入学式―――運命の出会い

私はあれから、菊岡学園のことを知り受験した。私の中学から受験したの私だけみたい、、、、

「はぁ……緊張するなぁ……友達できるかな、、、、」

とボソッと呟いた。

教室に入る。私の席は廊下側の列の前から3番目だった。とても微妙な席だった。周りには知らない人ばかり。

(私やっていけるかな……)

と思っていると、隣の席の女の子が声をかけてきた。そう、この子こそ私を。私自身を生徒会長に立候補させてくれたきっかけの人。久保凛。おちゃめな性格で、常にポジティブ思考。私とは正反対。

「私、久保凛。ねね、だされてた課題やってきた?」

と小声で言ってきたのが最初。

「……天本心音です。はい……やって来てますが……」

「お願いなんだけど良ければここの問題教えてくれないかな?」

最初は、私はやっぱ敬語になっちゃったんだよね……

でも、ここで隣の席にならなかったら、、、、同じクラスにならなかったら、、、、って後々わかって行くんだよね。

私の最初の友達は凛だなって思う。きっとこれが”運命”なんだろうなって思うんだよな。



入学式も終わり、家に帰ろうと思い靴に履き替えて外に出ると後ろの方から

「心音〜!」

私は驚いた。私の名前を大声で呼ぶ人当たり前だけど今まで無かったから恥ずかしかった……

「……久保さん?」

「凛でいいよ〜後タメで!」

「はぁ……で、どうされま、、、、どうしたの?」

タメで話してって言われたのに言いかけた。

「今日はありがとうね。色々と。心音のおかげで助かったよ。」

私のおかげで助かった……?

初めて言われた気がする、、、、

私の心がドキドキとし始めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る