第13話 羞恥心を力に変えて!

真っ先に現実に戻ったのはイリスだった


「先輩‼︎

なんで初対面の相手にそんなの出してんのよ!

ちゃんとハーレムに加えてからにしなさいよ!」


そう叫びながら怒りにまかせて炎の魔法を数十発も一度に飛ばして来やがった

せっかくガンブレードを出してる事だし、魔法で防ぐのは簡単だが芸が無い

ガンブレードを振るうのと同時に魔法に当った瞬間に結界魔法で炎を包み、結界ごとガラスが割れる様に砕け散らす演出を数十発全てにした

まるでガンブレードで斬った所為で魔法が砕け散ったかのようにw


「先輩‼︎

私の打った魔法を一つずつ個別に結界に閉じ込めたでしょう!

しかも魔力の供給過多にして自壊までさせて

あの結界なら一つだけで防げるのに

なんでそんな魔力の無駄遣いしてるのよ?」


「あゝ、やっぱり剣じゃなくて魔法の所為だったのね

途中で一つ、隣り合った炎の切るのと砕けるタイミングが入れ替わってたから変だと思ったのよね?」


「こら‼︎

イリス!

ネタバラしするなw

レナもそういうのは気が付いても知らないふりが御約束だろw」


イリスの魔法を見る眼は凄いな、レナも一瞬でよく間違いに気付いたものだな?


「先輩!

どう制御したらあれだけの数の魔法を維持管理出来るのよ‼︎

先輩に追いつく為に私がどれだけ練習してたか分かってるの?

ええ、いいわよ!

もっと魔法を練習しまくって、直ぐに追いつくわよ‼︎

あっ⁉︎

先輩の為とかじゃ無いからね!

勘違いしないでよね…」


「あゝ、分かってるから

凡人の俺に出来て、天才のイリスに出来ないのが許せないから追いつくんだよな?」


「んもぉ!

私の気持ちをぜんぜん分かって無いじゃない‼︎」


「これは先輩が悪いです!

先輩って鈍感過ぎて、遠回しに言っても伝わらないよね…

イリスが怒るのわかるし」


「やっと解った!

イリスは俺の事が好きだから、魔法も同じくらい使える様になりたかったんだな?

なあ、イリス正解だろ?

んっ?

レナは何であちゃーって顔をしてんだ?

イリス?

何て数の炎を回りに浮かべてんだ?」


「そんなの正解なわけ無いでしょ!

先輩のバカー‼︎」


そう叫んだ瞬間に数千の炎が此方に向かって飛来した

流石にこの数を遊んで捌け無いので、大きな結界を一つ造って炎を包み消した


「イリス!

凄いじゃないか、怒りで魔力を増やして打てるなんて」


「その増えた魔法を先輩は何であっさり消せるのよ‼︎」


「あのぉ、ちょっといいでしょうか?」


「あゝ、どうぞ

確かマリアさんでしたっけ?」


「もう⁉︎

私もハーレムの一員なのですから名前くらいしっかり覚えていてくださいね、魔王様」


「ちょっと待て!

あんたとは何もフラグ立つ事無かったよな?」


「其れはもう魔王様を一目見て決まりました」


そう言いつつ視線は若干下向きのままで…


「なんだそれ、フラグは立って無いが魔王が勃った所為かよ!

本当は聖女じゃ無くて性女じゃ無いのか?」


「プププ…ハハハ…

あははは…もうダメ…ヒィヒィ…

息が…息が…」


剣聖が笑過ぎて死にかけている…


「あらら、リナちゃんせっかくネコ被ってたのに…

くだらない下ネタと親父ギャグが大好きだもんね…

むっつりのマリアと下ネタのリナちゃんまで完全に落としちゃうなんて

先輩は流石ですね」


「ちょっと待てレナ!

剣聖が落ちたのは窒息して物理的に落ちただけで、違う落ちただから‼︎

それにマリアさん、何か言いかけてませんでした?」


「ええ、イリスさんの魔力が一次的に上がった件ですが…

怒りの所為ではありません

おそらく羞恥心に依って高まった様です…」


「じゃあイリスがビキニアーマーや危ない水着を装備したら強く成るって事か?」


「絶対に嫌よ‼︎

何で私がそんな格好しなきゃいけないのよ!

でも…

先輩がどうしても観たいのなら、少しだけならしてあげてもいいけど…」

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