」


「ん?あ、持ってきてくれたんだ。スライム1号と2号。ありがとな」


 嬉しそうに「ポヨン、ポヨン」と跳ねていた。スライムが仲間になって、生活も楽になりました。物運びや、ゴミ回収。掃除、洗濯まで。至れり尽くせりだね。見せてもらったライトノベルとかアニメで、よくスライムが仲間になることあるけど、こんだけ便利なら仲間にもしたくなるわ。


 もし地球にスライムが居たら綺麗だろうに。スライムの主食はゴミだからね。


「イースターさん、久しぶりに2人っきりだね♡」


「きゅう♡」


 この3年間、ソニカから目が離せなかったから、まぁ今でも眼が離せないのは変わらないんだけど、黒兎が思いのほか強くなったから、任せられるしね。


「はい、この前作ったルーベリィ(ブルーベリー)パイの余りだよ。ソニカが帰ってくる前に食べよ」


「きゅい!」


 自分の作ったものを美味しそうに食べるところを見るのって、なんか良いよね。


 イースターさんにもう一切れを挙げて、僕が一切れ食べ終わる頃部屋の扉が開いた。


「おやつぅ!!(๑╹ω╹๑ )」


「どうしたの?」


「おやつ!どこ!?(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾」


「どこにも無いよ?ねぇ、イースターさん」


「き、きゅう」


 しらを切る2人。


「2人とも、自分の口見てからいいなよ」


 ?と、僕がイースターさんの上から、イースターさんは上を向いて、確認し合う。


「きゅ!」


「あっ!」


 口元にルーベリィのジャムが思いっきり付いていた。あははと笑いながら、黒兎やソニカにも、少し大きめに切ってあったパイを一つずつ挙げた。


 その後はみんなで星を見た後、明日からの旅のために早めに寝ることにしたのであった。

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