第3話

「君はやはり私の声をキャッチしてくれたね。昴。君のような人を探していたんだよ。」


「僕を探していたんですか?何故僕ですか?

なんの為に?」


僕は矢継ぎ早に質問した。

「そうだな。ではゆっくり順を追って話そう。今から話すことは、なかなか一回では理解出来ないこともあるだろう。でも聞いているうちに必ず腑に落ちる瞬間があるから、想像力を使って話しを聞いて欲しい。」


「わかりました。」


僕は心臓の鼓動が高鳴るのを感じていた。


サムリーと名乗るその人はその穏やかな心に響くような声で一気に話し始めた。


「私はプレアデス星からやってきたんだよ。地球が今大きく変わる瞬間が近づいているんだ。


でも、まだまだその変化に気づいてない人々がほとんどなんだ。


地球は宇宙の中でもとても興味深い星なんだよ。


地球誕生、そして人類誕生していくが、人類はある能力を封印されたままここまで歴史を積み重ねてきたんだ。


どんな能力かと思っているよな。


昴、内臓の機能はよく知っているよな。


君の胃は食べたものを胃液を出しながら消化する働きがある。

では、心臓はどうかな?


そう血液を全身に送るために心臓はフル回転する。


胃も心臓も肝臓も100%働くから君たちは生きているよね。


では脳はどうだろう。あの天才と言われたアインシュタインでさえ、脳の5%しか使ってないと言われている。


それなら脳の残りの95%はいったいどうして働いていないんだ?


もし、脳の100%が働き始めたらどうなるか想像したことがあるかな?」



「そんなこと考えたことなかったです。」サムリーは続けた。



「そう。地球に生きる人々は本来の脳の能力を封印されたまま、それでも進化し続けた驚くべき星の人たちなんだ。


脳の5%しか使ってないにもかかわらず科学、医学、技術革新とめざましい発展をとげてきた。


先日、空飛ぶ車も発表されたし、AIの力も社会で役立てることもできている。


しかし、人類が脳の働いていない残りの95%がそろそろ覚醒しなければならない時がきているんだよ。」


「覚醒?」


「そう、覚醒する時がきたんだよ。そして新しい地球の幕開けなんだ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る