書道部――――――入部

入学して早々、部活を決めなければならなかった。

この頃の自分は部活はどれも興味がなくそのまま帰宅部に入ろうって思ってた。そんな時、凛がそばにいてくれた。部活に入りたがろうとしない私を見てこう言い放った。

「ねぇ!一緒にこの部活入部せん?」

指をさしたのは書道部だった。習字は得意でも不得意でもなかった。至って普通。

「1回仮入部でいいからさ一緒にいかない?」

と誘われた。

「体験するだけね。」

ほぼやる気なんかなかった。でも、1回だけだったらいいかな。って不意に思った。

部室に行くと緊迫した空気だった。先輩達は集中をしていた。

「新入生?」

と後ろの方から聞こえた。その人以外の先輩もこちらをみる。みんなに見られることを慣れてない私は、極度に緊張した。

「入部してくれるの!?」

「是非入ってよ!」

って声が多く、私はこの部活入れない……って思った。そんな時、新入生?って聞いた方が、

「皆静かに。私は2年の早坂鈴乃。よろしく。」

早坂先輩、、、、カッコイイ……

「部長はあの人だよ。野島先輩。」

早坂先輩が呼ぶと部室の真ん中付近ぐらいから男の方がきた。

「2年部長の野島玲音だ。……えっと入部でいいのかな?」

どうやら3年はいないのか、、、、と不意に思う。

「私は入部です!」

と凛は言う。

「私はまだ……決めてないです。」

そう言うと、

「ゆっくり決めていけばいいよ。まだ時間はあるんだから。」

と、野島先輩は言う。私なりに、書道部が気になってきた。先輩達はいい笑顔をしていた。でも、もし私が帰って悪口言われてたら、、、、と思ってしまう。


翌朝、私は悩んでいた。親にも、書道部が気になってる。と話すと、いいんじゃない?あなたに合ってる。って言われた。一応紙に親の名前と印鑑を押してもらってきた。

「心音おっは〜」

この声は……すぐに想像が着いた。

「凛おはよう。」

でも、後ろに2人連れていた。

「ねぇ心音聞いて〜書道部に入るってこの子達。」

「へぇ、、、、」

後ろの子、2人お互いに少し頭下げた。

「この子、桃園未来。」

髪型はショートボブ。おっとりしてそう。って言うのが第一印象。

「隣のB組の桃園未来です。よろしくね。」

凛によると、お嬢様らしい。

「で、こっちが岡島りえ。」

この子は未来ちゃんに比べてサバサバしてて、しっかりしてそう。髪型はポニーテール。いかにも学級委員長やってそう。

「岡島りえです。えっと一応D組です。」

凛は2人に私の名前を紹介する。

「私の友達の天本心音。」

「あっ、、、、天本心音です!よろしくお願いします。」

あぁ、やっぱ緊張しちゃう。

「今日まででしょ?確か部活決めるの。」

りえちゃんがそういう。え、そうだっけ。

「今日さ、放課後部室いきましょう?」

と未来ちゃんがいう。

「心音も行こうよ。」

「えっでも私、、、、決めてないし。。。」

「じゃあ他に入る部活あるの?」

と言われた。書道部しか入れないパターン。入りたいっていう自分がいる。入ってみよっかな……

「そうだね……じゃあ書道部に入るよ。」

そう言うと3人は笑顔になってた。

じゃあまた後でと言って別れた。


放課後。部室向かう。入部するのは私達4人だけではなかった。

私達から自己紹介した。

「A組の川村涼。中学まで野球部だった。」

同じクラスの子だ。

「なんで書道部に?」

「野球にはもうコリゴリだ。新たな事にチャレンジしたかったからな。」

なんか、あったのかな、、、、って思った。丸坊主で、無愛想な感じ……。

「C組の沖矢冬馬です。小学生から習字をやっててこの部活に入ろうと思って来ました〜。」

彼は、チャラいなって思った。

「同じくC組の宮崎志保里です。川村くんと一緒で、新たな事に挑戦したくってきました。」

二つ結びで笑顔が素敵な子。見た目で判断しては行けないって思うけど、絶対この子書道向いてそう。

「D組若宮翔弥です。中学は、吹奏楽で打楽器をしてたけど、この部活あること知って、面白半分出来てしまいました。」

呑気な人だなって思ったよね……これで全員。私を含め新入部員は8人。多いなぁ、意外と。

先輩達の自己紹介もあった。先輩達6人。計14人。

質問コーナーを設けられた。たった一つ上がった質問。



なぜ3年がいないのか



野島先輩が教えてくれたのは、3年の先輩は4人人いた。らしい。が、詳しいことは先輩方は分からないが、気づいた時には、皆転部していたらしい。

この部活は大丈夫なのかな、、、、不安しかないな……でもやるって決めたからには頑張らないと……


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