第5話 2019年5月19日日曜日(目標らしきものは見つけた)
今朝は午前2時30分に目覚め、ネット占いで見つけた、ラッキーグッズを用意して身につける。
いくらなんでも、早起きすぎる。
昨日、18日土曜日は、保土ヶ谷花フェスタに行ってきたので、その疲労をとるために早く寝たのが災いした。
でもまあ、眠たくはない。
睡眠は質が大事。
今日はラジオ体操に行く前に、みだしなみを整えてる段階で「欠席かな」という懸念がよぎる。
こんなに張りきっていたら、時間が来る前に疲れて、また眠ってしまうのではないかと思ったからだ。
けどまあ、洗面のあと、日焼け止めを塗って、最小限のメイクを施した。
(残念なことに)それまで、ノーメイクで表を歩き回っていて、いまさらとりつくろうのもおかしなもので。
しかし、最小限、だからね。
といって、アイメイクはしっかりしてしまうのは、以前美容院に行って教わってきたからだ。
人の教えを無にしてはいけない。
ピンクのチークを佩いて、しあがり。
まあ、わたくし、眉は描かなくてもいい造りなのよ。
そりゃあ、顔は非対称だけど、眉だけ整えても、目が左右で大きさが違うから、不格好になっちゃうから。
なんでも自然が一番。
髪をひっつめにして、アメリカピンでビシバシ止めていく。
まあ、パーマをかけているから、なかなかびしっと決まってくれないけれど、ムースなどを使うと、つい使いすぎてギトギトしてしまうからパス。
言い訳上手なわたくしができあがり。
富士山神社でいただき、祀ったお札に塩と白米をささげて、二礼二拍一礼。
「信仰をささげます。今日もよろしくお願いいたします」
と柏手を打つ間に祈る。
神様は高天原の存在だが、お札にその御名が書かれていて、とてももったいなく、うれしいものだ。
うれしい。
楽しい、でもワクワクする、でもなく、ただうれしくありがたい。
心が強くなっていく気がする。
以前、父に、
「なんで神様に祈るの?」
と訊ねたら、似たような返事が来たのを思い出す。(落ちつくから、と彼は言っていた)
しかし、父は在家僧侶なのだよな。
神仏がごっちゃだ。
神は死んでも神だが、人は死ぬと仏(無)になるからにゃ。
そこのところは、今竹田恒泰さんの「古事記」をちらちらと読んで知識を補填してる途中だ。
こちら、おもしろい。
帯には「脱線だらけ 抱腹絶倒」とあるが、本当なのだ。
おもしろくって笑ってしまうので、一気に読み進めることが出来ない。
こちらも言い訳上手なんだけれども、こればっかりは本当なのだ。
この楽しさをずっと味わっていたくて、なかなか先へ進まない。
進めないのではなくて。
司馬遼太郎さんの作品も同じだ。
笑い転げてしまい、集中できない。
余計なことを考えてしまう。
心の中でツッコミをいれる余地がある作品というのは貴重で、大事だ。
人生のうるおいはここにある。
今日も、ラジオ体操第二のラストで、足の裏が痛んだので、かなり地味にだがへこんだ。
参加前は、老人会の人々に声を張って挨拶などしていたのだ。
「よし、目標は明るく、元気に、たくましく! 決めた!」
とか。
思っちゃったりなんか、してたのに。
K村さんとか、H子さんとか、お名前必死で暗唱して憶えようとしてたのに。
地味にだが、もうめげそう。
なさけないのを隠して、掲示板に向かうと、19日の日曜日、つまり今日、近所で寄席があるというので、なんとなく行ってみようかと思う。
足が痛いのに、わざわざ坂道を選んでのろ~~っと歩いていくと、途中でラジオ体操に来ていた方(Tさん)が近くの家の奥さんと談笑しているのを、お見掛けする。
挨拶したら、Tさんはわたくしのバカでっかい鈴について、さりげなく話題をふってくれたので、
「お守りなんですよ! 100円ショップで買ったんですけどね」
というと、Tさんもお守りの鈴を鍵ごととりだして見せてくれる。
「あ、古いですね」
もっと、言葉を選べないのか、わたくし。
でも、Tさんは嫌な顔一つせず、ただそうなの、と笑ってくれる。
銀の鈴と思ったら、金色の塗装が剥げたものだった。
なんか、思い出のある品だったのかなと、今思う。
そして、Tさんのお宅は昔から見知った、花壇の花々が盛んなお家だったので、しばらく話題も尽きずにお話した。
そのうち、Tさんも寄席に行くというので、わたくしも祖母を誘ってみようと思っていると伝えたら、Tさん、家の中から四つ折りにしたペーパーを持ってきてくれて、場所を知らせてくれた。
これはいよいよ行かねば、と思う。
帰宅したのち、祖母に伝えたら、笑顔で応じてくれたので、今日は迷わず会場にたどり着かねばと思う。
昨日は、星川中央公園までたどり着くまで、4人のひとに道を訪ね歩いたのだった。
まあ、迷子体質ではあるが、人に道を聞くことが出来る時点で、コミュ障でないことはおわかりいただけるだろうか……。
初めていく場所は必ず、迷う。
これは難易度が高いと思ったときは、近くの交番に行く。
目的地が近くなるほど、多くの人に道をたずねよ、と父が言った。
ほんのちょっとのすれ違いや勘違いで、なかなか目的地にたどり着けず、断念したイベントもある。
友情すら失いかけて、ようやく人にたずねることを自分に許した。
そういう経緯がある。
帰宅したとき、祖母はもう朝食の支度をしていて、母は部屋から出た様子もなかった。
リビングでは、つけっぱなしの「ミスター」がりんりんと鳴っていた。
静かに席について、昆布ポン酢をかけたレタスを、むしゃむしゃと食べている祖母に寄席の話をもちかけ、起きて来た母にもほうれんそう。
のち、場所をググる。
詳細がわからない。
地元なのに。
広場に集まっていた、老人会の方々はみなさんそろって、「近くだよ」と一様に同じ方向を指差してくださっていたが、なんの気休めにもならない。
94歳の祖母と歩くのである。
迷ったりしたら、彼女の足に響くだろう!
母は「デリカ弁当」(弁当屋)で道を聞けというが、だいじょうぶかな。
そう、心配しているうちに、11時AMが近づいてきた!
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