夜の楽しみ
ある日の夜。
皆が寝静まった頃の事だ。
「こんばんわ、英二さん」
突如姿を現したロリ神様。一体どこから...
「びっくりさせないでくださいよ、ロリ神様」
「すみません。でも普通に入ってくるのも変かなと思いまして」
変と言うか、突然現れた方が変だと思うが。
「それでどうしたんですか?こんな時間に」
「そうですね~。..少し晩酌でもしませんか?」
「はい?」
■■■
机にはお酒とおつまみ。そしてジュースとお菓子が置かれていた。
ロリ神様が飲んでいるのは.....
「晩酌って言うから飲めるのかなって思いましたけど、ジュースなんですね」
「当たり前ですよ!明日も仕事があるんですから飲めませんよ」
えっ?じゃあ飲めるの?
「そんな事よりも、英二さん。生きていた頃の話聞かせてもらえませんか?」
「どうしたんですか?急に」
「こちらの世界に送り届けた後、英二さんの世界を見てみたんです。そしたら、沢山の人が英二さんの前で泣いていました。それを見て英二さんはきっと色んな人達に愛されていたんだなって思って」
「そっか。俺は愛されたのか」
「はい、とても」
「なら、俺は皆に悪い事をしたな。こんな早くに死んで。本当なら今頃、こうやって酒を飲みながらくだらない話をして....あれ、何でだろうな。涙が」
「英二さん...」
「すみません、ロリ神様。見苦しい所見せちゃって」
「いえ。それにしてもあの時と一緒ですね」
確かに、あの時もロリ神様の前で泣いてたな。
「聞かせてください、英二さんの話を」
俺は涙を拭きとった。
「はい、ロリ神様」
それから俺は生前の頃の話を空が少し明るくなるまで話した。
■■■
ソファーで寝ている英二さんに毛布を掛け、私は外へ出た。
「またお話聞かせてくださいね」
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