古い友人に書いた手紙からのお返詩  2019.3.24

サイズの合っていない

数年前の色を

塗りこまれた、

ドレス。

・・・・・・。


先端の真っ青で、

丸みを帯びた

甘いナイフ

船艇で、

放っ、た。

(もう知ることのない、海水の)

・・・・・・。


離れたばかりの

コルセットは、

ぽつんと声をあげて

(ほほえんでいる)

(あそんでいる)

(ただれている)

溺れていく。


少しずつシワの

よりはじめるであろう

顔を

まんじりと見つめる

私の顔が

君の眼球の奥で、

シワをよせた。


※本作は三角みづ紀氏とクラウン・ペペ氏のワークショップの中で書かれた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る