第55話 今日も朝日は登る
真矢の活躍により戦争は集結。カタルシア軍の勝利で終わった。
桜とルナが真矢に駆け寄る。
「真矢すごいじゃん!レベル5おめでとう!」
喜ぶ桜に真矢が話した。
「レベル5になったと思ったんだけど……ルーンの文字がウルに戻ってるの」
ルナも話に混ざってきた。
「どういうことかしら?レベルが戻るなんて聞いたことないのだけど」
真矢はルーンも不思議だがとっくに撤退したグライスト軍の仲間のルナがまだここ居るのが不思議でしかたなかった。
「私はさっきグライスト軍をクビになったの、だから今はフリーよ」
ルナは続けて葉留とのこれまでの経緯を2人に話し始めた。
葉留を脱獄させた事、訓練をした事。2人の疑問に全て答えた。
「私あなたと王宮で会った時すごく失礼な人かと思ってたけど、人は見かけによらないってこういう事なんだ」
真矢は驚いた。
「私も失礼な事を言ってしまいました!ごめんなさい」
桜はルナに謝った。
「あれはさすがに怒りますよ!おばさんって言われればね」
ルナは不敵な笑みを浮かべながら桜を見た。
「ひいいい、ごめんなさい!」
「でも桜も葉留も無事で良かった……ほんとに良かった」
真矢は嬉しくて泣きそうだったがめそめそしないと心に決めたため泣くのを我慢した。
「ルナさんはこれからどうするの?」
桜が問いかけた。
「そうね、まあこの美貌があればどこでも生きていけそうだけど」
そう言うと後ろからカタルシア軍騎士団長が話しかけてきた。
「元グライスト軍副騎士長ルナ殿!良ければカタルシア軍に入り若い兵士を指導して貰うことは出来ぬか?もちろんそれ相応の対価は払うつもりだが、どうかな?」
ルナは笑って真矢と桜に言った。
「ほらね!さっそく私の美貌に気づいた者が現れたわ!」
真矢と桜は美貌関係ないじゃん!って言おうとしたがルナが嬉しそうだったため言うのはやめた。
騎士団長から真矢と桜に感謝の言葉とそれに見合ったお金を頂きカタルシア軍と元グライスト軍副騎士長ルナはカタルシア城塞都市に帰っていった。
「葉留の目が覚めたら私も1度カタルシア城塞都市に戻ろっか」
「そうだね!てか葉留が真矢の膝枕で寝てるのずるい!私も真矢の膝枕で寝たいな」
桜は若干葉留に嫉妬した。
「膝枕とか言わないで!けっこう恥ずかしいんだから!」
真矢は恥ずかしがりつつも葉留の頭を撫でていた。
それを見ている桜はなんだかいつもの日常が戻ってきたと思い嬉しくて笑った。
朝日が登り心地よい暖かさが3人を包み込む。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます