伝説‥42話〜クロノアVSクロムとギュミル‥やり過ぎ…
ここは魔導師学園の寮の外…。
その頃…クロノアはクロムの動きを追っていた。
クロムはリュウキを追おうと時計塔に向かっていた。
(クソッ…リュウキ…俺達をコケにしやがって……。)
クロノアはそれを阻止しようと杖を構えた。
「…ちょっと待ちなさいよ……あんたをリュウキの所には行かせない‼︎」
クロムは一度立ち止まるがギュミルに合図を出しまた駆け出した。
「…フッ…お前の相手は…俺なんだがな……。」
ギュミルは一対のナイフを構え、クロノア目掛け交互に斬りかかった。
クロノアは杖の両端を持ちナイフの攻撃を何とか防いだ。
(…ちょ、ちょっと…この状況どうしろって言うのよ……仕方ない……ここは外だし広範囲魔法使っても問題ないよね……。)
クロノアはギュミルと間合いを取り杖を天に翳した。
「…魔法か……だが…そう簡単に使わせるかー‼︎」
ギュミルは間合いを詰めようとした。
クロノアは杖を天に翳したまま更に間合いを取り、ギュミルとクロムの間目掛け、
《メテオ バースト‼︎》
呪文を唱えた。
「はっ⁉︎…この魔法は……不味い……。」
クロムはその場から逃げようとしていた。
「何なんだ…この女は……いくら外でも限度があるだろうが〜……。」
ギュミルはクロムの反対方向に逃げようとしていた。
空から無数の隕石が、クロムとギュミルの周辺に降り注ぎ爆発していった。
クロムは逃げながらバックの中から結界の魔法が入った筒を開けると、クロムの身体を覆い防いだ。
しかし、結界を張る前に受けたダメージのせいでその場に倒れ込んだ。
ギュミルは逃げながら咄嗟に魔弾銃を空に向け、
《スチール ケージ ショット‼︎》
魔弾を撃つとギュミルは鋼鉄の檻の中に入り、無数の隕石の爆発を防いでいたが、
「クソォー………。」
ダメージを受けていた為、倒れ込み気を失った。
無数の隕石が止み、クロノアは2人の近くにきた。
「あちゃー…やり過ぎたかぁ〜……んー…違う広範囲魔法にすれば良かったかな?」
クロノアはギュミルの側まで来ると気を失っている事を確認し持っていた縄で縛った後、クロムの側まで行った。
「……待て…はぁ、はぁ…俺を殺すつもりか?」
クロノアはそう言われ不思議に思い、
「ん?…何で…私があんたを殺さないといけないのかな?」
「…はぁ、はぁ…異世界の者は信用出来ない……。」
「…んー…言っている事が…私には理解出来ないんだけど……良く説明してくれないかな?」
「…何故お前に…はぁ、はぁ…説明しなきゃならない⁉︎」
「そっか…それなら良いけど……そうだなぁ……。」
クロノアはバックの中を探った。
「あっ…いいのみ〜つけた……。」
クロノアはバックの中から魔法の筒を取り出した。
「…お前……はぁ、はぁ…何をするつもりだ⁉︎」
「んー…そうね……まあ、面倒だから眠ってて貰おうかな……。」
クロノアはクロムの顔の辺りにで魔法の筒を開けた。
すると仄かに甘い香りがクロムの顔の辺りに漂い、
「…こ、これは…………。」
そのまま眠ってしまった。
クロノアはクロムが眠った事を確認すると縄で縛りギュミルの方に運ぼうとしたが重かったので断念した。
「はぁ…流石にこれは無理……でも、どうしようかなぁ……。」
クロノアはギュミルの方を見ると、
「…んー…あいつはどうかな?」
クロノアはギュミルの側まで来ると運ぼうとしたがやはり重くて運べなかった。
「はぁ…これどうすんのよ……んー……。」
クロノアはしばらくそこで考えていたのだった…。
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