伝説‥10話〜ダルナドとグラディスの関係⁉︎

 その頃ジルベイムは、ダルナドがユリニャとゲルドフの始末に失敗し、グラディスがここに来たことで、この計画が露見する事を恐れ、とりあえず異世界から召喚した者達を瞬間移動の魔法を使い、この地下の祭壇の部屋から別の部屋に移動した。



 一方グラディスは、辺りを見渡して見ると、ジルベイムと召喚された異世界の者達の姿が、見えなくなったのに気がつき、


「クソッー⁉︎…何て事だ…今迄見張っていたというのに…この事に気づかず…ましてや阻止する事も出来なかった…。」


 そう言うとグラディスはダルナドの方を向き見ると睨んだ。


「ダルナド…何故こんな事に手を貸した⁉︎…こんな事に関わって欲しくなくて…俺はな…お前と母親のエイリスと別れた…それなのに⁉︎」


「…父さん…ただ…僕は…皆に自分の力を認めて欲しかった…。」


 そう言うとゲルドフがダルナドに詰め寄り、


「ダルナド…だからってな…俺達を何で殺そうとしたのかな⁉︎」


 ユリニャはダルナドを睨みながら、


「…こんにゃ事するにゃんて…今迄ずっと親友だって思ってたのに…酷いにゃ…私達だってダルナドとおにゃじく…自分達の力を認めて欲しかった…けど…こんにゃ事して迄…。」


 そう言うとグラディスはユリニャとゲルドフの顔を見た後頭を下げ、


「君達に、こんな思いをさせて…本当にすまなかった…俺が側にいて、もっとしっかりと教育してやるべきだったのかもしれん…。」


 そう言うとダルナドは俯向き、


「ユリニャにゲルドフ…最初はこんな事するつもりじゃなかったんだ…でも…ジルベイム様に…ここに来た時に言われ…仕方なかったんだ…そうしないと…母さんを殺すって…。」


「ダルナド…それは本当なのか⁉︎」


 そう言うとダルナドは頷き、泣きながら地べたに座り込んだ。


 それを聞いたグラディスは辺りを見渡した後、


「…クッ⁉︎…何て事だ…エイリス迄もが…。」


 そう言っているとグラディスは何かの気配に気がつき身構えた。


 そしてその気配がする方に恐る恐る視線を向けた。


 そこにはグラディスは知らないがダルナド達は知っている3人がそこに立っていた。


 その3人を見てダルナド達は何故ここにいるのか驚いた。


 そうその3人とはダルナド達が召喚した異世界の者達だったからだ。


 それを見てダルナドは何故ここにいるのか不思議になり、


「…何故貴方がたが…ここにいるのですか?」


 そう言うとダルナド達を見た後シュウが、


「…さあな…何故か分からないのだが…ただ…アイツらがやろうとしてる事が…俺もこの2人も気にくわない…ましてや…つまらん…だから、お前達を助けここを出ようという事になったわけだがな…で、どうするんだ?…とりあえず、俺達を召喚したのは…お前達なんだろう?」


 そう言うとダルナド達とグラディスはシュウ達に経緯を話た後とりあえずこの場を出てオパール城を目指す事にした…。



 …数分前、ジルベイムは別の部屋で、事情を説明していたが、キレた3人に攻撃を受け気絶していた…。

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