2-23 パーティー結成

 パベルさんのスクロール店を出て、『赤のダンジョン』前の広場に来た。


 長身のレイア、ネコ獣人のカレン、姫様アリー、ちびっ子魔法使いエマに、パーティー編成用のスクロールを渡す。


「じゃ、これからパーティーを組む。このパーティー編成用スクロールを開いてくれ」


 パーティー編成用スクロールは、茶色リボンのスクロールだ。

 冒険者ギルドやスクロール屋で、1万ラルクで売っている。

 ダンジョンでもそれなりにドロップする。


 スクロールの表面には、パーティーリーダーの俺のサインと結成するパーティー名『ガントチャート』の名が魔法のインクで書いてある。


「なあ、ナオト。これを開くと、どうなるんだ?」


 長身のレイアがスクロールを器用にクルクルと回しながら聞いてきた。


「俺の結成する冒険者パーティー『ガントチャート』に加入……つまりここにいるメンバーでパーティーを組む。パーティーを組んで魔物を討伐するとパーティーメンバー全員に経験値が入る」


「なら迷う事はねえな!」


 レイアがパーティー編成用のスクロールを開くとスクロールが光り、光がレイアの体内に吸い込まれた。


 ネコ獣人のカレン、姫様アリー、ちびっ子魔法使いエマが次々とスクロールを開く。

 俺もスクロールを開いてスクロールの光を体内に取り込む。


 確認の為、全員をスキル『鑑定』で見るとちゃんとパーティーに加入していた。



 -------------------




 ◆ステータス◆


 名前:ナオト・サナダ

 年齢:13才

 性別:男

 種族:人族

 所属:ガントチャート new!

 ジョブ:弓士 LV28


 HP: H

 MP: H

 パワー:H

 持久力:H

 素早さ:H

 魔力: H

 知力: H

 器用: G-小上昇中


 ◆スキル◆

 弓術

 速射

 連射

 パワーショット

 遠見

 夜目

 集中

 曲射

 鑑定


 -------------------


 ◆ステータス◆


 名前:レイア

 年齢:13才

 性別:女

 種族:ティターン族

 所属:ガントチャート new!

 ジョブ:戦士


 HP: C-小上昇中

 MP: G

 パワー:C

 持久力:C

 素早さ:F

 魔力: G

 知力: F

 器用: F


 ◆スキル◆

 再生

 槍術

 パワースラッシュ new!

 大車輪 new!


 -------------------


 ◆ステータス◆


 名前:カレン

 年齢:13才

 性別:女

 種族:猫人族

 所属:ガントチャート new!

 ジョブ:盗賊


 HP: F

 MP: G

 パワー:F

 持久力:C

 素早さ:C-小上昇中

 魔力: G

 知力: F

 器用: C


 ◆スキル◆

 ネコ目

 ネコミミ

 ネコ鼻

 短剣術

 罠探知 new!

 罠解除 new!

 罠設置 new!

 お宝探知 new!


 -------------------


 ◆ステータス◆


 名前:アレクサンドラ・アルブ・ニーノシュク

 年齢:13才

 性別:女

 種族:エルフ族

 所属:ガントチャート new!

 ジョブ:魔法使い LV1


 HP: H

 MP: A

 パワー:H

 持久力:H

 素早さ:H

 魔力: A-小上昇中

 知力: B

 器用: B


 ◆スキル◆

 中級風魔法

 初級水魔法

 初級火魔法

 魔力軽減 new!

 魔力調整 new!


 -------------------


 ◆ステータス◆


 名前:エマ

 年齢:12才

 性別:女

 種族:人族

 所属:ガントチャート new!

 ジョブ:魔法使い LV1


 HP: F

 MP: C

 パワー:F

 持久力:F

 素早さ:F

 魔力: C-小上昇中

 知力: C

 器用: A


 ◆スキル◆

 初級闇魔法

 必中 new!

 先制 new!




 -------------------



「じゃあ、ダンジョンに入る前にミーティングだ」


「ミ……?」


「ニャ?」


「なんじゃ? ミティン?」


「ミーなんだよ!」


 どうやら『ミーティング』は通じない言葉らしい。

 若干のやりにくさを感じながら話を続ける。


「えっと……ミーティングは、打ち合わせの事だよ。ダンジョンに入る前に、探索する階層の注意事項、今日の探索の目的、出現する魔物の種類、特徴、フォーメーションなんかを確認するんだ」


「なんか……面倒くさいな……。もっと、こう……バーッと勢いで良くないか?」


「ニャ! ニャ!」


 レイア、カレン……そう言うのダメだぞ。

 油断大敵!


「わらわは、『みーてぃんぐ』に賛成じゃな。昨日は散々だったではないか。だからナオトはしっかり準備をしてから、ダンジョンに臨もうとしているのであろう? スキルスクロールや装備も貰った事だし、ナオトの言う事をきこうぞ」


「エマも賛成なんだよ!」


 よし!

 姫様アリーとちびっ子魔法使いエマが、ミーティングに賛成してくれた。


「そんなに長くはかからないからやろう! じゃあ、始めるぞ! まず今日は五階層のボス討伐が目標だ。それから……」


 俺たちはミーティングを行い戦闘フォーメーション、つまり戦い方、戦闘時の各自の動きを確認してダンジョンに入った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る