第5 GAME・・・狙われた雪康!?パーティー最大の危機(ピンチ)かと思いきや?・・・暴走して行くゲーム内、影で操る者とは一体?

様々な展開を見せて俺たちは何とか無事に落ち着きを取り戻した。

先ず、メリファーにさらわれてしまった宗太だったが、実はメリファー事、暁 理奈は、宗太の妄想、いや、彼女であった!それと同時に発覚した事が、実は理央の従姉妹でもあった!

その理奈に連れ去られ、洗脳の様な手をくわえられてしまった宗太だったのだが・・・

演技をしていたらしく、少しこのオンラインゲーム内を楽しもうと企んでいたのだった!

再開した時に色々とあったが、俺たちが出られなくなってしまったこの状態を知った工藤 涼子、俺の姉が実家へ戻って来てくれて助けようとゲーム内に入ってくれた。

だが、涼子姉も又このゲームの達人で、様々な知識を有していた!

実家を離れ遠くで医師を勤める涼子姉は、脳科学に関しても知識があり、頭の回転が速く、判断能力にも長けていた。

同時に理央も又、判断能力に長けており、知識もある為か、俺を助ける為にゲーム内で暴走していたプログラムが実体化した敵の目を欺く為に涼子姉と一芝居うって出た!

すっかりそれに騙された俺は、理央が何を企むのか本気で考えてしまった。

全て、俺が狙われていたと察知し、涼子姉と手を組んで助けてくれたのだった・・・

そして、これ迄出会って来た関係者と無事に打ち解けたのである。









雪康「あぁ・・・本気で疲れたぞ!?あんなに急な展開で色々とあり過ぎてさ・・・」


宗太「まぁ、俺と理奈は少しばかり余計な事をしてしまたみたいだったな・・・謝るよ!」


理奈「まさか、あの後雪康君が狙われるとは思っていなかったから・・・ごめんなさい。」


涼子「とりあえずは、皆も無事でこうして一つにまとまれたのだから良かったと思うわ!」

雪康「それにしても・・・あのプログラムの暴走とか言ったっけ?何で俺を狙うんだよ!?もっと強い奴やレベルも高い奴なんていくらでもいるだろうし・・・」


理央「それは私たちには分からないわ!・・・プログラムの暴走だから誰に白羽の矢が立つのか分からないし、単純な話になるとレベル1の今日始めたプレイヤーさんがターゲットになる可能性だってあるもの・・・」


涼子「一先ず、今回は理央ちゃんが何か怪しいと気付いてくれたから良かったけれど、今後誰がいつ、どうやって狙われるか分からないし、プログラムだから1体2体と言う証拠も無い・・・やはり厄介な敵もいるだろうし、ここから出られる迄は気を引き締めないといけないわね!」


百合「わぁぁぁぁぁぁぁ♪涼子さま、素敵~♪」


風華「ほら、百合?スイッチ入っちゃいそうよ?抑えなさいよ?」


百合「大丈夫だよ♪「💛」マークは出さないから♪」


風華「そう言う問題じゃないわよ!」


宗太「でもほとんどレベルは今の所高いままだし、雪康と神門さん、七瀬さんもレベルが大分高くなった様だし、かなり優遇なんじゃないか?それにここには伝説のプレイヤーが勢揃いだしな!」


涼子「だけれど、この間の一件もあるから普段のゲーム内とは状況も違っているみたいだし、油断は絶対に出来ないわね!」


理央「はい!私も大体のゲームのシステムは把握していたつもりですが、やはり今言っていたお姉さんのイレギュラーな出方が私にも理解が難しくて、予期せぬ事態にもなり得る可能性は十分にあるだろうから、本当に皆で気を付けましょう!」


雪康「よし、今日もそろそろ日が落ちそうだからこの辺りにしようか!明日からもう少し俺や2人のレベルを上げながら次のステージへ進んで行こうぜ?」


風華「ねぇ?もう私たちも下の名前で呼んでくれても良いよ?面倒でしょ?一々名字で呼ぶのって・・・」


雪康「えっ!?それは・・・2人が良ければ・・・」


百合「うん!別に私も構わないよ!?男子から下の名前で呼ばれた事は無いけど、このメンバーなら別に構わないし!」


宗太「良かったじゃん!これで又お前も少しは女子に免疫が出来て来るだろう?」


雪康「別に俺は女子に免疫が無い訳では無い!お前みたいな妄想癖がある訳では無いからな!」


宗太「誰が!?いつ妄想したんだよ!」


雪康「まぁ、今回は妄想じゃなかった事については詫びるが、よく無い事をいつもぼやいていたからな・・・」


宗太「やかましいわっ!俺がいつぼやいていたんだよ!それより、明日からこんな豪華メンバーに協力してもらえるんだから厳しく行くからな!特にお前だけはなっ!」


雪康「あぁ!元の世界に戻った時が楽しみだがな♪」


宗太「それは止めてくれ・・・」


理央「じゃあ、皆、明日に備えて宿に戻りましょう!」






女子部屋にて・・・




理央「なるほど・・・じゃあ、理奈ちゃんは催眠術の勉強をしていた訳ね!?それであの時あの様な振る舞いをしていたのか・・・」


理奈「うん。ごめんね?・・・資格を取ってそっちの方向へ進もうかなって思っていて・・・」


涼子「だが、色々と難しいだろうから無理はせずに頑張ってね!」


理奈「ありがとうございます。お姉さんはお医者さんなんですよね?」


涼子「えぇ、実家を出て医大を出て今病院で医者をやっているわ。」


理奈「格好良いです!憧れちゃうな・・・人の命を守る人ってやっぱり凄いと思います!」


涼子「あら!嬉しいわね♪ありがとう。」


百合「やっぱり涼子お姉さまはオーラが出ていますもの♪素敵過ぎます♪」


涼子「えぇと・・・オーラなんて出ているかしら?」


風華「あぁ・・・気にしないで下さい!いつもの病気みたいなものですから・・・」


百合「はい💛いつもの病気なので先生に「診て」いいえ「看て」頂きたいんですぅ♪」


風華「はぁぁぁぁ・・・・・」


涼子「上手い事言ったつもりでしょうが、風華ちゃんがあきれているわよ?」


百合「いいえ!これは愛の結晶なんです!」


理央「まっ・・・まぁ、そんな所でそろそろ寝ましょう?」






一方男子部屋にて・・・




雪康「zzz~zzz」


宗太「zzz~zzz」




「雪康君・・・目を覚まして!・・・」




雪康「・・・・・・」


「さぁ、目を覚まして!」


雪康「ん・・・・・なん・・・だ?・・・」


「目を開けて!」


雪康「・・・誰だ?・・・こんな夜中に?・・・」


「こっちをよく見て?」


雪康「ん?・・・あれ?・・・理央?・・・どうして俺たちの部屋に?」


理央「こんな時間にごめんね?少し大切なお話がしたかったから・・・少しだけ外でお話しましょう?」


雪康「あぁ・・・分かったよ・・・」


理央「じゃあ、行こう♪」




宿屋を出て少しだけ歩いた所にある林で・・・




雪康「大切な話ってどうしたんだ?何かあったのか!?」


理央「えぇ・・・実は、私ね・・・雪康君の事が・・・」


雪康「えっ!?俺の事が!?」


理央「好き・・・だったの・・・」


雪康「えっ!?それは本当なのか!?」


理央「えぇ・・・ずっと言いたかったけれど、この先の事を考えると今伝えておきたくなって・・・雪康君は私の事・・・嫌い?」


雪康「いっ・・・いや・・・俺は・・・理央の事・・・本当は好きだった!でも中々そう言う雰囲気になれなくて・・・」


理央「嬉しいよ♪雪康君と相思相愛だったんだね💛じゃぁ、私と・・・キス・・・しよ?」


雪康「あっ・・・あぁ・・・分かった・・・あれ?・・・」


理央「いいんだよ?私の目をじっと見つめてね?」


雪康「あぁぁぁぁ・・・・」


理央「じゃあ、行きましょう?私たちの世界へ・・・」




スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・




翌日・・・




宗太「大変だ!雪康がいないぞ!?」


理央「えっ!?どうして!?」


宗太「分からない!目が覚めたらいなくなっていて、少し待っていたが戻って来ないんだ!何かあったんじゃないのか!?」


涼子「とりあえず落ち着きましょう!・・・昨夜雪康に妙な動きや雰囲気は全く無かったし・・・あるとすれば・・・理央ちゃん?」


理央「はい・・・出来れば当たって欲しくありませんが、誘拐されたのではないでしょうか?」


風華「嘘でしょ!?」


百合「でもこの間の一件があったって事はあり得る可能性が・・・」


理奈「どうします?何処へ消えちゃったのか分からないし、探しようが・・・」


宗太「誘拐だとすると・・・やっぱ例のプログラムの暴走って事だよな?・・・て言う事はありとあらゆる場所へ連れて行かれてしまう可能性がある・・・厄介だな・・・」


涼子「ここの所少しばかり面倒な事が降りかかっていたみたいだし、それをクリア出来たから安堵感と同時に疲れも出ていたみたいだったし・・・」


理央「一先ず、フィールドへ出てから進める所迄進んで行きましょう?」




フィールドへ・・・・・




理央「おかしいわね・・・いつもこのステージにこんなに沢山の敵はいないはずなんだけれど・・・」


涼子「やはりゲーム自体が不安定になって来ているのかもしれないわね!」


百合「私たちも60迄上がったけど、先の方へ進んでも大丈夫かな?」


理央「大丈夫だと思う・・・でも通常ゲームをしている時の話だからやはり実際にどうなっちゃうのか私にも何とも・・・」


風華「一先ず雪康君を助け出す事が先決だし、私たちは2人だから後のベテランプレイヤーさんが何とかなれば・・・」


理奈「私たちは大丈夫よ!何とかするから!百合ちゃんと風華ちゃんを出来る限りサポートするし!宗太もお願いね!」


宗太「あぁ!任せとけ!雪康が取られちまうのは大ダメージだしな・・・」


涼子「一先ず、出来るだけ進めて行きましょう!」




数時間後・・・




理央「進めないわね!・・・やはり何か起こってしまっているのかもしれない・・・」


宗太「流石に疲れて来たな・・・いつもは敵の数が少ないから割と長時間ここにいても疲れないが・・・」


百合「あの端っこの方に道みたいな所があるけど、あそこ通って行くのってどうなのかな?」


理央「名案よ!?あそこなら敵が追って来れないと思うから・・・皆!?聴こえた?あの端へ移動して!」




移動し端の道の方へ・・・

理央「何とか逃げ切れたわね!ここから一直線で進んで行けるけれど・・・」


涼子「肝心の雪康が何処にいるのか・・・」


宗太「ん?・・・なんだ!?通信が入ったぞ!?・・・何々?・・・雪康か!?・・・えっ!?・・・そこにいるんだな!?分かった!皆で行くから待ってろ!?」


理央「雪康君から?」


宗太「あぁ!・・・どうやらこのもう一つ先のステージで捕まってしまっているみたいだ!早く助けに!?」


涼子「待って!?・・・これはひょっとすると罠かもしれないわ!?」


理央「やはりそうでしょうか?・・・私も何か引っ掛かるんです。」


宗太「どうして?雪康が助けを求めて来たんだぞ!?早く行って助け出さないと!?」


理奈「待って宗太!2人の言っている通りだとすれば、私たちもただでは済まないかもしれないよ?」


宗太「理奈・・・お前迄!?・・・」


理奈「ねぇ?宗太?・・・私たち何かおかしいなって思わない?・・・ニヤニヤ♪」


宗太「はぁ?こんな大事な時に何言ってんだ?・・・」


理央「ねぇ?佐倉君?ここって何処だろうね?」


宗太「ここは・・・・・何だよ!?ここ・・・知らないぞ!?確かフィールドの端の方に来たはずじゃ?・・・」


涼子「ここはね?・・・結界よ!・・・どうかしら?私たちの結界♪素敵でしょ?甘~い香りが漂って来ない?」


宗太「何だ!?どう言う事だよ!?どうして?・・・・・妙な匂いが・・・確かに・・・甘い・・・匂い・・・」


風華「気持ち良いよね?・・・ずっと嗅いでいたいよね♪」


百合「良いんだよ♪私たちの仲間なんだから、もっともっとこの匂いを嗅いで気持ち良くなっちゃおうね♪」


宗太「はぁぁぁぁぁ・・・良い匂いだ・・・もうどうでも良くなって来る・・・面倒だし・・・」


理奈「ね?私たちともっと繋がろうね♪」


宗太「あぁ・・・そうだな・・・」




その頃、雪康は・・・




雪康「どうしてだ!?宗太だけが・・・!!!」


涼子「どうやらあなたたちが眠っている間に宗太君はプログラムに転送させられてしまっていたみたいなの!理央ちゃんが敵に気付かれない様に誘い出そうとした時には既に消えてしまっていたみたいだし・・・」


理央「ごめんなさい・・・もう少し早く気付いていれば・・・」


風華「でも遂数日前も宗太君がいなかったからね・・・」


百合「えぇ・・・でも本当に厄介続きだよね・・・」


理央「2人共ごめんね?転送で少しレベルの高いステージへ来ちゃったけれど、あそこにいると敵にも狙われやすいかなって思って・・・」


涼子「宗太君はいなくなってしまったが何とかあなたたちのサポートもきっちりとして行くから先に宗太君を探し出しましょう!」


百合・風華「はい!」






宗太「あれ?・・・ここは?・・・」


理奈「どう?気分は?」


宗太「お前・・・どうして?・・・」


理奈「おかしいな?掛かりが甘いわね?・・・ねぇ?宗太?・・・私の目をちゃんと見つめてね?・・・」


宗太「あぁ・・・」


理奈「よく聴いてね?・・・あなたは結界の中に閉じ込められたの!」


宗太「・・・・・・」


理奈「そして・・・皆と離ればなれになったの!」


宗太「・・・・・・」


理奈「でも安心して?・・・私がついている!」


宗太「・・・・・・」


理奈「私に全てを委ねて?」


宗太「・・・・・・」


理奈「私に全てを委ねて?」


宗太「・・・・・・はい・・・」


理奈「ここにいる皆は仲間よ!」


宗太「ここにいる皆は仲間・・・」


理奈「何も変わらない!いつものこの世界の状況と同じよ!」


宗太「はい・・・何も変わらない・・・いつものこの世界と同じ・・・」


理奈「あなたは少し疲れているせいで、記憶が曖昧になっています・・・」


宗太「・・・・・・」


理奈「私はあなたの彼女です!・・・私の言う事は全て正しい・・・そうよね、宗太?」


宗太「はい・・・理奈は俺の・・・彼女です・・・理奈の言う事は全て正しいです・・・」


理奈「でも、ここにいる理央、涼子、百合、風華・・・彼女たちの言っている事も正しいの!」


宗太「はい・・・ここにいる理央、涼子、百合、風華たちが言っている事も正しいです・・・」


理奈「じゃあ、もう少しこの素敵な香りを嗅ぎながら私とお話しようね?」


宗太「はい・・・」


理奈「ここにいる女の子たちは全てあなたのご主人様よ!さぁ、呼んでみて?一人ずつ!」


宗太「はい・・・理奈・・・ご主人様・・・理央・・・ご主人様・・・涼子ご主人様・・・百合ご主人様・・・風華ご主人様・・・」


理奈「偉いわね♪どう?もう変な事考え様とも思わないでしょ?」


宗太「・・・・・・・」


理奈「?・・・完璧よ!もう宗太は私たちのモノ!これで一人手駒が出来たわ♪」


マキシュレッツ(理央)「はい、ミストリア様!」


ティファイレス(涼子)「全てはミストリア様の栄誉!」


トリコールド(百合)「ミストリア様に栄光あれ!」


シェリニーグ(風華)「ミストリア様バンザーイ!」


ミストリア「さて・・・後は雪康を射止めてあげようかしら?・・・ふふふ♪待ってなさい?楽しい宴を開いてあげるから💛」




そしてその頃、雪康たちは・・・




雪康「宗太・・・どうにか無事でいてくれ!」


理央「大丈夫・・・きっと・・・」


理奈「うん!宗太はそんなやわな人間じゃないわ!きっと、きっと敵を一人で退治しているに違いないわ!」


涼子「・・・・・・」




♪ピロロロロ~ン




雪康「何だ!?通信が入ったぞ!?・・・・・宗太からだ!俺だ!大丈夫か!?」


宗太(あぁ!俺は無事だ!それより雪康!?悪いがこっちへ来てくれないか?敵が5体いたのだが俺一人じゃ結構厳しくてな・・・元いた街を出たフィールド上にいる!)


雪康「あぁ!分かった!直ぐに向かうからそこにいてくれないか!?」


理央「佐倉君どうだって?」


雪康「どうやら敵が5体いて全滅させたのは良いけど、結構きつかったらしい・・・恐らく怪我しているかもしれないから元にいた街を出た所迄転送したい!」


理央「分かったわ!直ぐに行きましょう!?」


涼子(・・・・・おかしいわね?・・・・彼もレベルがそれ相応に高いはず・・・だとすれば怪我をしていたとしても助け船を出す程では無いはず・・・話の内容が不鮮明ね・・・何かあるかも?・・・)




スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・




理央「着いたわ!?あっ!佐倉君!?大丈夫?」


宗太「あぁ・・・皆・・・すまない・・・俺とした事が!?」


涼子「皆、下がって!?」


雪康「えっ!?どう言う事だ!?」


涼子「あなた、本当に宗太君なの?」


宗太「えっ!?何言ってんですか!?俺ですよ?佐倉 宗太!完全に本人ですよ?」


涼子「えぇ!確かに宗太君そのものって感じがするわね!?でも・・・」


ドスッ!?

宗太「あぁ・・・当たらなかったか・・・」


雪康「おい!宗太!?何やってんだよ!?それより怪我は?お前怪我したんじゃないのかよ!?」


宗太「あぁ?怪我なんて俺一言も言ってないぜ?こっちへ来てくれって言っただけだけど?」


雪康「涼子姉、何があったんだろう?あいつ確かに変だ!」


涼子「えぇ・・・ひょっとしたら宗太君をさらった者がこの辺りにいるのかもしれないわね!とりあえず皆は気を付けて!雪康は宗太君の様子をお願い!」




スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・




雪康「ちょっ!?涼子姉!?どこ行っちまったんだよ!?肝心な時に・・・」


理央「それより・・・まずいわね・・・結界を張ったみたいよ!?」


雪康「どう言う事だ!?」


理央「この結界・・・確か・・・」




パァァァァァァァァァ!




ミストリア「流石、理央ちゃんね!?」


理央「やっぱり・・・ミストリア・・・いいえ、白石 一葉(しらいし かずは)さん!?あなたの仕業だったのね!?・・・」


一葉「やはりあなたには気付かれてしまっていた様ね!?あなたたちの大切なお仲間は私が頂いたわ♪その内あなたたち全員」


理央「もしかして!今回私たちが戻れなくなったのも・・・?」


一葉「あぁ♪その件ね!私、ちょっと頑張り過ぎちゃってプログラムが暴走してそう言う事態が発生したみたい♪でも安心して?私は戻れるから♪」


理央「戻る方法を知っているのね?・・・それなら皆にも教えてあげて!?ここにいる皆は関係無い人たちよ!?」


一葉「えぇ?どうして私が?・・・別に教えて私に利がある訳でも無いし、そんな簡単に教えちゃうなんて面白く無いでしょ?」


理央「・・・・・・・・」


一葉「まぁ!?学校中のアイドル的な存在であるあなたがその様な目をするなんて!?私怖いわ!?・・・このまま帰っちゃおうかしら!?」


理央「待って・・・謝るから、どうか私以外の人たちに帰り方を教えてあげて欲しいの!?」


一葉「人にものを頼む時って頼み方があるんじゃないのかしら?」


理央「どうすれば良いの?」


一葉「私の前に跪(ひざまず)いて土下座するでしょ?」


理央「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


一葉「まぁ、嫌なら別に構わないわよ?私もう帰るから!後はこの子たちが彼を綺麗に操ってくれると思うし・・・」


理央「分かったわ!?・・・やる・・・やりますから・・・どうか・・・」


雪康「やらなくて良いぞ!?」


理央「えっ!?」


一葉「きっ!?」


雪康「どうせ、土下座してお願いした所で教えてなんかくれないだろうし!」


一葉「あら?そんな事を言ってもいいのかしら!?雪康君?」


雪康「おばさん?俺たち毎日必死に生きてんだよ!こうしてゲーム好きが楽しむ為に、日々の疲れを癒したいが為にここへ集まって来る!話を聞いてたけど、あんたもしかするとこのゲームの開発者だろ?そう言う人間がいけずしたり人を困らせたり陥(おとしい)れたりして何も悪意とも思っていない・・・そんな奴は人間以下だ!」


理央「雪康君!?」


一葉「あら・・・随分生意気なガキね!?いいわ!?せいぜいこの世界で苦しんで一生この世界にいる事ね!?」


理央「雪康君!?・・・でも・・・」


雪康「まぁ、こんな人間じゃない奴が元の世界へ戻る方法を知っているんだ!?理央や皆がいれば必ず帰られるさ!」


理央「雪康君・・・そうだね!何とか私たちだけで方法を見つけ出しましょう!?・・・悪いけれど、白石さん?私たちは自分たちの手でこの世界から抜け出す術(すべ)を見付けるわ!」


一葉「ふふふふふ♪面白い子たちね!?増々気に入ったわ♪そうね・・・その雪康君かしら?・・・ずっと気になっていたのよ?まぁ、美形だし、私の好みのタイプなんだけど♪」


雪康「いや・・・俺、おばさんみたいな性根が腐った人間嫌いなんだけど・・・」


一葉「そのイラッとさせる所も素敵ね♪いいわ・・・あなたも時期にあの少年の様にしてあげるわね♪」


雪康「生憎俺には妄想癖とやらは持っていない!あいつの様に簡単に操れると思わないでくれ!」


宗太「ピクッ!?・・・」


一葉「ははははははっ♪面白い・・・本当に面白いわね♪久しぶりに楽しめそうよ!?今日は私もそろそろ戻ら無いといけないから帰るわね♪その間プログラムたちと彼は別の場所へ行ってもらうわ♪次に会った時・・・って言っても私がいつあなたたちの前に現れるかなんて分からないわよね?まぁ、皆私の手駒にしてあげちゃうから楽しみに待っててね?・・・そこの・・・百合ちゃんと風華ちゃんも!?あなたたちも可愛いわね♪」


百合「何でおばさんは私たちの名前迄知っているの?」


一葉「んぐぅぅぅ・・・・さっきからおばさん、おばさんって私まだ20代前半なのよ!?失礼ね!?」


風華「でもさ?口調とか完全におばさんじゃん?」


一葉「普段はこんな話し方しないわよ!?ゲーム内だからキャラ設定上仕方無くよ!?」


雪康「おばさんって20代前半なんだ!?結構若いんだな!まぁ、男が出来ないのは分かるけど・・・俺もまぁ20代前半ならセーフかなって思えるからまだ希望はあるよ!頑張れ!?」


一葉「ぐぐぐぐぐぐ・・・・・本当に失礼ね!?宗太君の気持ちが分かる気がするわ!?」


理奈「宗太はあげないから!?宗太に何かあったらただじゃおかないから!?」


一葉「あらあら・・・そこの・・・理奈ちゃん?・・・宗太君の彼女?・・・ここって美少年と美少女の倉庫なのかしら?私ね・・・実はあなたたちの事を実世界で調べてあるから色々と知っているのよ?・・・あれ?・・・1人いないわね?・・・」


雪康「あぁ!それが何か?」


一葉「いいえ・・・その1人の正体がまだ掴めていないから・・・」


雪康「どうでも良い!?それよりどうして消えたのか俺は怒っているんだよ!こんな重要な時に一体何をしてんだよ!?」


一葉「・・・まぁいいわ!?じゃあ、後の事は宜しくね?私の奴隷たち!?」


マキシュレッツ「かしこまりました、ミストリア様!」


ティファイレス「はい!ミストリア様」


トリコールド「ミストリア様、次回のログインをお待ち申し上げております。」


シェリニーグ「承知致しました。ミストリア様」


宗太「はい・・・ご主人様・・・」


理奈「ちょっと宗太!?しっかりしなさいよ!?」


一葉「無駄よ!?私が新たにプログラミングさせたのはアイテムじゃないから!催眠アイテムの様な一時的なものじゃなく長期間に及ぶものだから♪」


理奈「許さない!あんた絶対に戻ったらただじゃおかないから!」


一葉「ふふっ!この子に随分べったりの様子ね♪どうかしら?恋人を寝取られた気分って言うのは?」


理奈「寝取られたと言う状況でも無いけどね・・・」


一葉「次に会う時が楽しみね♪じゃあね~♪」




スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・




スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・

雪康「おばさんも宗太たちも行っちまったか!?とりあえず、宗太を元に戻すしかないが、何処へ消えたのか・・・」




スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・




涼子「なるほどね・・・」


雪康「涼子姉!?・・・ってどこ行ってたんだよ!?俺たち大変だったんだぞ!?」


涼子「ごめんね・・・奴はきっと私の事は知らなかったと思ったから隠れて見ていたんだけれど、案の定って所だったわね!」


雪康「どっちにしてもいづれバレるんだし訳分からない事するなよな・・・」


涼子「あの人、帰る時に何か持っていたわよね!?色々と状況を見たかったからあの人の様子を見ていたけれど、色々と不振な動きもしていた・・・」


雪康「じゃあ、消えたのって・・・」


涼子「えぇ!遡上を隠す意味もあるけれど、何か敵の動きの中にあらゆるヒントが隠されているかを調べたかったの!」


雪康「ごめん・・・俺・・・」


涼子「いいえ、肝心な所で消えたからその様に思うのも無理は無いわ!?それよりどうやって宗太君を見つけ出せるか・・・それにあの白石って奴もいつ戻って来るか分からないしそれ迄に何とかしたいわね!」


理央「恐らく当分戻らないと思います。割とこのゲームは人手もいるのと最近は残業も多いので彼女も疲れていると思います。」


涼子「なら、好都合かもしれないわね!頑張って見つけ出しましょう!?」


理央「はい!それに実世界の時間よりゲーム内の時間の方が長いメリットもあります!」


涼子「そうね!とりあえず、延々と探し続ける事は不可能だし、皆も今日は疲れたと思うから一先ず今日はもう終わりにして、明日から又活動する事にしましょう?」


雪康「そうだな!あいつも下手に攻撃とかされそうな気配は感じられないし、大人しくしてくれているだろうし・・・」




リルダールの街・・・食事処にて会議中・・・




涼子「一先ず、今日はここで少しだけ会議をしましょう!そして宿に戻って休む事にして・・・」


百合「あの・・・お姉さまは、あの人が何か持っていたって言っていましたが、それってまさか?・・・」


涼子「あの様子で自分だけ戻れると言う事を考えると白石はきっと持っている物で戻る事が出来たのかもしれない・・・持っている・・・あなたたち・・・そして私もだけれど、今の現実世界では体すら動かない状態になっているの!もしも、あの白石が持っている物を現実世界で持てば私たちも戻れるかもしれないって思ったの・・・」


理央「確かに小さな丸い物体を持っていましたね・・・私たちの前に現れてからずっと・・・」


涼子「一先ずは明日から宗太君の行方を白石が再度ここへ踏み込んで来る迄に見付けだしましょう!」


雪康「でもどうやって見つけ出すんだ?ここって結構大きいんだよな?ステージも結構先迄あるって聞いているしさ!」


理央「ごめんなさい・・・一つ大事な話があるの・・・」


雪康「ん?何かあるのか?」


理央「実は、さっき佐倉君たちに出会った時に、佐倉君の様子がおかしかったから、見付からない様に彼が近くに来た時に後ろに探知機の様なアイテムを投げたんだけれど、上手く届かなくて、不安定な状態で付着しちゃったから完璧な場所迄は探し出せないけれど、近くなら何とか出来るかもしれないの・・・ちょっと確認してみるね?」


雪康「おぉっ!?そんなアイテム迄あったのか!?ってやっぱ理央は凄いよな!!色々考えてるって言うかさ・・・何て言うのかな・・・きっと良いお嫁さんになれると思うぞ?」


理央「えっ!?・・・そっ・・・そうかな?・・・ははっ・・・♪ありがとう♪」


風華「トウヘンボク!」


理奈「なるほど・・・宗太が言っていたのってこう言う事なんだ!?分かる気がする・・・」




雪康君覚えていないのかな?私が告白した事・・・って寝起きだから仕方無いよね?ぐすっ・・・・・・




理央「あっ・・・大体の範囲なら分かるみたい!・・・どうやらこの街から数十キロ先と言えば・・・恐らく次のステージだと思う!」


雪康「これってさ?転送呪文みたいなのがあるから直ぐに行けるけど実際最初って歩いて進めるんだよな?」


理央「うん!最初は皆そうだよ?はっ!?そうだった!?肝心な事を忘れてた!」


雪康「えっ!?何かあったのか?」


理央「実はね・・・色々な仲間が加わるとこうして仲間と共に行動出来るのだけれど、最初に移動する時に私たちの様に本来は一度も訪れた事が無いステージは皆揃って歩いて行かないと進めなくて・・・」


雪康「えっ!?でも俺たち初めて行くステージに行けたよな?」


理央「うん!これもゲームの世界と今の状況じゃ違っている事だよね!?」


雪康「まぁ、何はともあれ、時短が出来るならナイスな現実だよな!」


理央「そうね!?・・・凄く助かったし♪」


涼子(う~ん・・・それにしても色々と不都合だと思えた様に見えて実は我々に対しても好都合な事が多い様な気が・・・何だか誰かの手の平で踊らされているみたいな・・・?)


風華「まぁ、追い風が吹いている可能性もあるかもだし・・・私少し今日は疲れちゃったから宿に戻ったら直ぐに寝るよ!」


百合「じゃあ私も風華ちゃんと一緒に寝るね?」


風華「そこ強調しなくても良いから!いつもの事だし・・・」


理央「ははは・・・本当に百合ちゃんは風華ちゃんの事が好きなんだね!」


百合「それはもう世界で一番大好きですよ!あっ!?勿論理央さんも大好きだし、涼子お姉さまも大好きですぅ♪」


風華「はいはい・・・変なスイッチ入る前に戻ろうね?・・・」


百合「痛い・・・ちょっと冗談・・・いいえ本気だけど風華ちゃんが一番って言うのは本気の本気!大本気だからっ!!」


理奈「ははは♪本当に2人は仲良しだね・・・私も昔よく宗太とそう言う事したな♪」




翌日の朝・・・食事処にて・・・




理央「じゃあ、今日は一気に佐倉君を見つけ出そうね!一先ず転送で目的地へ行きましょう?」


涼子「えぇ!大体の場所迄特定出来れば後は無理矢理にでも見つけ出すまで!」


雪康「涼子姉・・・かなり熱が入っているよな?」


涼子「えぇ!やっぱり仲間があの様な状況に置かれて放っておけないものね!?」


雪康「そう言う姿を見て俺も育って来たからな・・・本当涼子姉のそう言う所は凄く共感出来るよ!」


涼子「まぁ、私は私で父さんや母さんの背中を見てそうなったんだけどね・・・」


理央「お二人のご両親にも一度お会いしてみたいです・・・」


涼子「えぇ!戻ったら直ぐにでも会わせてあげたいわ!あなたなら両親もきっと喜んでくれると思うし!」


理央「光栄です!」


雪康「えっ!?何の話だ!?・・・2人共何か真剣な面持ちになっているぞ?」


風華「こうして密かに想いを寄せている女子に気付かず何年も過ごして来たのか・・・残念系だよね?ある意味・・・」


百合「ちょっと、風華ちゃん?それは何でも言い過ぎじゃないの?」


風華「いいや!?こうして言ってても気付いていないから大したものだよ!ねっ?雪康君?」


雪康「えっ?俺か?何?何だよ!?皆様子が変だぞ?」


風華「まぁ、一番変なのは雪康君自身だけどね!」


理奈「でも、宗太もそう言う所は良い奴だからもし会う事があれば仲良くしてやって欲しいって言ってたよ・・・うん・・・」


風華「理奈ちゃん・・・大丈夫!きっと宗太君助け出せるよ!意地でも!?そうでしょ?」


理奈「風華ちゃん・・・うん♪ありがとう!私も頑張って宗太を助け出すよ!」


百合「絵になりますな♪そこいいよ!?もっと素敵なセリフで堕としてあげて?」


風華「折角良い空気だったのに・・・台無しだよ・・・」


理奈「ふふふ♪」


百合「あっ!?笑った♪良かった・・・少し元気出た?」


理奈「うん♪本当に皆優しいね!ありがとう♪もう大丈夫だよ!」




こうして、隣のステージへ転送した・・・そして・・・




理央「ここは少し陰気なステージだから私もあまり好きじゃないのだけれど・・・」


雪康「おぉっ!?何か格好良いな!こう、少年心をくすぐるって言うのか、秘密基地とかこう言う場所にありそうだよな!?俺凄く気に入った!」


涼子「あら!?本当雪康も変わったわね?小さい頃はお化け屋敷とか超苦手で泣いて私に・・・ふぐっ・・・ふがっ・・・」


雪康「涼子姉~~~!!!?俺の幼少期の話は止めろって言っただろ!?」


涼子「ごめんごめん・・・あまりにも変わったから・・・と言うより男らしくなったって言うのか・・・私も少し嬉しくなってね・・・」


雪康「涼子姉・・・」


理央「あっ!?ここはひょっとして・・・」


涼子「確か・・・地下だったわよね?ここ・・・」


理央「ひょっとすると・・・」


涼子「行ってみた方が良いかもしれないわね!?」


雪康「おぉぉぉぉ!!!いいな・・・地下か!?絶対に何かあるパターンだよな!?これって!?」


涼子「ちょっと雪康!?はしゃぎ過ぎよ?本題を忘れちゃったの?宗太君を助けに行く事なのよ?」


雪康「分かってるよ!とにかく行こうぜ!?」


理央「ふふふ♪雪康君って少年っぽさもあって楽しいですよね♪」


涼子「えぇ!あの子の良い所でもあるけれど・・・」


理央「・・・・・・?」




雪康「何か大分深い所迄繋がっているな・・・そろそろ何か見えて来ても・・・あっ!?」


涼子「どうしたの?」


雪康「涼子姉?あれ・・・何だろう?」


涼子「光みたいだけれど・・・いたわ!?」


理央「見付かりましたか!?・・・確かに5人程いる様ですね・・・」


雪康「お~~~い!!!宗太いるか~~~?」


涼子「ちょっと雪康!?ダメよ!見付かっちゃうわよ!?」


雪康「えぇっ!?別にいいだろ?どっちにせよ会う形になるんだし!」


涼子「あんたね!そう言う所を直さないからいつも結果が無茶苦茶になっちゃうのよ!?」


雪康「何だよ!?別に声掛ける位いいだろ?」


涼子「もう・・・勝手にしなさい!」


雪康「何で怒るんだよ!?別に昔みたいになる訳じゃないし!」


涼子「あんな目に二度と遭いたいなんて思わないわよ!?あんたが・・・あんたが・・・」


雪康「やっぱり・・・気にしてたんだな・・・」


涼子「ごめっ・・・ごめんなさい・・・違うの・・・これは・・・」


雪康「もういいんだよ・・・あれは俺のせいでああなったんだから・・・だから今も叱ってくれた・・・俺の方こそごめん・・・涼子姉がいつも俺の事を心配してくれているのに・・・俺、少し浮かれてた・・・やっぱ涼子姉がいると安心してしまうんだよな・・・」


涼子「雪康・・・・・強くなったね・・・やっぱり私が見ていない間に色々と変わっちゃった・・・」


雪康「だって、俺・・・俺は涼子姉に憧れて色々と頑張って来れたんだよ!涼子姉を尊敬しているから!・・・なのに俺は・・・やっぱダメだな・・・」


涼子「そんな事無いわ!?・・・こうしてゲームの世界に閉じ込められたけれど、皆をリードして頑張ってるじゃない!前向きに・・・そして、大切な仲間を助け出す為に・・・あなたはそれでもう十分よ!私なんて・・・とっくに越えているわ!」


雪康「涼子姉・・・」


涼子「さて・・・お話はこれ位にして、宗太君の所へ向かいましょう?」


雪康「そうだな!待ってろ!?宗太・・・助け出してやるからな!」




宗太「おや!?俺たちに何か用事かな?生憎今はご主人様がいらっしゃらないからで直して来てくれないかな?」


雪康「いや、そのご主人様とやらは必要無い!俺たちが必要としているのはそこにいる妄想癖の男只一人!」


宗太「ムカッ💢お前、俺に倒されたいのか?」


雪康「どうやら書き換えられている訳じゃないみたいだな!?って事は元に戻せる手段があるって訳だよな?」


理央「そうね!洗脳と言う様子じゃないみたいだし、本来の状態の時に言われていた言葉を聴かされると反応しているから大丈夫だと思うわ!」


涼子「恐らく一種の軽い洗脳状態と言うやつだな!催眠はこの様に人を操るものでは無いから!」


雪康「そうか!じゃあ、もっと戻せる可能性が高いって訳だな!」


涼子「そうね!でも割と強い様子ではあるみたいだから、私に任せて欲しい・・・良い?」


雪康「じゃぁ、俺たちは残りのプログラムってやつを壊して行こうか!?」


理央「そうね!私たちが出来る事と言わばそう言う事になるわ!」


風華「何か自分たちの姿しているからいくらアバターと言っても抵抗あるわね・・・」


百合「でも自分たちの姿を用いて悪い事しているから叩き斬らなきゃダメだよね!?」


マキシュレッツ「私の名はマキシュレッツ・・・参る!とりゃぁぁぁぁぁぁ」




♪ジャキーン!!!!!




理央「私の相手はあなたって訳ね!じゃあ私からも・・・」




♪ガキーーーーーーン!!!ガチャンッ!?チャキンッ!?




理央「中々手強いわね・・・でも・・・」




♪ガチャーーーーーーン!!!!!カチャンッ!チャキッ!!ザシュッ!!!!!!!




パァァァァァァァァァ




理央「消えたわね!」




ティファイレス「全てはご主人様の為・・・覚悟!?」




ガキーン!ジャキン!ガチャンッ!!




風華「ちょっ・・・急に失礼な奴ね!?危ないじゃない!?これでも喰らえっ!?」




ジャキーーーーーーーーーーーン!!!!!ガチャンッ!?




風華「流石に強いわね・・・中々斬れない・・・でも・・・」




カンカンカン!!!キキーン!ジャッキーーーーーーーーーン!!!!!!グサッ!!!




パァァァァァァァァァ




風華「やった!?消えたよ!」




トリコールド「次は私だ!必ずお前たちを倒してご主人様にご褒美を頂くんだ!行くぞっ!?」




ガッキーン!ズバッ!!カチャン!!




百合「本当不粋なプログラムね・・・行くわっ!?たぁぁぁぁぁ!!!」




ガチンッ!!カンッ!!カキン!!




百合「一体こいつらってどれ位のレベルなら直ぐに倒せるんだろう?・・・もう一度・・・とりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」




ジャギーーーーン!!!キーン!!!カキン!!!カンカンガキーン!!ブサッ!!!!




パァァァァァァァァァ




百合「私も何とか倒せたよ!」




シェリニーグ「私だけが残ってしまったか・・・だが、貴様は私が倒す!!参る!」




ガチーーーン!カンッ!チャッキーン!!!




雪康「甘いっ!?これでも喰らえっ!?どぉぉっ!?」




ジャギーン!ジャキンガチャッ!カッキーン!!!ザクッ!!!




パァァァァァァァァァ




雪康「よしっ!俺もやったぞ!」


理央「皆何とか敵は倒せたわね!後はお姉さんが佐倉君を」


理奈「あらら・・・私出番無し?・・・まぁ・・・いいか!」




涼子「ほら・・・もう大丈夫よ?宗太君?今の気分はどう?すっきりと意識が戻った感じがするかしら?」


宗太「えっ・・・はっ・・・はい・・・段々としっかりと見えて来ている感じがします!」


涼子「うん!これでもう大丈夫よ!しばらく頭がボーッとするかもしれないけれど、私たちが側にいるから君は出来るだけ皆の真ん中を歩いてね!早くここから抜け出さないとまずいから・・・」


宗太「何だかすみませんでした・・・俺・・・気付いた時には結界の中みたいな所に閉じ込められてしまっていて・・・」


涼子「大丈夫よ!皆分かっているから!ほら!」


雪康「もう、いや・・・宗太!大丈夫だったか!?ちゃんと意識戻っているか?」


宗太「あぁ・・・はっきりと全て覚えてるぞ!?お前が何度「妄想癖」って口にしたかも数えてたぞ!!!!!」


雪康「あれは!お前がはっきりと意識があるかどうかを確かめていただけだ!あまり気にするな!」


宗太「嘘付けっ!?思いきり楽しんで言っていただろ!?若干表情が笑っていたから分かるっ!」


雪康「お前また演技とか言ってあいつの奴隷の振りしてただろ?」


宗太「いや、今回ばかりはそう言う事は絶対に無いな!俺はあんな年増のおばさんは興味が無い!やり方もいけ好かないし!」


雪康「おぉっ!やはり同士だな!俺も同じ事考えていた!」


理奈「宗太・・・良かった・・・」


宗太「待たせたな・・・ごめん・・・」


理奈「ううん♪宗太が無事ならそれだけで・・・」


風華「雪康君?こう言う感じなんだよ!お互いに通じ合うって言うのは!」


雪康「えっ!?何で俺に?」


風華「まぁ、後に気付くよ!今はただこの久しぶりに安堵感を味わえた2人の姿を目に焼き付けておきなさい!」


雪康「風華?・・・お前キャラ変わってないか?・・・」


風華「いや、それは君があまりにも鈍感過ぎるからだよ!」


雪康「鈍感?・・・俺が?・・・何処が?・・・」


風華「はぁぁぁぁぁぁ・・・そう言う所がだよ!」











こうして俺たちは無事に宗太を助け出し、近くの街へ転送して戻った!

色々と謎が多かったが一つ、白石と言う開発者の女性が何か色々と握っていると言う事は分かった・・・だが、次に白石が俺たちの前にやって来た時一体何を企み、どの様な行動で仕掛けて来るのか!?この時の俺たちには全く予想も立たなかった!

ただ奴が持っている物に元の世界へ戻れるヒントが隠されているのでは無いか?と言う事と、白石は開発者故にゲーム内の事には精通している・・・となると悪事を働くには色々な罠も仕掛けて来るであろうと言う事・・・今回のプログラムの暴走も奴が関わっていた様だが、事態の真相や奴がどの様に悪事に関わっているのかまだ見えない部分はある・・・それも次に会った時に分かれば良いのだが・・・






一葉「はい、皆、予想以上に芯が強くて素敵でしたわ♪あの雪康と言う子、凄く私のタイプですし、次は手に掛けたいですわ♪・・・えぇ!理央ちゃんもその雪康君にメロメロなご様子でしたし・・・百合カップルもいたり今回の仮の標的(ターゲット)である宗太君・・・優しい彼女もいたりして皆出来上がってるみたいですわ♪後はその雪康君が少々自覚が足りない所と言う感じでしょうか・・・後、その雪康君のお姉さんの情報が全く掴めていなくて・・・はい!大丈夫です!最後はきちんと・・・はい!今回も上手い事、事が運ぶ様に手配しておきましたから♪大丈夫です!ご安心下さい・・・暴走プログラムと銘打っただけにそれ相応の動きをさせましたから!でもあまり攻め続けちゃうと可愛そうですし、アメとムチと言った感じで・・・はい・・・その様に・・・かしこまりました!では、又!」











第5 GAME END

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