伝説‥15話〜その着ぐるみの相場⁉︎
ここはオパール魔導師学園内の学園長室…。
あれからリュウキ達6人は、元の世界に帰る方法を色々と探していたが分からず、学園長なら分かるのではとルナが言い出したのでここに来ていた。
…学園長の名前は、リスティア・ワルツで種族はエルフである…
そして、リュウキ達は学園長に経緯を話した。
「なるほど…そうだったのですね…これは、本当に申し訳ない事をしてしまいました…。」
そう言うとリスティアは頭を下げた。
「そうなると…アリーシアとルナとディアスとそれに関与した召喚魔導師達には…何らかの処罰を与えねばなりませんね…。」
「あー…えっと…処罰って…そこまでしなくてもいいと思うんだが…それよりも…俺達は、元の世界に帰れれば…それでいいんだけど…。」
「確かに…そこまでしなくても…あー…でもね…お詫びなら…この世界の饅頭をタダで食べさせてくれたら嬉しいかなぁ…。」
「はあ?…饅頭をですか?」
「んー…クロノアは…まだ食べ足りないのら?…でも…お詫びとしてもらえるなら…私はね…この世界にある着ぐるみ全着欲しいのら〜…。」
「あの…申し訳ございませんが…この世界には…そのようなものが…恐らくは、存在しないと思うのですが…。」
「そ、存在しないって…信じられないのら〜…新しい着ぐるみ欲しいのらぁー…。」
そう言いながらミクは床に仰向けになりジタバタしながらダダをこねた。
「ミク…お前なぁ…着ぐるみ…そんなに持ってて…まだ足りないのかよ…んー…仕方ねぇな…そうだなぁ…確か…着ぐるみがバッグの中に入ってたと思ったけど…。」
リュウキはそう言いながらバッグの中を探し取り出しミクに見せた。
「もしや…その手に持ってる物は…課金限定版の青龍ブルー・シードランのモフグルミなのでは⁉︎…何故…それをリュウキが持っているのら?」
「んー…たまたま…課金した時に…手に入れたんだが…処分するのもどうかと思って…取っておいたんだがな…俺が持っていても仕方ねぇし…ミクが欲しいなら譲っても構わないが?」
リュウキがそう言うとミクは目を輝かせながら、
「リュウキ…欲しいのら〜…。」
そう言いながらリュウキの胸に飛び込みピタッと張り付いた。
「うわー…ミク…あー…あのな…その代わり…100万ジエムと引き換えだからな…。」
「リュウキ…本気で言ってるのら?」
「あー…いや…高かったか?」
「んー…その着ぐるみの相場…リュウキは知らないみたいなのら…安く見積もっても3000万ジエムなのらよ⁉︎…でも…100万ジエムで売ってくれるなら…喜んで払うのら〜…。」
そう言うとミクは財布から100万ジエムを出し渡そうとしたが、
「この着ぐるみって…そんなに高価な物だったのか…んー…本当は冗談のつもりで言ったんだが…元の世界に戻ってオークションにでも出したのがいいか…。」
「エェーー…リュウキ…その着ぐるみ欲しいのら〜…譲ってなのら〜…。」
そう言うとリュウキはミクを引きはがし、
「フッ…たく、仕方ねぇなぁ…そんなに欲しいならタダでやるよ…どうせいらねぇし…ミクから金もらってもなぁ…。」
「えっ?…リュウキ…タダでって…本気で言っているのら?」
そう言うとリュウキは目をそらし照れながら頷いた。
「リュウキ…ありがとうなのら…。」
そう言うとミクは満面の笑みを浮かべながらリュウキからその着ぐるみを受け取った。
「ふーん…リュウキってさあ…なるほどねぇ…うんうん…そういうのがタイプだったんだぁ…ふふぅ〜ん…これは後でネタになりそうね…。」
クロノアは小声でそう言うとリュウキはそれを聞きのがさなかった。
「クロノア…お前なぁ…あー…やっぱ…まぁ…いっか…それよりも…帰る方法を探すのが…先だしな…。」
そう言うとクロノアはリュウキを不思議そうに見た。
しかし、リュウキが言うように帰る方法を聞くのが先だと思いリスティアにその事について聞いたのだった…。
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