第10話「いへん」



「UGAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」


 地面をも揺らすような怒号が響き渡る。キュルルとカラカルは、その声の持ち主にすぐさま見当がついた。ビーストである。


「こっちだったよね!?」


「ええ!」


 声のした方向の窓へと齧り付くキュルルとカラカル。その先には、猛スピードでこちらへ駆け寄る影があった。


「あれは!?」


 声を上げる間も無く、カラカルは飛び出す。ワンテンポ遅れて、キュルルもカラカルに続こうとする。それを止める声があった。


「ちょっと待ってください! 外は危険です!」


「うん、分かってる。でも、ほっとけないよ!」


 イエイヌの制止を振り切り、駆け出すキュルル。ドアから飛び出すとともに、先ほどの影の方向へと視線を走らせる。


 視線の先、影の方もこちらを気付いたようである。


「やっほー、キュルルさん。珍しい所で会うねえ」


「オルマーさん、話してる場合じゃっ! お、追いつかっ!」


 呑気に挨拶をするオルマーに、焦りで目を回すセンちゃん。その背後から、不気味に目を光らせたビーストが迫っている。


「加勢するわよ!」


「りょーかーい。っじゃ、センちゃんはちょっと下がっててねー」


 オルマーとカラカルは、キュルルの元へと退避したオオセンザンコウを確認すると、ビーストへと向き直る。


「「野性解放!」」


 言葉と共に、空色と海色の瞳が輝きを爆発させた。


 先行して地を蹴るは空色の光を宿したカラカル。素早い身のこなしを遺憾なく発揮し、ビーストの撹乱に走る。


 右に左にと動くカラカルに、流石のビーストも面食らった。しかし、それは一瞬のことである。すぐさま態勢を立て直すと、ビーストは完璧なタイミングでフープを振るう。




 ガキィッ! 




 鈍い音が辺りに木霊する。フープは確実にその先で茶色の物体を捉えた。


 しかし、その物体は不敵に笑う。


「ざーんねん、ハズレ」


 海色の瞳が上げるは余裕の声。ビーストの強力なフープの一撃は、オルマーの籠手となっている部分によって、完全に受け止められていた。


「こっちよ!」


 一瞬気が逸れた隙を見逃さず、カラカルはビーストの横っ腹に全体重を乗せた突進を叩き込む。不意を突いた一撃に、流石のビーストも吹き飛ばされ、両者距離を開けて睨み合いとなった。


「どだった?」


「ダメね、浅い。たぶんほとんど効いてないわ」


「う〜ん、火力不足か〜。どうしよっか〜」


 カラカルの言う通り、ビーストはほとんど応えた様子がない。より不気味に光る眼光は、同じ手は喰らわない意志を表しているかのようである。


 決め手の無さはキュルルたちにも伝わっていた。


「ど、どうしましょう。全然効いていないみたいですよ!」


「うーん、ちょっと待って。……ん? これ……」


 ダメージを与えられない焦りから、オオセンザンコウはキュルルに縋り付く。一方、切り抜ける方法を探して動物図鑑にかじりついていたキュルルは、ある記述を見つけた。


「行こう! イエイヌさん!」


「へ? なぜ今更家に……?」


「今のアムールトラさんには撹乱しかできないから。だからもっと撹乱しちゃおうよ!」


 ずっと金庫にしまわれていた。その大切なものを脳裏に浮かべ、キュルルは駆け出した。









 一方、カラカルとオルマーは消耗していた。こちらの攻撃は通じず、向こうの攻撃は一撃必殺の威力を持っている。そんなジリ貧の状況に、消耗しない方がおかしいというものである。


「いやぁ、キッツいねぇ。カラカルさんは大丈夫?」


「平……気よ……、ハァ。こんなところでくたばって溜まるもんですか!」


 そうは言うものの、口は荒い息を吐き、野性解放はすでに解けてしまっている。撹乱兼攻撃役として最も動き回っていたのがカラカルである。体力の消耗は他のフレンズの2倍以上はあるであろう。


 しかし、カラカルは退かない。そんな意志を見て取ったオルマーは、再びビーストに向き直る。


 そこにビーストはいなかった。


 ビーストがいたのは……


「よ……こ……」


 オルマーの横。カラカルの目の前。


 フープが振り上げられる。


 間に合わない。


 オルマーが目を見開いたときだった。




 ピタッ




 ビーストの動きが止まった。理由は明白である。


「ワフゥ」


「ナイスキャッチ! イエイヌさん!」


 ビーストの目の前を横切るフリスビー。その存在にビーストは完全に視線を誘導されてしまっていた。


 その間にカラカルとオルマーは距離を取る。


「カラカル! オルマーさん! まだいける!?」


「や〜、助かったよキュルルさん」


「キュルルのくせにバカにするんじゃないわよ! まだまだ余裕よ!」


 その声と共に、再度空色と海色の光が宿る。


「よし! じゃあ4人でいくよ!」


 キュルルの一声と共に、4人は一斉に駆け出した。









 ビーストは戸惑っていた。それはキュルルの目から見ても一目瞭然だ。


 今もまた、ビーストの攻撃が空振りに終わっている。先ほどからビーストの攻撃は当たる気配すら見せない。


 不思議そうな顔をするビーストの攻撃を躱しながら、キュルルは余裕の笑みを浮かべた。


「ねぇ、狩りごっこで足の速い子に勝つにはどうしたらいいか知ってる?」


 キュルルが見つめるはビーストの視線。忙しなく動いている視線からは、ビーストの混乱が見て取れる。


「隠れたり、障害物とかを利用する方法もあるけれど、1対多人数なら他の方法もあるんだ」


 カラカルとビーストの間に割り込むように動き、そのままカラカルと交差するように走る。たったそれだけの動きで、ビーストのタイミングは外されてしまった。


「それは、ターゲットを絞らせないこと。誰を狙うか一瞬でも迷わせれば、その隙が逃げ切る時間を作るんだ」


 無論それは簡単なことではない。それを成すには高度な連携が必要となる。しかし、キュルルとカラカル、キュルルとイエイヌ、どちらも長い時間を共にしたコンビである。キュルルを間に挟んだ3人のコンビネーションは、その戦法を可能としていた。


 またも攻撃は空振りに終わり、焦れたビーストは1人狙いに移行する。しかし、それもまたキュルルの手の平の上である。


「ふっふーん。1人狙いするなら守りやすくて助かるよー」


 ビーストの視線をしっかりと追っていたオルマーが、ビーストの攻撃を完全にガードする。その間にも視界をちょろちょろと動き回る3つの影。ビーストは声無き雄叫びをあげると、大振りな攻撃を繰り返した。


「(もうちょっとかな)」


 怒りに任せて身体を大きく振るうビーストの様子を見て、キュルルは呟く。決定打がないのは、こちらは変わっていない。キュルルの狙いは別にあった。


 あとちょっと、もう少しで状況が変わる。


 撹乱役が3人である利点を活かして小休止を挟みながら、キュルルは足を動かしていく。


 しかし、全てが計画通りに進むことなんてありえない。


「あっ」


 気付けば、地面の窪みに足を引っ掛け、キュルルは倒れこんでしまっていた。


 考え事をしていたから、注意が足元にいっていなかったから。原因はあれこれあるだろう。しかし、今問題なのは別にある。


 音も無くビーストはキュルルの前に足を進める。


「「キュルルさん!!」」


 オルマーとイエイヌが叫ぶ。しかし、キュルルにはもう聞こえていなかった。


 まるで時間が止まったかのように、ビーストの動きがスローモーションで見える。それなのに身体は動かない。


 もう誰も間に合わない。そう思った次の瞬間、




















 橙色の弾丸が音速を突き破った。




















 ビーストが消えた。一瞬キュルルは本気でそう感じた。遅れてやってきた衝撃音に、視界をスライドさせる。そこには吹き飛ばされたビーストと、悠然と佇むカラカルがいた。


 警戒し、すぐさま立ち上がるビースト。モクモクと立ち昇る砂埃の中、カラカルを睨みつける。しかし、そこにはもうカラカルはいない。




 ゴッ!! 




 後ろからの衝撃。遅れて鈍い音が響き渡る。まったく目の追いつかない攻撃に、ビーストは目を白黒させるのみである。


 そこでカラカルの攻撃は終わらない。突進の勢いを利用し、ビーストを空へとかち上げる。自らもまた得意のジャンプで空へ浮くと、全体重を乗せた鋭い爪で、ビーストを叩き落とした。


 だが、それでやられるほどビーストは甘くない。またも立ち上がり、カラカルへより強い警戒を向ける。


 ふと、カクンッ、とビーストの膝が折れた。


「今だ! みんな逃げるよ!」


 キュルルの声と共に、5人は森へと駆け出す。『アムールトラは長距離走が苦手』動物図鑑の記述から、キュルルはアムールトラの体力が消耗するのをずっと待っていた。そして、安全に逃げ切れるチャンスがやっと来たのである。


 カラカルの攻撃と、極度の疲労によって動けなくなったビーストは、5人を見逃すしかなかった。









「とりあえず、逃げ切れたみたいですね」


 オオセンザンコウが後ろを確認して、全員に声をかける。かなり危ない綱渡りをしていたため、その場の誰もが疲れ切った顔をしていた。一番の功労者であるカラカルにいたっては気を失ってオルマーに背負われている。


「いやはや〜、助かったよキュルルさん。ごめんね〜、ちょっとドジって見つかっちゃってさ〜」


「ホント勘弁してくださいよオルマーさん! というかちゃんと謝ってください! キュルルさん、本当に申し訳ございません」


 のほほんとした顔で謝るオルマーに、90°に頭を下げるセンちゃん。どこかちぐはぐな様子にキュルルも苦笑いである。


「ア、アハハ、まぁ、みんな無事に切り抜けられたんだからとりあえずは気にしないで。それに」


 キュルルはカラカルをジッと見る。


「ぼくもカラカルに助けられちゃったし」


 キュルルの言葉にオオセンザンコウもやっと顔上げた。が、オオセンザンコウの表情が申し訳なさそうなものから不思議そうなものに変わる。オオセンザンコウが口を開こうとしたとき、


「それにしても、これからどうしましょうか?」


 イエイヌが話を変えてしまった。


「わたしらはとしょかんに一度戻るよ。で、いいよね、センちゃん?」


「え? あぁ、はい。それでいいと思います」


 気になることはあるといえど、ゆっくりできる安全な場所の確保は急務である。気になることは置いといて、オオセンザンコウは返事をする。


「キュルルさんはどうする〜?」


「としょかん……、うん、そうだね。イエイヌ、ぼくらも一度としょかんに行こっか」


「はい! キュルルさんが言うならば!」


 キュルルの言葉にイエイヌは元気に頷く。側から見ててもわかりやすいほどの忠犬っぷりである。


「決〜まり! そんじゃ、さっさと行ってさっさと休もう!」


 意見が満場一致したと見るや、オルマーはスタスタ歩き出す。後を追うように、イエイヌとキュルルも続いた。


「あの、キュルルさん」


「どうしたの、センちゃんさん?」


 オオセンザンコウに呼び止められて、キュルルは振り向く。キョトンとした顔は心底不思議そうである。


「えっと……、いえ、なんでもありません」


 その顔にオオセンザンコウは何も聞けなかった。


「? 変なセンちゃんさん。ほら、早く行こうよ」


 少し先で待っているイエイヌたちの方へキュルルは小走りで向かう。その後ろにオオセンザンコウも続いた。


「気のせいだったのでしょうか……」


 オオセンザンコウの呟きは木漏れ日に溶けるだけであった。









 道中何事もなく、無事としょかんに辿り着くキュルルたち。そこではパトロールし隊と博士たちが何やら話していた。


「ダブルスフィアにキュルル。お前たち、ちょうどいいところに来たのです」


 助手がキュルルたちに気付き、呼び寄せる。


「? どうしたの?」


「博士、キュルルさん、ちょっちタンマ。先にカラカルさんを寝かさせて」


「奥に寝かせるといいですよ! 少しマズイ事態が起こったのです!」


 博士の言葉にオルマーは急いでカラカルを寝かせに行く。


「それで、何が起こったの?」


 オルマーが戻るのを待って、キュルルが切り出した。


「しんりんちほー、セントラル火山方面で大型セルリアンが大量発生したのです!」


「パトロールし隊によると、すでにいくつか被害が出ています」


「そんな! なんで!?」


「わからないのです……。そもそも本来なら大型のセルリアンが発生することなんてないはずなのですよ! それが大量にだなんて……」


「セルリアンの発生にはサンドスターロウが関わってくるのです。サンドスターロウの源泉である火口は、過去にフィルターをかけているのです。中型以上のセルリアンだなんて、本来はありえないのです」


 話を引き継ぐようにオオセンザンコウが口を開く。


「中型セルリアンの発生元は私たちもずっと探していました。目撃箇所からしんりんちほー近辺ということはわかっているのですが、それ以上は……」


 沈痛な面持ちで、オオセンザンコウは言葉を濁した。澱んだ空気を変えるよう、オルマーがいつもより真剣な顔で意見を口にする。


「原因も気になるけどさ〜、今は大型セルリアンをどうにかする方が先なんじゃない?」


「それもそうなのです! とにかく……」


 オルマーの言葉に博士が賛成したとき、


「ちょっと待って!」


 博士の言葉に被せて、キュルルが大きな声をあげる。


「博士、セルリアンの発生元って火山の方なんだよね。その、サンドスターロウってどんなものなの?」


「サンドスターロウはサンドスターをフィルターに通す前の物質なのです! なので、見た目としてはサンドスターとほとんど変わらないですよ!」


「火山のてっぺんにキラキラしたものが見えますか? あれとほとんど同じなのです」


 その言葉にキュルルの顔がサーッと青くなる。身体はガタガタと震え、歯はカチカチと音を鳴らしていた。


「キュルルさん大丈夫ですか?」


 急変したキュルルの様子にイエイヌが声をかける。しかし、それすらキュルルには聞こえてないようだ。


「ぼく……」


 全員の注目の中、やっとのことでキュルルが声を絞り出す。


「ぼく、そのサンドスターロウ、見たことあるかもしれない……」


「そんな! どこで!?」


 博士の目の色が変わった。キュルルの震えは収まらない。


「……じょー」


「え?」


 呟くようなキュルルの言葉に、一瞬誰もが聞き逃す。


「ジャパリまんこーじょー。あそこで、あんな感じの立方体が落ちてたんだ」


 みんなの間で波紋のように動揺が連鎖する。こーじょー内、そこは今までキュルルとカラカルしか立ち寄ったことのない場所だ。誰も気付けなくて当然である。


「こーじょー内にはサンドスターロウ収容装置があるんだ。もしかしたらそこに穴が空いちゃっているのかも……」


「そんな……、つまりセルリアンはこーじょー内から発生していたというのですか……」


「待つのです博士。セルリアンがこーじょー内で発生したとして、外に出る手段がないはずです」


「そ、それもそうなのです! こーじょーの建物に破損は確認されてない今、扉が開かなければセルリアンは出てこれないはずなのです」


 やはり原因は違うのではないか、そんな空気が漂い始める。


「う〜ん、ボスだったら開けられるんだけどねぇ〜」


 ふと溢したオルマーの言葉に、反応した者がいた。


「それですよ、オルマーさん! セルリアンはおそらくボスを使ったんです!」


 オオセンザンコウである。突然大きな声を上げたオオセンザンコウに注目が集まる。


「博士、私たちがいくつか拾っていた四角い機械、あれはラッキービースト、私たちがボスと呼んでいるもので間違いありませんよね?」


「はい、間違いないですが……」


「ずっと不思議だったんですよ。ボスがなぜあのような状態になっていたのか。みなさんご存知の通り、セルリアンは物をコピーすることができます。ボスもまた物です。のではないでしょうか?」


 オオセンザンコウの推理に熱がこもり、口調が少しずつ早くなっていく。


「セルリアンに形をコピーされたものは消滅します。セルリアンがボスをコピーし、コピーしたボスの機能を使って扉を開け、また別の物質をコピーする。そして」


「ラッキービーストのレンズ部のみが残った……というわけですか……」


 理解が及んだ助手の顔もすでに真っ青である。


「今までラッキービーストを拾った場所は!?」


「ほとんどしんりんちほーだったね〜、例外はあるけど。で、その全部で付近に中型セルリアンが発見されてたよ」


 決定的とは言えない。しかし、状況証拠としては十分なものが揃っていた。


「……どうにかしないと」


 衝撃の事実にシンと静まり返る中、キュルルの声が染み渡った。


「どうにかって……どうするつもりなのですか?」


「ラッキーさん、サンドスターロウが漏れちゃってるのなら、どうにかして塞げないかな?」


「ムリダヨ」


 右腕のラッキービーストに問いかけたキュルルに、右腕の機械は絶望的な一言で答えた。


「無理って……どうして!?」


「サンドスターロウ ホカンソウチハ、サンドスターガ ハンノウシナイ、トクシュナザイシツデ ツクラレテルヨ。サッキケンサクシタラ、ザイコガモウナイヨ」


「そんな……」


 全員が絶望に染まりかける。しかし、


「待ってください! なんとかならないんですか! どっかから引っぺがすとかして!」


 イエイヌだけは違った。今にも噛み殺さんばかりに、ラッキービーストに吼えたてる。しかし、ラッキービーストはそんなイエイヌにうんともすんとも言わない。


 グルルと唸るイエイヌを宥めながら、キュルルは諦めにも似た思考をしていた。


 サンドスターに反応しない使っていない機械のアテなど……


「ある!」


 突然大声を出したキュルルに、全員が驚きキュルルを見た。


「あるよ、今は使ってないサンドスターに反応しない機械! そこから一部剥がして直すのに使おうよ!」


「なんなのですか、その機械とは?」


「ぼくが眠っていた装置! あれにはサンドスターが敷き詰めてあったから反応しないはずだし、もう使ってない!」


 みんなの顔に希望が戻ってきた。


「話は聞いたわ」


 そんなキュルルたちの背後から、声をかける者がいた。


「おー、カラカルさん。目覚めたんだねぇ、よかったよかった」


 カラカルである。助手もまた目覚めたカラカルに安心したような顔し、口を開く。


「カラカル、今……」


「状況はだいたいわかってるわ。なんか大変なことが起きていて、カコ博士の研究所、になるんだっけ? キュルルの眠っていたところに行かなきゃいけないんでしょ?」


 一刻を争うときであると理解している。カラカルの顔はそう言っているようであった。


「さ、行きましょ、キュルル」


 キュルルに声をかけ、早くも歩き始めるカラカル。そんなカラカルに、


「嫌だ」


 キュルルは拒絶の返事を放った。


「カラカルとは、もう行けない」

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