伝説‥20話〜見た目よりも…⁉︎…新たなる刺客⁉︎


 クレイはシュウにポーションを飲ませてもらい回復した…。


「クソッ⁉︎…はあ…やっぱ…シュウには勝てねぇ…。」


「ふっ…まぁ…今のお前が、俺に勝つなど…あり得ないだろうがな…。」


「…あの…シュウ…申し訳ございませんでした…貴方を少し見くびっておりました…これ程に強いとは思ってもいませんでした…。」


「確かに、見た目だけなら…シュウよりもクレイの方が強く見えるのだがな…。」


「そうね…確かに…シュウは軽装の割には…あんな大きな斧を軽々使いこなすし…頭も切れるしね…。」


「そやな…そやけど…ジャンケンは、めちゃめちゃ弱いけどな…。」


「ク、クレイ…それなんだがな…何で俺は…ジャンケン勝てないんだ?」


「シュウ…俺がそれを言うとでも思ったんか?……甘いなぁ……お前にそれがバレたら…唯一勝てるもんがなくなるやんけ…。」


「ふっ…まあいい…ジャンケンで勝てたからって…戦闘で勝てないんじゃ…どうしようもないしな…。」


「はあ…そやな…悔しいけど…その通りや…クッ…もっと強うなって…シュウ…今度こそ…お前を蹴散らしたるからな⁉︎」


「ほお…クレイ…それは楽しみだ…俺なら、いつでも相手になってやるがな…。」


「ああ…シュウ…今にみとけよ…。」


 そう言うとシュウとクレイは睨み合った。


「それはそうと…これからどうするの…ひとまず…宿屋に戻るとして…その後の事は?」


「ああ…そうだった…その事なんだが…話したい事があるんだが…宿屋で話した方がいいだろうな…。」


「ん?…なんや、改まって…まあ…そやな…ここでダラダラ話すより…その方がええやろ…。」


 そう言うとシュウ達はこの場を離れ宿屋に向かった…。



 場所は移り…ここはシェルズ城…。


 アルベールとジルベイムは書斎で話をしていた。


「アルベール様…アイネが戻って来ません…もしかしたら…奴らの手に落ちたかもしれません…。」


「フム…そうかもしれぬな…さて、どうする…このままでは、我々の計画が漏れてしまうが…。」


「はっ…それでは、もしアイネが捕まっているようであれば…アイネの始末とダルナドの拉致を配下の者に命じます…。」


 そう言うとジルベイムはアルベールに一礼をして部屋を出て行った。


「ふう…さて…どうしたものか…このままでは、この計画も上手く行かぬが…やはり…ジルベイムだけでは…心許ないな…仕方がない…アレはどうも苦手なのだがな…今はそんな事を言っている時ではないしな…。」


 そう言うとアルベールは伝書カナリヤを飛ばした。


 そしてアルベールは椅子に座り、本を読み始めたのだった…。

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