バレンタインデー

「ニーナ、カリン。ちょっとやりたい事、ある」

「何々、シアっち」

「何ですか?」


「..チョコレートを作りたい」

「チョコレート、ですか?」

「うん。何かえーじのいた世界で、バレンタインって言うのが、あるらしい」

「ばれんたいん?」

「それはどんな事をするんですか?」


「男の人に、チョコレート、あげる」

「それが、バレンタインですか?」

「そう。だから、皆で作って、えーじにチョコレートをあげる。どう?」

「ニーナさんせー!」

「私も賛成です!でも、いつをバレンタインにしたらいいんでしょう」


「今日にしよう。えーじは昼まで帰って来ない。その間に作ろう」

「「おー!」」


「それで、どんなチョコレートを作るんですか?」

「ガトーショコラ、作る」

「分かった。じゃあニーナ材料取ってくる~」

「私はエプロンを取ってきますね」


 ◼◼◼

「じゃあ、まず、チョコレートとバターを湯せんする。カリン、ちょっとボール持ってて」

「分かりました」

「ニーナはボールの中にチョコレート、入れて」

「オッケー」

「シアは、バターを入れて、混ぜる」


「混ぜ終わったら、別のボールに卵黄と砂糖を入れて混ぜる。ニーナお願い」

「うん!」

「カリン、その間に薄力粉、振るってくれる?」

「オッケー。シアちゃん」


「シアっち、混ぜ終わったよ」

「それじゃあ、ニーナの混ぜた方にチョコレートを入れて混ぜる。カリン、振るい終わった?」

「うん、終わったよ。これをその中に入れればいい?」

「うん。お願い」


「次はメレンゲを作る。ニーナ、卵白取って」

「はい。シアっち」

「ありがとう。これに砂糖を少し入れて、ハンドミキサーで泡立てる」


「カリン、メレンゲ、入れるよ」


 チョコレートのボールに泡立てたメレンゲを入れる。


「泡をけさない様に混ぜる。シアちゃん、こんな感じでいい?」

「うん。大丈夫。後は型に生地を流しこんで、焼くだけ」

「3人でやるとあっという間だね~」

「そうですね。それでどのぐらいかかるんですか?」

「50分ぐらい」

「結構かかるんですね。完成するまでお話してましょうか」

「うん」


 ◼◼◼

「ただいま~」

「お帰り、えーじ」

「お帰り、お兄ちゃん」

「お帰りなさい、英二さん」


「どうしたの。皆揃ってニヤニヤして」

「「「えっ?」」」

「そんな顔、してる?」

「うん。何か良いことでもあったの?」

「..えーじ、これ」


 シアちゃんから渡されたのはガトーショコラだった。


「これって..」

「バレンタイン。皆で、作った」

「お兄ちゃん、食べて、食べて」

「まだ、沢山ありますから、どんどん食べてください!」


「ありがとう、皆」


 バレンタインか。生まれて初めてもらったな。

 こうしてくれる人がいるのって本当にありがたい。

 今度お返ししないとな。


「頂きます」

「どう?」

「うん。むっちゃ美味しいよ!」

「ホント?」

「ああ、本当だよ。皆ありがとう!凄く嬉しい」

「良かった~。ねぇ、ニーナたちも食べよ」

「そうですね。食べましょう」


 その日は最高のバレンタインだった。



 ────────────────────────────────────────

 ロリとのバレンタインいかがでしたか?

 思い付く限りの甘々な話を書きました!ちなみに、自分はチョコレートもらった事ないですw

 次の更新は2月の終わりぐらいになると思います。

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