カリン1-4

 3

『彼に膝枕してもらおう』


「ど、どう、シアちゃん」

「うん。なんだか落ち着く」


 5

『彼に可愛い姿を見せて、驚かせよう!』


 ニーナちゃんはすぐさま2階に上がり、着替えて降りてきた。


 服は真っ白のワンピースを着ていた。


 普段この世界では彼女たちの私服を見ないので、なんと言うかとても新鮮だ。


「どう、お兄ちゃん!可愛い?」

「うん!むちゃくちゃ可愛いよ!」

「えへっ!ありがと!」


 6

『彼が疲れている。なでなでしてあげよう!』


「英二さん、お疲れ様です」


 なでなで


「どうですか?」

「うん。カリンちゃんがなでなでしてくれると、疲れが吹っ飛ぶよ」

「本当ですか!では、またやっても」

「うん!ぜひお願いするよ」


 3

『彼に髪をとかしてもらおう!』


「シアちゃんの髪、綺麗だね」」

「ありがとう。..えーじは髪長い方が好き?」

「うーん。好きだけど、短い方が俺は好きかな」

「本当!」

「うん」

「そっか。じゃあ、伸ばさずに頑張る」


 頑張るって何をだろう。


 カリンちゃんが突然こっそりと話しかけてきた。


「英二さん。さっきの本当ですか?」

「えっ?」

「だから、髪は短い方が好きだって」


「あ、あー。それね。確かに短い方が好きって言ったけど、カリンちゃんは短いより、長い方が絶対可愛いと思うよ。だから、切っちゃダメだよ」

「わ、分かりました」


 英二さんがあんな事言ってくれるなんて..。


 5

『彼にぎゅっとしてもらおう!』


 ぎゅっ


「ど、どう?ニーナちゃん」

「お兄ちゃんのぬくもりを感じる」

「そ、そっか」


 4

『彼に髪飾りを着けてもらおう!』


「英二さん、これでお願いします」


 渡されたのは、ピンクの綺麗な髪飾りだ。

 それをカリンちゃんの左耳上辺りに着けた。


「こんな感じでいい?」


 カリンちゃんはポケットから手鏡を取り出し、髪飾りの位置をチェックした。


「はい!ありがとうございます!英二さん」

「喜んでもらえて何よりだよ」

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