第82話 いざレッドクリフへ

カタルシア城内のギルドにやってきた3人は受付の女性職員に難易度の高い依頼はないか聞きに来た。


「そうですねー……カタルシア城塞都市の少し行ったところにレッドクリフと言う山があるのですが、そこの魔物がゾンビ化してる現象が発生してる事が確認されました、たぶん原因はタイラントかと思われるのでその魔物の討伐が今の高レベル依頼になっていますね」


ギルドの女性は真顔で淡々と話した。


「タイラントかー……」


葉留と真矢は口を揃えて不安そうに言った。


「タイラントかー!」


桜は逆に嬉しそうだった。


「タイラントの攻略すごく大変だったんだよね、見た目も気持ち悪いし」


「分かる、それをリアルで倒すとか出来るのか?」


葉留と真矢はため息をついた。


「ギルドのお姉さん!その依頼受けます!」


桜は勝手に依頼を受けてしまった。


「あ!勝手にー!勝てる自信あるの?」


真矢は桜に不安そうに聞いた。


「私けっこうタイラント好きだよ?あのキモい見た目が可愛いくて好き--ゲームの時はレベル上げの為に何回も何回も倒しに行ったし」


桜はまるで好きな人を友達に言っちゃった的なノリで話した。


「まあ桜が行ってみたいならしょうがないか、じゃあレッドクリフに向かお!」


3人は身支度を済ませレッドクリフに向かった。


レッドクリフ入口に着き上を見上げると禍々しい感じが下から見ても感じとれた。


「あー、このてっぺんにタイラントが……早く行こ!」


桜は恋人に会いに行くようなテンション、あとの二人は不安しかない。


「あれ?そういえば3人で戦闘って初めてだな!」


「確かにそうだね!ここはセオリー通り葉留が前衛、私と桜が後衛で行こ!」


真矢は2人に指示を出した。


今回から3人の装備を少し変えてきた。


前衛、葉留--元は片手剣のみだったが今回から盾も装備。


後衛、桜--元は片手短刀だったが今回から短刀両手持ちの双剣を装備。


後衛、真矢--レイピアと小型の盾を装備。


葉留が敵を惹き付けその間に桜と真矢で敵を倒す作戦。


ゲームではそこまで難しくない作戦でもリアルでやるとなるとかなり大変な事を3人はまだ知らない。

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