第18羽 久しぶりのハゲ眼鏡さん?

 僕たちは昼過ぎに森を旅立った。イースターさんの上に僕が乗って、ソニカを抱き抱える形で歩いていた。


「パァーマァーどこいくの(๑╹ω╹๑ )?」


 片言かと思えば、普通に人の言葉を喋るので、僕は驚きを隠せていなかった。まぁ、そんなのは娘の可愛らしさの前では、どうでもいいことである。


「人がいっぱいいるところに行くんだよ。」


「きゅ。」


「そうなんだぁ〜(๑╹ω╹๑ )」


 このこは分かっているのだろうか?多分分かってないんだろうな。そうだ、あのことだけは言っておかないと。


「ソニカいいかい、男やほかのオスウサギは、狼なんだよ。油断していると、食べられちゃうんだからね。」


「へぇ〜じゃあ、パァーもおおかみ(╹◡╹)?」


 ?!確かに僕も男だけども!てか、ウサギっぽいからオスでもあるけども!!流石にイースターさんに対しては、狼になることもあるけども!それでも、流石に娘に対してそんなことを思うことは、ないと思うよ?


「きゅ…きゅ♡」


 イースターさん!そんなこの前の夜のことを思い出して、恥ずかしいそうに顔を真っ赤にしないの!ソニカに変な目で見られるでしょ。


「(╹◡╹)?」


 よかったぁ〜まだ子供で。僕が一息ついたのも、つかの間。ソニカから、耳を疑うような言葉が返って来た。


「そっかぁ〜パァ〜は、マァーにはおおかみ?になるんだね…ん?どうしたの(๑╹ω╹๑ )?」


 そんな無邪気に言わないでよ。子供って恐ろしいのね。僕たちは顔を真っ赤にし、娘の顔が見えなかったので、遠い空を見たりと取り敢えず遠くを見つめていた。


「ねぇーねぇーパァーー!!マァーー!!(๑╹ω╹๑ )」


 ソニカが、構ってもらえなくて泣き始めると、頭がぐらっとし、体の自由が一瞬効かなくなった。そしてイースターさんと僕は、道に倒れた。ソニカが泣き止むと、体の自由が効くようになった。


「きゅう?」


「ソニカ、今のはソニカがやったの?」


「ひっぐ、わかんない(´;ω;`)」


 鼻をすすりながらソニカは、そうハッキリと言った。どうやらソニカは、無意識で先程のことをやったらしい。こういう時はあれだな。アナウンスさんの出番だ。僕はイースターさんの背中に乗り、ソニカの頭を撫でさせながら、小声で呟いた。


『ご自分で考えて下さい』


 今日は忙しいのだろうか?仕方ない、明日にでもいつもの狩り場に行って、スライム相手に試してみよう。


 小さな寝息が聞こえて来た、どうやら寝てしまったようだ。


 ーーーーーーーーーー数10分後ーーーーーーーーーー


 街に帰ってくると、何時もの門番さんが立っていた。


「おぉーうぅん?何だそのピンクの丸い奴は?」


「こら!うちの娘に何指指してんだ!ハゲ眼鏡さん!」


「ん?」


「んろぉろ〜?」


 2人は顔を見合わせた後に、同じ表情と動きで頭に?マークを浮かべていたので、僕はソニカを起こし、イースターさんの背から降り、2人に顔見せる。


「ん?」


「ん〜?確かに目の色は奥さん似で、目尻は少し垂れてる所が似ているような?…でも本当に娘なのか?」


「ひっぐ(。・ω・。)」


 ハゲ眼鏡さんたちの顔が怖かったのか、ソニカが泣きそうになっていた。もう間に合わないと思った僕と、イースターさんは長い耳をペタッとし、耳を塞いだと同時にソニカが泣き出した。


「えぇーーーーん!!。・°°・(>_<)・°°・。」


「何だ?」


「う?」


 耳を塞いで軽減していた僕たち以外の、周りの人や生き物たちが倒れていた。僕とイースターさんは、2度目だったので、難を逃れたのだが、ソニカを泣き止ませるまで、近くに寄ってきた旅の人たちなども、巻き添えにしてしまった。それでもみんなは娘を、心良く受け入れてくれた。そのあとは、みんなでソニカの誕生を盛大にお祝いしました。

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