カリンEND

「俺はカリンちゃんが好きだ」

「英二さん」

「俺はカリンちゃんから色んなものを貰った。そしてその中で1番のものがカリンちゃんからの愛だ。だから俺はカリンちゃんと行きたい!」

「私も英二さんと一緒に行きたい!」

「ありがとう、カリンちゃん」


 俺は2人に近づき。


「シアちゃん、ニーナちゃん、ごめん」

「えーじが決めた事。だから気にしないで」

「そうだよ。お兄ちゃん!」

「2人とも、ありがとう」


「シアちゃん、ニーナちゃん」


 カリンちゃんは2人に抱きついた。


「シアちゃん、ニーナちゃん。2人の事絶対忘れません!」

「カリン」

「カリンお姉ちゃん」


「ではよろしいですか?」

「はい、お願いします!」

「では、さようなら」


 こうして俺たちはこの世界を後にした。


 ◼◼◼

 俺は倉田悠。高校2年生だ。

 学校帰りに俺はよく本屋に寄っているのだが。


「お願いします!お兄さん!」


 美少女の対応に困っていた。


 遡る事5分前


 本屋に入って新刊をチェックしている時の事だった。


「あの、ちょっといいですか?」


 振り返ると黒く綺麗な瞳、そして背中まで覆い隠すぐらいの長く綺麗な黒髪の女の子立っていた。

 中学生、だよな? 制服着てるし。


「な。なんですか?」

「そんなに警戒しないでください。少し相談と言うかお願いを聞いてほしいだけなんです」


 何で俺なんだよ。

 てかかなり怪しい感じが出てるんだけど。


「はぁ。それでお願いって?」

「その私と付き合ってほしいんです!」

「はぁ?」


 これは一体何の冗談だ!

 本でいきなり美少女から告白!

 いいや、何かの間違いだ。

 きっとそうだ。


「その本気じゃなくて、ふりでいいんです」

「どういう事?」


 ですよねー。


「実は友達に彼氏がいる! って言っちゃって。それした明日会わせてよ。って言われまして..」

「それなら同じ学校の子でも」

「年上の高校生って嘘まで言っちゃって。だからお兄さんならと、思って」

「成る程ね」

「お願いします! お兄さん!」


 正直むっちゃ断りたい!

 名前も知らない年下の女の子。ましてや嘘の付き合い。

 明らかに面倒事。

 俺じゃなくても多分皆断ってる。はず。


 でも、この子会うのは初めてなのに何故か懐かしく感じるのはどうしてだろう。


「はぁー。分かったよ」

「えっ?」

「だから付き合ってやるよ」

「本当ですか!」

「ああ。それで明日はどこで会うんだ?」

「えっと、放課後この近くのカフェです」

「分かった。えっと..」

朝宮楓鈴あさみやかりんです!」

「じゃあ、楓鈴。明日よろしくな」

「はい! 悠さん!」

「ん? お前何で俺の名前..」

「さ、さぁー明日の打ち合わせをしましょー」

「ちょ、おい!」


 ◼◼◼

「無事に出会えて良かったですね。英二さん、カリンさん」


     カリンHAPPY END

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