第18話 想いが力になる

兵士長の本気の剣をレイピアで受ける真矢だが筋力の差がありすぎて力負けしてしまう


真矢はもう1度炎魔法を使いたいが

敵がそれを使わせてくれず防戦一方


兵士長「おいおい!!どうしたよ、さっきの勢いは!」


剣とレイピアの金属音が何度も鳴り響く


真矢「くっ!あんたは絶対倒す!」


レイピアで防御するので精一杯な真矢は足元の石に気付かず

足を引っ掛け倒れてしまった


真矢「しまった!」


兵士長「これで終わりだー!所詮お前らでは俺には勝てねーんだよ!死ねー!」


兵士長は倒れた真矢に向かって剣を振り下ろす


その時、横から葉留のタックルをくらい兵士長は倒れた


葉留「俺を忘れてんじゃねーよ!」


兵士長「ちっ、まあ1人だろーが2人だろーが

関係ねー」


兵士長は再び攻撃を仕掛ける

葉留に狙いを定め剣を振った


葉留は痛みをこらえ剣で受けた


だが痛みであまり力が入らず吹き飛ばされた


真矢「葉留!」


兵士長「はあ、はあ、次こそはお前だ!!」


兵士長は真矢に狙いを定めた


葉留「まだだ!」


葉留はすばやく起き上がり、兵士長に向かって走り攻撃した


兵士長は剣で受けた


葉留「うおおお!!」


兵士長「くっ、くそ!」


兵士長は一旦下がった


兵士長「お前達、ほんとに新米冒険者なのか!?

今まで何人も冒険者を見てきたがお前達は何か違う」


葉留「俺たちは...なんでこの世界に来たのか理由はわかんねーけど...

わかんねーからまだ死ねないし!

どの世界でも人を不幸にするような悪は許されない!!」


真矢「だね!もしかしたらこいつらみたいな悪から人々を守るのが私達のやるべき事なのかもしれない」


兵士長「お、お前らはいったい何を言ってるんだ!まるで別世界から来た人間みたいじゃないか!

どっちにしろお前達じゃ俺には勝てない!」


葉留「そんなのやってみないとわかんない!」


そういうと、葉留のルーンが光だした


真矢と同じレベル1フェオからレベル2ウルに文字が変化したのだ


兵士長「ありえない!こんな短期間でレベルが上がるなんて...」


兵士長は少し動揺したが、それでも自分の方が強いと思い剣を構えた


葉留「戦士職はレベル2にからが楽しいんだ

よ」


兵士長は葉留に向かって走りさっきの様に剣で吹き飛ばそうとする


葉留「ガードスタンス!」


兵士長の剣をまた剣で受けた


が、


兵士長「な、なに!硬すぎて吹き飛ばせな

い!?」


葉留「まだまだー!クイックスタンス!」


葉留は消えた


兵士長は周りを見渡したが捉えられない


葉留「くらえ!」


攻撃力は決して高くないが、敵が捉えられないほどのスピードで何度も兵士長に攻撃を仕掛けた


兵士長「ど、どうなってやがる!」


兵士長は息があがってきていた

スタミナの限界が近いと分かった葉留は


葉留「アタックスタンス。

次はお前が吹っ飛べー!!」


アタックスタンスにより攻撃力が倍増してる

状態で思いきり剣で兵士長を切り飛ばした


兵士長「くそ...こんな奴らに俺が負けるなん

て」


兵士長は倒れた


ちょうど日が昇り明るくなってきた


既に村人は起きていて葉留たちの戦いを見守っていた


戦いが終わり村人と村長が2人の元に集まってきた


村人「お前達すげーじゃねーか!見直したぞ

ー!」


村長「冒険者様ありがとうございます」


真矢は村長の前に立ち


真矢「村長、あなたがこの事件の首謀者です

ね」


村長「・・・バレてしまいましたか。そうです、

兵士に拉致を頼むため村人たちに睡眠薬入りの食料を配り、

拉致を行ってもらいました。」


村人たちは耳を疑った


真矢「なんでそんな事をしたの」


村長「この村はどんなに頑張ってもこの先栄える事は無い。

ならば村の女性たちを拉致し、奴隷商人にでも売り

金を稼ごうとしました。

バレるのを避けるため簡単な護衛の依頼をだし、冒険者を集め、拉致を止められなかった冒険者に罪を擦り付けようとしました」


真矢「栄えそうにないから村人を金に変えるだなんて...

栄えないのはあんたがしっかりしないからでしょ!!

どうしたら栄えるか考えて実行した事あるの!!?

あんたの立場で考えるのをやめたら村は終わりに決まってるでしょ!!

王国の牢屋で頭を冷やしなさい」


真矢「で、被害者はどこ?」


村長「私の家の地下です」


被害者の女性達は無事家族の元に帰ることができた


そして村長を村から追放することに決めた


村人「冒険者様!昨日は酷いことを言ってしまい申し訳ございません。

そして、この度はありがとうございました!


葉留「いえいえ、俺たちは当然の事をしたまでです」


真矢「何カッコつけてんのよー(笑)

では私達は王国に戻りこの事を報告してきますね!」


2人は少し食事と休憩をし

依頼達成と事件の報告のため王国に帰還する事にした




真矢「葉留...私のために怪我までして守ってくれてありがと...」


真矢は恥ずかしかったが葉留にお礼を言った


葉留「パーティメンバーなんだから当然だろ!真矢に死なれちゃこの世界で生きて行けないかもだし」


真矢「だよね!私がいないと葉留はダメダメだしねー(笑)」


少しからかった


葉留「ダメダメとか言うなー!」


2人はそんな会話をしながら王国に向かっていった

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