第4 GAME・・・連れ去られた宗太に異変が!?再会したにも関わらず・・・一体、宗太の身に何が!?雪康の姉登場で更に物語は進展して行く事に!?

メリファーと言う女性プレーヤーが現れ、俺たちの仲間になった。

だが、メリファーは俺たちの重要な位置で活躍していた宗太に攻撃を加え宗太は倒されてしまい、レベルが1になってしまった。

そのままメリファーは俺たちのパーティーから離れてしまい、宗太と合流していた。

その後に俺たちも宗太と合流する事が出来た・・・だが・・・宗太の様子がおかしい!?

メリファーは催眠アイテムを使って宗太を一時的に操っていた。

催眠アイテムは本来、敵を一時的に操る事により攻撃をし、倒しやすくする為のレアアイテム・・・だが、メリファーは一時的な効果しか得られないからと言い、残り1つのアイテムを廃棄してしまう。

メリファーは何か不可思議な能力を使い、素面に戻った宗太を再度操り連れ去ってしまった。

メリファーとは一体何者なんだ!?そして、そのメリファーに連れ去られてしまった宗太は大丈夫なのだろうか?











雪康宅・・・




「母さん、雪康が動かなくなったって本当なの!?」


雪康母(咲子:さきこ)「あぁ、涼子かい?お帰り!そうなの・・・もう3日程この状態が続いているのだけれど、父さんも私も心配で・・・お医者さんにも看てもらったけれど、はっきりとした原因が分からないって・・・テレビのニュースでも大々的に取り上げられているみたいだし・・・一体何が起こっているの?」


雪康の姉(涼子:りょうこ)「えぇ、どうやら雪康もやっていたみたいね・・・雪康がやっていたゲームが原因で皆この様な症状が現れてしまっているみたいなの・・・私も色々と調べてみたんだけど、はっきりと分からない・・・ただ、死んでいる訳では無いみたいなの!だから何かしら原因が特定出来れば元に戻す手段も見つかるかもしれないわ!」


咲子「そうなの!?・・・今の所何も食べずにピクリとも動かないから心配で心配で・・・あなたにも分からないとなるともう、お医者さんの手では?・・・」


涼子「えぇ、恐らく無理かもしれないわね・・・でも私も少し休みを取ったからこれからこの子のプレイしているゲームにアクセスしてみて色々と状況を確認してみる事にしようと思って・・・」


咲子「ダメよ!あなたまでこの子みたいな事になってしまっては・・・」


涼子「大丈夫よ!私も色々と覚悟は決めてあるけど、必ず雪康をここへ連れて戻って来るから!ね?」


咲子「・・・・・・・本当に必ず戻って来て頂戴!?あなたは昔から困っている人を放っておけない性格だったから母さん、色々と心配だったのよ?・・・でも今はそう言う事を言っている訳にも行かないのかもしれないわね・・・父さんには私から伝えておくから、くれぐれも気を付けるんだよ?」


涼子「えぇ!ありがとう。それじゃあ、私はこの持って来たタブレットを接続してゲームにログインするわ!ヘッドギアも一応用意しておいたし・・・」




雪康?待ってなさい!?あなたは恐らく父さんの血を受け継いでいるから私と同じ様な考え方だと思うから無茶していないか心配だけれど、姉さん、必ず助け出して見せるから!






雪康「あぁ・・・・宗太のやつ大丈夫なのか?・・・どうしたものか・・・」


理央「気になるのは、佐倉君を操っていた彼女の能力なのだけれど・・・どう考えてもこのゲームから引っ張り出して来た能力じゃないわね・・・」


百合「そう言えば、雪康君も同じだったけれど、自分の力を上乗せして攻撃とか出来ましたよね?」


理央「うん、確かに自分の力をゲーム内で発揮させる事が出来る様になっていた・・・ってまさか!?」


百合「まあ、実際にあんな風に人を操るのって無理だろうけれど、それに近い事って可能なんじゃないかな?」


風華「あぁ~、催眠術とか睡眠学習とか色々あるやつ?」


百合「そうそう!佐倉君も彼女にそれに近い仕打ちを受けたんじゃないかな?」


理央「だとすれば、確かに筋は通るわね?・・・でも催眠術って人を操るのは不可能だよね?」


百合「はい・・・自分が掛かりたいとか自分の意志を向けないと効果は無いだろうし、あまり続く様な事も無いとは思います・・・」


雪康「じゃあ、あいつがマゾなだけだとか?」


風華「あり得そうだよね?佐倉君って割と見た目に反してそう言う所持っていそうだし・・・」


百合「ちょっと風華?いくらなんでもそれは失礼だよ?そんな心を開いてもいない相手にそんな事されたいって思わないでしょ?私だったら理央さんにならやってもらっても・・・」


風華「だから、どうしていつもあなたはそう言う方向へ行こうとするの?」


理央「あぁ・・・あはは・・・・」

雪康「とりあえず、あいつらを見付け出して、メリファーに確認を取らないといけないよな!?」


理央「えぇ・・・ちょっと確認したい事があるの!もし、雪康君が私と付き合っているとして・・・その・・・こう言う状況下に置かれたとして、あの人みたいに私が雪康君に術を掛けて操るの・・・そう言う時、雪康君はどう思う?」


雪康「えっ!?これは又唐突な質問だな・・・付き合っているって事だしお互いに好きだと言う事だよな?でもやっぱ、人の気持ちとか考えないでそう言う事するのってダメだと思うけどな・・・まあ、あいつはそう思っていないのかもしれないが・・・」


理央「そっ・・・そうだよね・・・うん・・・やっぱり本人の意志に反する行いはいけないと思う・・・」


雪康「ん?どうしたんだ?少し元気が無いみたいだけど・・・何かあったら遠慮なく言ってくれよ!?俺が出来る事は協力するからさ?」


理央「えっ!?うっ・・・うん、ありがとう♪やっぱり雪康君は優しいよね!」


雪康「いや・・・そうでもないけどさ・・・やっぱり仲間が困っているのって放っておけないし!」


理央「実は・・・少し気になっていた事があるの・・・」


雪康「えっ!?それはどう言う事だ!?」


理央「あまり考えたくは無かったのだけれど・・・このゲームの極秘事項で話が挙がっていた事なんだけれど、催眠じゃなくて、敵を洗脳して仲間にすると言う話が一時浮上していて・・・」


雪康「何っ!?そんな話があったのか!?・・・」


理央「えぇ!でも少し本来のゲームの意向とは方向性が違っていたから結局の所お蔵入りしちゃったの・・・」


雪康「だが、その話と似た様な状態が起こった・・・とすれば、あのメリファーの正体はひょっとすると、開発者の誰かと言う可能性があるって事だな?」


理央「ご名答・・・と言いたいけれど、そのメリファーがどうして佐倉君を手駒にしちゃったのか・・・洗脳と言う術を使えたとして、その効果がもしも仮に実世界へ戻った時にどうなっちゃうのか・・・色々と不安な事が出て来るの・・・」


雪康「確かに、ゲームだけの話じゃなくなっているからこそ、色々と分からない事が起こったりこれが実際に戻った時にもどう影響するかと言うのは本当に謎だらけだからな・・・」


風華「こんな時に限って変な事件が起きてしまうものね・・・本当うんざりしちゃうわよ・・・」


雪康「まったくだよな・・・」


百合「確か佐倉君って彼女いたって言ってなかったっけ?」


雪康「あぁ・・・妄想彼女だろ?言ってた言ってた!」


百合「その妄想彼女がメリファーなんじゃないの?」


雪康「そんなバカな・・・・・・ってまさか!?」


理央「なるほど!・・・だからあんなに佐倉君にべったりだったのね・・・」


雪康「でも、その彼女はこのゲームの開発者のメンバーなのか?」


理央「分からないわ・・・女性も結構いるから・・・それとも影で動いている何かがあるとして、メリファーにも関与しているとか?・・・」


雪康「謎だらけだな・・・とりあえず、俺たちは俺たちが出来る事をやって、一刻も早くあいつを助けに行かないと・・・」






涼子「ってまあ着いたけど、実は私もこのゲームのユーザーだったのよね・・・まさか雪康が始めていたなんて思いもよらなかったけれど・・・それよりどうやって探し出せば良いのかしら?・・・ログインは出来たけれど、この時点で恐らくログアウトが出来なくなっているはず・・・・・・うん、やっぱり出来ないわね・・・・・入られるけれど、出られないって所か・・・雪康が始めたのって最近だったわよね・・・だとすればレベルもそこ迄上がっていないだろうし・・・最初の方のステージが無難かしら・・・」




工藤 涼子(くどう りょうこ)・・・雪康の姉である。

幼少期から雪康の面倒等もみて来たしっかりものの姉であるが、医者を目指し、現在では病院の医師として遠方へ出てしまった。雪康の一大事だと聞かされ戻って来たが、雪康がゲームの中に閉じ込められてしまい、外からは、固まって動かないままだと言う状態の中、自分もゲームの中に入って雪康を助け出そうとしていた。彼女もまたプリンセス・シュバルツ・オンラインのユーザでもあり、何とかして雪康と接触をはかろうとするのであった。




涼子「フレンド申請とか出来ないだろうし・・・検索だけなら掛けられるかも・・・っとこれかな・・・こう言う使い方した事無かったけれど、意外とゲーム内どっぷりでも出来る事がある様ね・・・あの子の事だからきっと本名で登録しているかも・・・あった!これか・・・よし、早速・・・」




♪プルプルプルッ!プルプルプルッ!




雪康「何だっ!?何の音だよ!?」


理央「あっ!通信だよ!恐らく何処かのユーザーさんがメッセージを届けていたのよ!」


雪康「宗太かな?・・・って・・・誰だ?これは・・・」




メッセージ・・・


雪康さんですか?私はアイフィーと言う剣士です。今、あなたと同じ名前の高校生の男の子を探しています。もし、あなたが私の探している雪康と言う名前の少年なら一度お会いして頂きたいのですが・・・良ければお返事下さい!




雪康「だってさ・・・どうだろう?メリファーの一件があるから安易に会ったりするのって危険じゃないか?」


理央「うん・・・確かにそれもあるわね・・・でも高校生の男の子ってきっと雪康君の事だろうと思うし・・・誰か雪康君を探しているのかも?」


雪康「でも、心当たりが無いし・・・」


理央「私も出来る限り協力するし、一度会ってみてはどうかな?」


雪康「楠さんが言うなら・・・まあ、一度会って様子を見てみるのもアリかも・・・分かった!じゃあ、返事してみるよ!」




アイフィー様へ

確かに俺は高校2年です。もしかしてお探しの人物は俺なのかもしれませんね。

一度お会いしてみて確認してもらえたらと思います。

俺たちは、今、第3ステージにいます。宜しくお願いします。何かあれば又メッセージ下さい。




涼子「よし!この雪康って人も高校生で2年か・・・一緒だ!「俺たち」って事は仲間がいるのかしら?・・・とりあえず、一度会ってみよう!」






メリファー「さぁ、宗太?あなたもそろそろレベルが上がって来たから、元仲間の元へと出しても良い頃かもしれないわね♪」


宗太「はい・・・ありがとうございます。ご主人様・・・」


メリファー「ねぇ?もうその演技も飽きて来たし、普通にお話しましょう?」


宗太「・・・・・気付いていたのか?・・・」


メリファー「えぇ!何年の付き合いだと思っているのかしら?」


宗太「もうそんな事言う程時間が過ぎていたのか?」


メリファー「ふふふっ♪宗太って面白い事大好きだもんね♪そうやってわざと敵になって相手を楽しませるの・・・私そう言うの好きだよ♪」


宗太「そう言う理奈だって無理矢理だったじゃん!」


理奈「だって・・・宗太が動かなくなっておじさんとおばさんが凄く心配してたよ?私も怖くなって、急いで助けないといけないって思ってここへ来たのに・・・」


宗太「外の世界では俺はそんな風になっていたのか!?だとすればログアウト出来ないのも分かるな・・・とりあえず、倒されても死なないならもう少しこの世界を楽しんでも良さそうだよな?」


理奈「うん♪私は宗太が一緒なら何処でもいられるよ?」


宗太「そう言いながら、この間何人の男に告られてたんだ?」


理奈「う~ん・・・10人くらいだったかな?・・・」


宗太「お前をあいつに紹介してやりたいよ!妄想彼女とか言いやがってさ・・・こんなに綺麗で可愛い子が俺の彼女なのにさ・・・」


理奈「ふふふ♪まあ、現実世界に戻ってからの事だから、とりあえず、最初は少し遊んで、後はちゃんと彼女たちに協力しようよ?」


宗太「あぁ!当たり前だ!早く戻って皆を安心させてやらないとな!」






理央「どうかな・・・そろそろ来るはずだけれど・・・」


雪康「あぁ!連絡通りだとそろそろのはず?・・・」


「もしかして、雪康君ですか?」


雪康「はい、俺ですが、アイフィーさんですか?」


アイフィー「はい、私がアイフィーです。」


雪康「あの・・・雪康と言う高校生を探していると言う事が書かれていましたが、それって・・・?」


アイフィー「はい、私もこのゲームをやっているユーザーなのですが、先日弟がこのゲームを始めてから動かなくなってしまったと連絡を受けて実家へ戻ったのですが弟がこのゲームから抜け出せなくなったみたいで、私も急いでここへ来たんです。」


雪康「そうだったのですか・・・と言う事は、現実世界では俺たちの体は動かなくなっていると言う事ですね?」


アイフィー「はい、その通りです。でも数日の間に何も口にせず、お医者さんに調べてもらった結果も異常は見つからなかったみたいで、一体どう言う原理なのかも掴めていない様なので・・・」


理央「そうだったのですか・・・すみません、私はこのゲームの開発会社の娘なのですが、皆さんを巻き込む羽目になってしまった事をお詫びのしようもありません・・・弟さんもきっと苦しんでいらっしゃると思うと・・・」


アイフィー「あなたが謝るべき事では無いと思います。開発した人もこの様な事態になってしまうなんて恐らく思っていなかった事だろうと・・・ただ、現実世界での私もそうでしょうが、生きている訳ですからきっと元の世界へ戻る方法はあるはずです!皆で協力して一刻も早く戻れる様に頑張って行きましょう?」


理央「あの・・・工藤 雪康君をお探しなのですよね?」


アイフィー「やはり、雪康と言うのは私の弟の・・・?」


雪康「えっ!?まさか!俺の姉って・・・涼子姉なのか!?」


涼子「えぇ、久しぶりね?元気みたいで安心したわ!」


雪康「でも、その装備とか・・・結構上手(うわて)では?」


涼子「あら?私、このゲーム大ファンで初期の頃からやっているわよ?レベルも150だし!」


雪康「おぉっ!?仕事とか忙しいんじゃないのか?」


涼子「でも休日とか暇だし・・・結構やり込んでいたのよ?」


雪康「これは百人力だな!これで宗太を助け出して何とか良い方向に進みそうな気がして来たぞ!」


百合「良かったですね♪でも、雪康君のお姉さまだとすれば・・・💛」


風華「ほらぁ、又変なスイッチ入っちゃったよ?百合~?あんま人様に迷惑掛けるなよ~?」


百合「雪康君って美形だし、きっとそのお姉さまなら大丈夫ですよね?」


風華「百合~?その言い草失礼極まりないよ?何が大丈夫なのよ?」


涼子「えっ!?この子は?・・・」


雪康「百合って名前通りそのままだよ!あまり気にしないでやってくれ!」


涼子「ちょっ・・・急に抱きついて・・・雪康?助けてくれないのか?」


雪康「まあ、生身なら流石に止めに入るが、ゲーム内のキャラクターだしな・・・」


涼子「お前っ!?昔は泣きべそかいて私によくすがって来てたよな?あの事ここにいる皆に聴かせてやっても良いのだぞ?」


雪康「いやっ!待て・・・分かったよ・・・止めるから・・・ちょっと神門さん、困ってるからその辺で止めようか?」


百合「嫌です!お姉さまにお許しが頂ける迄離れません・・・」


雪康「いや、そこを何とか・・・俺の人生が・・・俺の恥じらいが掛かっているんだ!・・・」


百合「止めて下さい・・・離れません!離れませんから・・・」


雪康(小声で耳打ち)「元の世界に戻ったら若い頃のこの人の写真とかセクシーショットあげるから!」


百合「本当ですか!?分かりました・・・仕方無いです・・・」


涼子「おい、お前?今何を耳打ちしたんだ?変な事だったら許さんからな?」


雪康「いや?・・・大丈夫だよ!うん!何も言ってないから!ははは・・・」


理央「雪康君は昔そんな感じだったのですか?」


涼子「おや?気になるのかい?」


理央「はい!今、こんなに強くて逞しいのにその様な過去があるなんて・・・可愛いです♪」


涼子「ふふん♪そうか・・・あなたは見る目があるわ!私と同じ事考えてるみたいだし♪」


雪康「ちょっ!!何二人で気が合っちゃってるんだよ!ってその昔の話しないって約束だろ?」


涼子「だってこの子が聞いて来たから仕方ないでしょ?」


雪康「もう、その話は終了!さて、そろそろ夜だし宿に戻るぞ!」






寝る前・・・理央たちの部屋・・・






涼子「ごめんなさいね?私も仲間に加えてもらう事になってしまって・・・」


理央「いえ、雪康君のお姉さんだったなんて・・・でもどうして私たちが戻れないのを知ってここへ来られたのですか?」


涼子「まあ、勢いかな?・・・何て言うの?あの子の事を知っているなら分かってくれると思うけれど、人が困っているのを見過ごせないって言うのかしら?・・・今回もやっぱり両親が凄く不安で心配している事を知っていたし、私自身もあの子がきっとこの世界で困っているだろうなって思ったから、助けなきゃって思って・・・」


理央「一緒ですね♪本当に雪康君は凄いなって思っています。でもお姉さんもやはり同じだったんですね。」


涼子「ふふふ♪あなたやっぱりそうなのね?・・・」


理央「えっ!?何がですか?」


涼子「あの子の事・・・」


理央「えっ!?それは・・・はい・・・」


涼子「応援しているわよ!ただ、あの子は少々鈍感な部分もあるからはっきりと伝えてあげないと分からないかも?・・・」


理央「頑張ります♪」


百合「私もお姉さまに振り向いてもらえる様に頑張ります💛」


風華「始まったよ・・・もう百合とは話しないから・・・」


百合「ちょっとぉ~!風華ちゃん?そんなの嫌だよ・・・私風華ちゃんの事が・・・」


風華「はいはい・・・誰にでもそう言う事言ってるんでしょ?もう飽きたわよ?」


百合「そんな事無いよ!私、こんな事風華ちゃん以外に言った事無いからね!」


風華「人が良い話している時にそうやって己の欲望に忠実だと言うのはある意味感心するわね!」


百合「そんなぁ~・・・」


涼子「あなたたちは仲が良いのね?えっと・・・百合ちゃんと風華ちゃんだっけ?」


百合「はい♪お姉さまに名前を覚えて頂けていたなんて光栄ですぅ💛」


風華「はい、どっちも正解です!そして、そこの時期、義妹は・・・」


涼子「理央ちゃんだったわね!宜しくね?未来の義妹さん?」


理央「ひゃぅ・・・・」


百合「あぁ~!理央さんが赤くなったぁ♪可愛い♪やっぱり私理央さんも大好き💛」


風華「あんた本当にいい加減にしなさいよ!?」


百合「きゃっ!・・・ごめん・・・風華ちゃん・・・ちょっと悪ふざけが過ぎたよ・・・」


風華「本当にそれ続けるならあんたとは絶交よ?いい加減皆も嫌がってんだし!私だけを見てくれるって最初言ったよね?あれ嘘だったの?」


百合「ううん・・・そんな事無い!風華ちゃんだけだから・・・だから怒らないで?・・・お願い・・・」


風華「私も昔みたいにしてくれるならあんたの事好きだけどさ、ここの所本当に変だよ?あんた!」


百合「・・・・・・・ごめんなさい・・・でも私・・・風華ちゃんに捨てられちゃったら・・・」


風華「だったら頭冷やしなさい?」


百合「はい・・・分かりました・・・・」


涼子「まぁ、色々と理由はあるでしょうからあまり偉そうには言えないけれど、喧嘩はあまり私もよく無いと思うわ?・・・こう言う状況だからピリピリする気持ちも分かるけれど・・・皆で仲良くしましょう?」


風華「あっ・・・私・・・ごめんなさい・・・少し熱くなってしまいました・・・」


理央「雪康君のお姉さんも来てくれて又パーティーも強くなったと思うから皆で協力して頑張って行きましょう?」






雪康の部屋・・・


雪康「それにしても、涼子姉も無茶するよな?帰られなくなるかもしれないのに・・・とりあえず、涼子姉がこのゲームを極めていたみたいだし、かなり凄腕が又来てくれたと言う点では助かったけど・・・変な事言い出さないだろうな?もう勘弁だぞ?俺の過去の話とか・・・」






数日後・・・




理央「雪康君もレベルが50になったし、百合ちゃんが46、風華ちゃんが44・・・かなり頑張ってくれたしそろそろ佐倉君を見つけ出して助け出そうと思うのだけれど、どうかしら?」


雪康「50あればこのゲームをクリアするユーザーもいるんだろう?だったら良い頃合いじゃないのか?」


涼子「私もそれ位の時にクリアさせているから良いと思うよ!」


百合「早く助け出さないとやっぱり心配だものね・・・」


風華「結局佐倉君がメリファーにどうされたのかと言う所よね?」


理央「そうね・・・本当に変な事にならなければ良いのだけれど・・・」




「あら?私たちの話をしてくれているのかしら?」




理央「あなたは!?」


メリファー「久しぶりね?あなたたちが探し求めていた宗太君はここよ?」


宗太「あぁ!俺だ!久しぶりだったな?もう俺の心と体はすっかりメリファー様のモノだよ!」


メリファー「あぁ💛流石私の奴隷ね?可愛いわ♪じゃあ、早速フィールドに出て対戦でもしましょうか?どちらが強いか教えてあげるわね♪」


雪康「おい!宗太、メリファーって妄想彼女の事なのか?」


宗太「よし!お前を先に叩ききってやるよ!」






メリファー「ルールを説明するわね!って言っても普通に戦うだけだけれど・・・私と宗太は2人だからそちらも2人選んでね?ちなみに宗太のレベルは・・・いくらだと思う?」


雪康「あの時1にされた訳だし・・・俺と同じ位だと考えると50か?」


メリファー「残念でした♪139よ?」


雪康「嘘だろ?だってあの時1になって・・・」


メリファー「あの時1になったのかしら?・・・それって誰が言ってたの?」


理央「まさか!?あの時倒された様に見せ掛けておいて・・・」


メリファー「ご名答♪確かに倒される様に見せ掛けて初期ステージへ宗太は転移された・・・でもあれが策略だとすれば?」


雪康「おい!妄想彼女?言っている事が分からないのだが?・・・」


宗太「お前~・・・メリファー様、こいつ仕留めて良いですか?」


メリファー「えっ!?まあもう少し待ちなさい?後で好きなだけ倒させてあげるから?」


理央「あの時、佐倉君はメリファーに倒された様に見えた・・・でも実際はHPが0になった訳じゃなくて、完全に倒されていなかった・・・そこであたかも完全にやられたみたいに見せ掛けてその瞬間佐倉君を転送魔法で初期ステージへ送りつけた!」


メリファー「その通りよ!流石このゲームの開発会社のご令嬢、楠理央さん?」


理央「どうして、私の名前を?・・・って佐倉君から聞いているのね?」


メリファー「いいえ?宗太には聞いていないわ?だって私あなたのファンだったもの!知っていて当然よ?」


理央「ファン?・・・どう言う事?」


メリファー「暁 理奈(あかつき りな)って言えば分かってくれるかしら?」


理央「暁 理奈?ってそんな!理奈ちゃん?・・・どうして?・・・」


理奈「ふふふ♪何だか色々と面白いわね♪」


雪康「暁 理奈?・・・もしかしてそれが、宗太の妄想彼女の正体なのか!?」


宗太「お前!本当にいい加減にしろよ!?」


理央「暁 理奈・・・私の従姉妹よ・・・」


雪康「そっ・・・そうだったのか!?・・・まさか楠さんの従姉妹だったとは!?すまなかった・・・妄想彼女とか言ってしまって・・・実在した人物だったんだな!?」


宗太「おい!そこおかしくないか?俺がどれだけ説明しても信じてくれなかったのに楠さんが説明した瞬間かよっ!やっぱりお前楠さんに気があるんだろ?」


雪康「おっ!?俺が?どうして?・・・」


宗太「お前、図星突かれるとキョドる癖直せよな?丸わかりだから!」


雪康「いっ、いつ・・・いつお・お・お・俺がキョドった!?」


宗太「・・・・・・・・思いきりだな・・・」


涼子「なるほど・・・話には聞いていたが、宗太君と言ったかな?君は洗脳等最初からされていない様だな?それに、理奈ちゃん・・・あなたもそう言う能力を持っていると言う訳では無い・・・芝居と言った感じだろうな?」


理奈「あなたは?・・・」


涼子「あぁ、言い遅れたね・・・私はここにいる雪康の姉の涼子って言うんだ!以後お見知りおきを?」


理奈「もしかして・・・あなたは・・・」


涼子「ん?私が何か?」


理奈「伝説のプレーヤーの2人目のあのアイフィーさんでは?」


涼子「あぁ・・・確かに私の名前はアイフィーで登録しているが・・・」


理奈「あぁ・・・そんな方と・・・理央ちゃんだけでなく、アイフィーさん迄同じパーティーだったなんて・・・」






雪康「って言う事で今あった一連の流れをまとめるが・・・先ず、楠さんと従姉妹だった暁理奈さんが実はここにいる宗太の妄想・・・いや、彼女だった!それを知らなかった宗太は放っておくとして、暁さんも宗太がこの世界から抜け出せなくなってしまい、宗太の両親が心配していたから自分もここへやって来た!同じく俺の姉さんも両親から連絡が入り、急いで俺の所へ来てくれて、ここへやって来てくれた!その姉さんも実は伝説のプレーヤーの楠さんの次に入っている程の実力派だった!?・・・ここ迄は良いとして、どうして変な洗脳やら催眠やらで宗太をさらって行った?宗太も下手くそな芝居迄して・・・?」


理奈「本当にごめんなさい・・・宗太は昔からこう言う事が大好きだったから、私も少し悪ふざけが過ぎちゃいました。でも宗太は関係ありません。私が勝手にやった事です。だからどうか・・・許して下さい・・・」


雪康「まあ、仲間が増えてこれからも動きやすくなって来ると考えれば良かったのかもしれないが・・・それにしても俺は今だに信じられないのだが・・・」


宗太「何がだ?」


雪康「楠さんの従姉妹って言っても凄く近い従姉妹だと言う事だが・・・相当な美少女と踏んでいるのだが・・・それがどうして・・・こんな・・・こんな奴の・・・俺はそれが許せんのだが!?」


宗太「お前・・・・・・はっきり言って、キャラ変わってるぞ?」


雪康「チクショー!お前に先越されていたとは!悔し過ぎて悔し過ぎて・・・」


宗太「お前、本当失礼だよな?」


理央「まっ・・・まぁ・・・無事に解決した事だし・・・後は頑張ってこのゲームをクリアして元の世界に戻る方法を見つけ出しましょう?」


理奈「理央ちゃん、少し色っぽくなった?」


理央「えっ!?なっ!?何?急に?・・・」


理奈「あぁ~♪分かったかも!」


理央「なっ!?何が?・・・」


理奈「大丈夫だよ♪私は見守るだけだから♪応援してるよ♪」


理央「あっ・・・ありがとう・・・」


百合「女の子がいっぱいだよね!男子二人ってハーレム?」


風華「そうだよね~・・・と言っても1組は出来上がっちゃってるわよね?もう片方がまだ一方通行気味なのかな?でも案外、両者向いている気もするけどね・・・」


雪康「さて、俺たちもレベルが大分上がって来ているし、何とかこのまま順調にレベリングもして行きたいよな?」


理央「えぇ!これだけ有力なメンバーが増えればバッチリだと思うよ♪」


雪康「おっ!楠さん、顔色も良くなって元気が出て来たみたいだな!良かった!」


理央「えっ!?・・・そうかな?・・・ありがとう♪」


理奈「まだ自分の本当の気持ちに気付ききっていないと言う所かな?・・・」


宗太「あぁ、俺みたいにもっと素直にならないとな!」


理奈「そうだよね♪宗太は私にべったりだもんね💛」


風華「そこ?お熱いのは良いけど、度を越えると私が許さないからね?」


宗太「いや・・・すまん・・・」


百合「風華ちゃんは怒ると怖いからね・・・街一つ吹き飛ばせるから!!」


風華「あら?百合も一緒に吹き飛ばそうか?」


百合「すみません~!嘘です!」






ステージ4へ!






理央「じゃあ、今日は第4ステージでレベルを上げて行きましょう?もう私から説明とか必要は無いと思うから、雪康君と百合ちゃん、風華ちゃんがメインで戦いに参戦、私たちは後方支援を引き続き行って行きます。」


雪康「あぁ!任せとけ!」


百合「大分慣れて来たし、もう大丈夫だと思う!」


風華「私も武器も装備も揃って来たし、やりやすくなったわ!」


雪康「よし!敵のおでましだな!」


風華「またあまり見掛けない敵ね?」


理央「オークね!このゲームのオークは中盤で出る敵だから割と強いわよ!気を付けてね?」


雪康「よし、このまま俺は前へ出て奴らを狙うから、2人はサイドから挟み撃ちして撃破しよう!」


百合「OK♪」


風華「了解よ!」






♪どりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!


♪てりゃぁぁぁぁぁぁ~!


♪とぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!




ザシュッ!バシュッ!ビシッ!!!




♪バタン・ドカン・ゴドン




雪康「よし!何とか今回も無傷で大勝だな!」


理央「うん・・・良い感じよ?・・・(ニヤッ)」






レベリングも終え、パーティーは宿へ戻る・・・

女子の部屋にて・・・




涼子(さっき理央ちゃん、表情が変だったな・・・何かあったのだろうか?・・・)


理央「一応順調な様だから明日は少し休みも取る感じでこの辺りを散策しましょう?」


百合「良いですね♪たまには息抜きと言った感じですよね?」


風華「まあ、あまり根詰めて進んでも疲れるだけだし、たまにはそう言うのもアリかもね!」


理奈「私も宗太と一緒に♪」


涼子「休日か・・・良いわね!私も少しこのゲームの中気になっていたし、色々と見周れるのも楽しいかも♪」


理央「じゃあ、2人にも伝えて来るわね?」


涼子「あぁ!じゃあ、私が行くよ!雪康にも話をしておきたい事があるから!」


理央「そっ!?そうですか?・・・では、お願いしますね!」


涼子「あぁ、分かったよ!」




♪コンコンコン




雪康「はい!どうぞ?」




♪ガチャッ!カチャッ!




涼子「すまないね。ちょっと提案があって・・・」


雪康「涼子姉!どうしたの?」


涼子「今、理央ちゃんから提案があって、レベルが大分上がって来ているから、休日を取ってこの辺りを散策しないかって!」


雪康「それは又急だけど、良いんじゃないかな?」


宗太「丁度疲れも出て来たしゆっくりしたいなって話してた所なんですよ!」


涼子「あぁ!それなら良かったよ!あっ!雪康、ちょっと父さんと母さんの話があるから外へ出てくれないかな?」


雪康「えっ!?何かあったの?別に良いけど・・・じゃあ、宗太、悪いが少し外へ出て来るよ!」


宗太「あぁ!ゆっくりして来い!」






涼子「なぁ、雪康って今、理央ちゃんの事をどう思っている?」


雪康「えっ!?どうして急に?」


涼子「いや、もし好意とか持っているとすれば少々話辛い事を話しなければならないのだ・・・」


雪康「えっ!?楠さんが何かあったのか?」


涼子「いや・・・実はだな・・・今日のレベリングの時に最後、彼女の表情が変わったみたいに見えたんだ・・・私の見間違いであって欲しいのだが・・・雪康は私が脳科学的な知識を持っている事は知っているよな?」


雪康「あぁ!知ってる・・・でもそれと楠さんとどう言う関係があるんだ?」


涼子「あの笑みが私の見間違いで無ければ・・・彼女は・・・何か悪だくみをしているに違いない・・・」


雪康「えっ!?あれだけ優しい子がそんな事あるはずが・・・」


涼子「もし、雪康が彼女の事を好きだったとして、彼女にそう言う事実が生まれていたとすれば私の話をまともに信じてくれるか?」


雪康「・・・・・・だが・・・・楠さんは色々と助けてくれたり、協力してくれて、現に彼女は犠牲者でもあるんだぞ?それがどうして・・・?」


涼子「あまり長居をしていると怪しまれる・・・この事は決して誰にも言うな?気持ちは分かるのだが、私はどうもあの表情を見てから憎悪がしてならない・・・」


雪康「・・・・・・分かったよ!一先ず涼子姉は冷静な判断が出来る人だと信じてるから俺も様子を見ながら色々と考えてみるよ!」




涼子「すまないね・・・両親から言われていた事を雪康に伝えてなかった事があったからその話をしていたんだよ!」


理央「そうだったのですか♪それにしても、お疲れじゃないですか?」


涼子「いや、大丈夫だよ!それより皆も疲れたと思うし、今日はもう休もうか?」


理央「えぇ♪ごゆっくりお休み下さい!皆も寝ましょうか?」


百合「はい!寝ます!明日の為に♪」


風華「うん♪たまには楽しまなくちゃね♪」






涼子姉の言っていた事ってどう言う事だろう?・・・

楠さんの様子がおかしい・・・?

どうしてそう思ったんだろう?

あんなに清楚で綺麗で可愛くて、優しい・・・俺だったら・・・

って何だ!?この気持ちは!?俺ってまさか?・・・




宗太「お~い?雪康~?大丈夫か?」


雪康「あっ!?あぁ・・・宗太・・・大丈夫だ!少し自分の気持ちに整理をしようと・・・」


宗太「何だそれ?お前って常に冷静に判断していたじゃないか?」


雪康「そうか?俺も割とこう言う事多いと思うが?・・・」


宗太「楠さんの事か?」


雪康「お前って俺の事なら何でもお見通しだな?」


宗太「いいや?大体そうだろうなって思っただけだよ!」


雪康「まあ、もうちょっと整理して答えを見つけ出してみるよ!」


宗太「そうだな!それが良いかもしれないな・・・」


雪康「・・・・・・・」






翌日・・・全員集合し、今日一日の行動予定の打ち合わせ・・・




理央「皆揃ったわね?じゃあ、今日はお休みと言う事でこの辺りを散策しようかと思うの♪」


理奈「やったぁ♪」


理央「一応自由行動にしようかと思っているのだけれど、この街から外へ出る事は禁止!動きやすい様にペアになってもらうけれど、佐倉君と理奈ちゃんは決定よね!」


理奈「勿論♪」


百合「風華ちゃんと私のペアも確定だよ!」


理央「じゃあ必然的に雪康君と私になるわね!後、お姉さんはどちらへ入られますか?」


涼子「ごめんね?私はちょっと元の世界へ戻る方法を探したいから何か手掛かりになりそうな場所を調べてみたいの!」


理央「分かりました!じゃあ、今から自由行動にしましょう?それぞれ行きたい所へ行って、そうだな・・・この街の中央にある時計塔の時計で夕方5時にここへ再集合にしましょう!じゃあ、解散♪」




百合&風華ペア・・・




百合「風華ちゃんと2人きりだなんて久しぶりの様な気がするわね♪」


風華「確かにそうだね・・・最近ずっとパーティーのメンバーと一緒だったし!」


百合「何処行こうか?時間はたっぷりあるし!ショッピングする?」


風華「そうだね!武器や装備だけってのも味気無かったからいっそ今日はアクセサリーとか色々とお洒落に決めちゃう?」


百合「うんうん♪じゃあ、あのお店から行こうよ♪」


風華「はいはい・・・何か最初と立場が逆転してない?」


百合「だってぇ~!久しぶりに風華ちゃんとデートだよ?楽しくない訳ないでしょ?ほら行くよ?」


風華「分かったから、引っ張らないでよ・・・」




宗太&理奈ペア・・・


理奈「ねぇ、宗太?折角久しぶりのデートだから何処かデートらしい所に行こうよ?」


宗太「と言ってもだな・・・そう言えばここって遊園地あったっけ?」


理奈「あっ!確かにあったよね!私最初この辺りで割と時間稼いでた気がする!」


宗太「よし!遊園地と言えば、絶叫系だろ?」


理奈「嫌よ・・・」


宗太「そうか・・・じゃあ仕方無い!お化け・・・」


理奈「もっと嫌!!!ジェットコースターでいい!!」


宗太「よし、決まり♪」




雪康&理央ペア・・・


雪康「さて・・・と、楠さんは何処か行きたい所ってあるの?」


理央「うん♪今日はね・・・ちょっと遠くの方へ行きたいなって思ってるの♪勿論この街の中だけれど・・・」


雪康「そうなんだ!?じゃあ、そこへ行ってみようか?」


理央「うん♪・・・・・」






涼子「さて・・・動き始めたわね!一人で調べ事と言ってみたけれど、本当は雪康が危険な状況にならないか見守りをしないとね!何か話をしていたけれどよく聞こえなかったわね・・・」






理央「あの・・・雪康君?」


雪康「ん?どうかした?」


理央「私の名前も・・・理央って呼んで欲しいな?」


雪康「えっ!?そっ・・・そうなのか?・・・じゃぁ・・・理央?・・・」


理央「うん💛雪康君💛」


雪康(やっぱ、学校上位に位置する程の女の子だな・・・凄く可愛いし・・・って近い!良いのか?こんなにくっついて来ても?・・・)


理央「どうしたの?このまま真っすぐだよ?」


雪康「あっ!あぁ、分かったよ!・・・でも理央・・・近いのでは?・・・」


理央「うん・・・もう少し遠いよ?後30分くらい歩かないといけないかも?」


雪康「あっ、いや・・・それは・・・その・・・うん・・・」


理央「ねぇ?こうやってくっついて歩いていると私たちってカップルみたいに見られているのかな?」


雪康「えっ!?カップル!?・・・そっ・・・それは、こんなにくっついていたら誰でも・・・」


理央「だね♪雪康君は私の事嫌い?」


雪康「いっ!?いや、嫌いとかそう言うのは無いけどさ・・・」


理央「じゃあ、どうして私の方を見てくれないの?」


雪康「いや、何と言うか・・・恥ずかしいよな・・・うん・・・恥ずかしいから・・・」


理央「どうして?私はこうしてちゃんと雪康君を見つめているのに?」


雪康「いや・・・割と俺ってヘタレと言うか・・・さ?」


(何だか今日の楠・・・いや、理央は積極的だよな?・・・一体どうしちゃったんだ?今、理央の目を見てしまうと何かいけない様な気がする・・・それは本能が止めている様な・・・そんな・・・)


理央「ダメだよ?人とお話をする時はちゃんと相手の目を見て話をしないと?」


雪康「ごめん・・・今日の理央は何だか積極的過ぎて、俺には眩し過ぎるんだよ・・・」


理央「嘘!?本当は私と目を合わせたく無いんだよね?昨日の戦いの最後に私が変な笑みを浮かべたのをお姉さんに見られてしまって、それで私の事を怪しんでいるんでしょ?」


雪康「えっ!?どうしてその事を!?・・・はっ・・・しまった・・・」


理央「やっぱりそうだったんだね♪あ~ぁ・・・もう少しで雪康君をあっさり堕とせたのに、余計な人が邪魔しに入って来たよね?どうしてですか?そこの影からこっちを見ている、涼子お姉さん?」




涼子「あら?流石ね!お見通しだったと言う訳ね?」


理央「えぇ♪全部見てましたから♪」


涼子「あらあら、覗き見?それとも盗聴かしら?少々趣味が悪い気がするけれど?」


理央「えぇ♪私は欲しいものがあればどんな手段を使ってでも手に入れる・・・そう言う人間ですもの!」


涼子「やはり私の見た通りの子だったみたいね!」


雪康「おい!ちょっと待てよ?理央ってこんな性格じゃないだろ!?どうして?」


理央「あぁ~♪雪康君の前では猫被ってたから♪ごめんね?幻滅しちゃった?でも安心してね?これからあなたを私だけしか見えない人格へ変えてあげるから?楽しみに待っててね?」


涼子「あらあら?洗脳でも施そうって魂胆かしら?」


理央「まぁ、それに近い事をする事になるかな?・・・でも雪康君って私の事好きだよね?だったら嬉しいでしょ?私の操り人形になるのって?」


雪康「はぁ?何訳の分からん事言ってんだよ?大体そんな事してどうなるってんだよ!?」


理央「だからぁ~♪私は欲しいものはどんな事をしてでも手に入れるの!今の話聴いて無かったの?」


雪康「涼子姉、やっぱり涼子姉の言っていた事は正しかったみたいだな!」


涼子「その様ね・・・残念だけれど・・・本当は外れて欲しかったわ!?」


理央「じゃあ、お姉さんはレベル1に戻ってもらいましょうか?」


涼子「それは出来ない相談ね?だって私があなたを倒すから!」




♪ジャキーン!カキン!!




理央「流石ですね?レベルMAXって言うだけの事はある・・・でも・・・これでっ!!」




♪ズバッ!カキーン!!!




涼子「やはり伝説のプレーヤーと呼ばれる程の事はあるわね!ちょっと私もヤバいかもしれない・・・」


雪康「おい!2人共止めろ!そんな無駄な事している場合じゃないだろ?」


理央「あら?王子様はそこで大人しく見ていてくれない?私たちの勇姿を!?」


涼子「そうよ!?私がこの子を倒してこの子が企んでいる事を止めて見せるわ!?」


雪康「2人共おかしいだろ?仲間だろ?折角こうして強いプレーヤーが揃って来たと言うのに・・・何でそんな無駄な事をするんだよ!2人がそうなら俺は・・・」




理央「ちょっと・・・どうして真ん中へ?」


涼子「あなたがやられるわよ?」


雪康「あぁ、やるなら俺を仕留めてくれ!2人はレベルもMAXだし、今やられたりしたら色々と厄介だろ!俺ならまだ振り出しに戻ったとしても影響力は小さくて済む!だからやるなら俺をやれ!」


理央「あ~ぁ・・・面倒くさいな・・・じゃあ、思いきって斬ってあげるよ!覚悟してね?」




♪ザクッ・・・・ブシュッ・・・・




涼子「ちょっと・・・あなたなんて事を・・・雪康?雪康!?しっかりしなさい?大丈夫?」


雪康「ははは・・・本当にやりやがったんだな!・・・俺・・・あっ・・・消える・・・又振り出しに戻るのか!・・・涼子姉?・・・悪いが俺を・・・」




♪パァァァァァァァァァ




「チッ!!!とんだ邪魔が入ってしまった・・・何とかしないといけないが・・・とりあえず、奴らをつけて行くとしよう・・・」




♪シュパッ!!!






雪康「つっっっ・・・・!!何だったんだ?本当にやりやがったけど・・・あれ?確かにここは初期ステージ・・・でも俺、レベル50のままだぞ?一体どうなっているんだ?」


涼子「すまない!雪康、大丈夫だったか?」


理央「雪康君・・・ごめんなさい・・・」


雪康「理央迄、どう言う事だ?俺、確かにお前にやられたはず・・・なのにレベルが元のままだし・・・」


理央「確かに私が雪康君を一度倒す形になったのだけれど、その瞬間に私、回復魔法を掛けて転送させたの・・・だから大丈夫なの!」


雪康「あぁ・・・宗太がされた様な状態って訳か!?でも何で?」


理央「それは・・・」


涼子「もう、敵は消えたわ!大丈夫よ!」


理央「はい・・・事情があったの・・・あの日の最後に私、ニヤッとして涼子さんがそれを見て・・・と言う話をしたと思うのだけれど、実はね・・・数日前から怪しい人物が私たちの周りにいたの・・・それで私は黙っていたけれど様子を見ていたの!そこへ涼子さんが来てくれて、雪康君のお姉さんだと知ったから相談してみたの・・・そうすると、やはり何か悪だくみをした人物であるだろうって言う事になったから、その怪しい人物の様子を更に注意深く見ていたら、どうやら標的(ターゲット)は雪康君だったみたいなの・・・」


雪康「俺が?・・・どう言う事だ!?」


涼子「雪康がレベル50程になったのを奴も知っていて、レベル的には強い方に入るだろうからお前が欲しくなったのだろうな!ひょっとするとお前の事を知る何者かの仕業かもしれないが・・・」


理央「本当にごめんなさい・・・色々迷惑も掛かったかもしれない・・・」


雪康「いや、事実を今聴いて分かったよ!2人共、色々とありがとな!まあ、何れはその怪しい人物とも戦うのか戦わないのか分からないけどさ、何とか解決出来る様になる様にするさ!」


理央「雪康君♪」


涼子「雪康♪」


理央「ちょっと時間があるからこの近くに地下の広場があってとても素敵なの!一緒に行きましょう?」


涼子「私も一緒に行っても良いかな?」


理央「はい♪是非お姉さんも♪」






雪康「初期ステージなのにこんな綺麗な場所があるんだな?皆も連れて来てあげれば良かったよな?」


理央「ふふふ♪さぁて・・・と・・・」


雪康「ん?どうしたんだ?理央?」


理央「雪康君?私の目を見て?」


雪康「えっ!?目を・・・って・・・あっ・・・・あぁ・・・・」




♪ボーッ




理央「ねぇ、涼子?これって効いていると思う?」


涼子「はい♪バッチリ決まっていると思いますわご主人様♪」


理央「そう♪それは良かったわ?雪康君?これから君は私のモノよ?いい?返事は?」


雪康「はい・・・理央様・・・」


理央「うん♪いい子ね?ようやく手に入ったわ♪私の可愛い雪康君が♪」


涼子「お待たせしてしまい申し訳御座いませんでした。私がもう少し早くこちらへ来ていれば・・・」


理央「そんな事気にしなくて良いわよ?こうして完全に私のモノになってくれたのだから♪ね?雪康君?」


雪康「ボ~~~ッ・・・」


理央「ねぇ?そこに隠れている誰だか分からない人?もう雪康は私のモノだから諦めてくれないかしら?」


少女「チッ・・・私のモノにしようとしていたのに!とんだ邪魔が入ったよな!」


理央「良ければあなたも私のモノにしてあげても良いわよ?」


少女「断る!それより、その男を渡してもらおう?」


理央「あら?聴こえなかったのかしら?この男はもう私の手中にあるの!今更お前なんかに渡す言われは無いわ?私のモノにならないのなら、大人しく消えなさい?」


少女「クソッーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」




♪ジャキーン!!カチャンッ!!!




少女「そっ・・・そんな・・・どうして・・・」




♪バタン・・・パァァァァァァァァァ




涼子「あぁ・・・しぶとい奴だったな・・・これで大丈夫だろうな・・・」


理央「はい・・・引き続いてお騒がせしました。まさかプログラムが暴走を起こしてしまうなんて・・・私にも予想外でした!ですが、今ので大丈夫だろうと・・・」


涼子「まぁ、今後もどうなるか分からないけれど、どうしてよりにもよって雪康を狙って来たのかしらね?」


理央「はい・・・でも何となく分かる気がします・・・雪康君って色々と強いオーラを持っているから、引き寄せられてしまうと言うのか・・・」


涼子「あなたもそのオーラに引き寄せられた内の1人って所かしら?」


理央「・・・そうかもしれないですね・・・」


涼子「ふふふ♪この子の事宜しくね?一途で優しい強い子だから、あなたにだったら喜んで預けても良いと思うわ!」


理央「そんな!まだそこ迄は・・・ぽっ・・・」


涼子「さて、催眠アイテムの効果もそろそろ解けるんじゃないの?」


理央「そうですね!一応今の状態を忘れてもらって・・・」


雪康「ボ~ッ!!!・・・はっ!・・・あれ?・・・俺どうして?・・・」


理央「雪康君?大丈夫?疲れていたんじゃないのかな?」


雪康「えっ!?確か・・・目を見て・・・あれ?・・・俺本当に疲れているのか?」


涼子「あまりにも疲れていると脳が体を眠らせたりするわね!一種のトランス状態だったのかもしれないわね?気持ち良かったでしょ?」


雪康「あっ!?俺、涎が・・・」


理央「はい、ハンカチ♪」


雪康「いや・・・流石にこれをハンカチで拭くのは・・・」


理央「じゃあ、私が拭いてあげるね♪」


雪康「おい!理央・・・それはちょっと・・・」


涼子「ふふふふふ♪良いカップルじゃない?」


雪康「ちょっと、涼子姉?からかうのは止めろよ!」


涼子「あら?私からかっているつもりなんてこれっぽっちも無いわよ?」


雪康「本当そう言う所昔から変わってないよな!」


涼子「ねぇ、理央ちゃん?今度雪康の過去のお話じっくりしてあげるから楽しみに待っててね?」


理央「えっ!?本当ですか!?分かりました♪待ってますね♪」


雪康「止めろって・・・涼子姉?理央も何喜んでんだよ!?止めてくれよ!?」






こうして、俺を狙っていた?どうやらプログラムの暴走らしく、実在した人物では無かったようだ!・・・地下の綺麗な光景を目の当たりにした俺たちは、再集合の時間夕方の5時前に現地へ戻る事にした・・・

さて、レベルは何とか皆元のままだった事が分かり、宗太も宗太の妄想彼女、いや、理央の従姉妹がまさか宗太の彼女だったとは!驚きも隠せないまま、再度パーティーが集結し、更にメンバーも増えて・・・って俺の姉さんだけど・・・まさかその姉さんが伝説のプレーヤー2号だったとは!俺は更に驚いてしまった!

レベルが50と言っても99迄まだ折り返しにも到達出来ていないだろうな・・・これからが本当の勝負時だろうし・・・割とこの手のレベル上げって数字の上では半分だとしても実際経験値はかなり必要になって来るからまだ折り返しとは到底言えそうにも無いだろうな・・・イベント期間も既に終えているし・・・課金が出来ない現状だと俺のレベルは99止まりなのか!?それとも何か方法があってMAX150迄上げられるのだろうか?

色々と不安や期待を抱えて今回の話はこれにて終了・・・

今日は楠さんを名前で呼ぶ事を許可された!結構嬉しいもんだな♪やはり憧れの存在の子を名前で呼んで良いって本人から言われるなんて!

と言う事で次回へ続く!!!













第4 GAME END

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