パーティーへの招待

「何だか、久しぶりの家です~」


 約1ヶ月ぶりだろうか。

 英二さんといると時間の流れが早く感じる。


「さ、早く用事を済ませて、英二さんの所へ帰りましょう」


 少し散らかった部屋を掃除し始めると1枚の手紙を見つけた。

 見たところ最近届いた物だ。


「これは..」


 ◼◼◼


 2人のケンカの2日後、カリンちゃんが帰ってきた。


「ただいま帰りました!」

「お帰り、カリン」

「お帰りなさい、カリンお姉ちゃん」

「英二さんは?」

「えーじは寝てる」

「そうですか。皆に話があるので、私ちょっと起こしてきますね」

「あっ、カリン」



「英二さん。起きてください」

「ん。んー」

「早く起きないと、イタズラ、しちゃいますよ」

「カリン、ちゃん。お帰り」


 重いまぶたを開け、布団から体を起こした。


「どうしたの?」

「その、お話があって、いいですか?」

「ちょっと、待って。顔洗ってくる」

「分かりました」


 顔を洗い戻ると3人とも集まっていた。


「それで、話って?」

「はい。実は、私の家にパーティーの招待状が来ていて。良かったら皆で行きたいなと思いまして」

「パーティー?」

「はい。私の住んでる町のお城で開催されるようです。参加人数は何人でもいいと書いてあったので。どうですか、英二さん」

「そのパーティーって他に誰がくるの?」

「確か、招待状があれば誰でも来れるはずです。後、そのお城の女王様ですね」


 女王様って偉い人だよね。そんな所に俺たちが行っていいのか。ちょっと不安になってきた。


「ニーナ!パーティーに行きたい!」

「シアも!」

「もう、決まりですね。英二さん」

「そうだね。せっかくだし参加してみようか」

「ありがとうございます!英二さん」


 それにしてもパーティーって何するんだ?そういう経験ないから失敗しそうで怖いな。


「英二さん、心配しなくても大丈夫ですよ。普通にしてればいいんです」

「あっ、うん」


 心読まれた。

 まぁ、そういう顔してたのかもな。


「それでは、パーティーの準備をしましょう!」

「準備?何、するの?」

「勿論、ドレスです!」

「ドレス?」

「そうです。さぁ英二さん、ちょっと席を外してもらっていいですか?」

「分かったよ」


 俺はシアちゃんの部屋を後にした。


 今から採寸する訳だ。俺がいたら流石にまずいよな。


 さてと、採寸が終わるまで、シアちゃんから借りた本でも読むか。


 それから30分後、採寸が終了した。


「英二さん、次は英二さんです!」

「えっ?」

「いいから早く来てください」

「..は、はい」



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