第6話(ヒロインとの会話回)
後ろを振り返ると神様がいた。
・奏真は死んだおじいちゃんの言葉を思い出した!!
『神様は敵に回さない方がいい。』
ーー 神様の様子をみる/無視する
・奏真は神様の様子を伺った!!
・神様はお尻をさすっている!!
・神様の目尻に涙が見えた!!
・神様はどうやら負傷しているようだ!!
ーー 助ける/見捨てる
「どぉもすいませんでしたっ!!」
・第3の選択肢発動、奏真は勢いよく最強の謝罪技『ジャンピング土下座』を使った!!
「こちらこそ、すいませんでした!!」
・謝ったら謝り返された。奏真はコンランしている!!
うん、冗談は置いといてもだいぶ混乱しているのは事実だよ。
「か、神様。早く顔をあげてください!!」
僕はとりあえずこのままだといけないと思い神様の顔をあげさせることを試みる。
顔をあげた神様は鮮やかな青髪がよく映える美少女。
背格好は僕と同じぐらいに見える。まあ神様の年齢を見た目で判断するのもどうかと思うが。
もともととても綺麗な顔をしているのでその分涙で少し赤くなった目元がとても可愛らしくてぎゅっと抱きしめたくなってーーー
はっ、ダメだダメだ。神様に失礼なことを考えてはいけない。神様なんだから心が読めたりぐらいは普通にあり得る。
「あ、あの、怒ったりとかしませんか?」
「そ、そんな。わたしごときが神様に物申すだなんて、そんなことあるはずがないじゃないですか。」
「そうですか……」
この神様は何をそんなに怖がっているのだろうか。
平民も平民のこの僕が神様を怯えさせるような存在な訳がないし、そもそも僕が神様に対して怒りを覚えるなんてことはないはずじゃないか。
僕は基本的に他人に対して怒りを覚えるなんてことはない。
イライラするとしても人でないものに対してもしくは自分に対して、今で言うとなかなか結果が伸びない能力の訓練ぐらいにしかイラついたりしない。
そんなぼっちを拗らせて人と関わりあうために自分の考えすらも曲げてしまうような自制心の塊である僕が、そんな簡単に。
「そうですよね、私が認めた奏真さんが私の不手際のせいで能力の伸び率が落ちた程度で怒るわけないですよね。」
「はぅ!!」
神様の渾身の一撃(精神)!!
奏真はどんな顔をすればいいのかわからない!!
いや、少し待て。『私の不手際』ってなんだ、『不手際』って。
「すみません、私人間との会話は初めてで少し緊張してしまって。奏真さんがそんなことで怒ったりしない心優しい方だと知っていたのに。」
これって天然?
この人心読んだ上でやってる?
心読んだ上で笑顔貼り付けて僕の心を抉ってるじつはすごいドSだったってだけじゃないの?
天然だったら世界初精神攻撃型生物兵器の才能あるよ?
「今回は本当にすいません。私は天界に帰ります。」
「ちょっとまってぇぇぇ!!」
慌てて神様の手首を掴む。後でどんな天罰でも受けるから今はとりあえず帰らないでほしい。
「すみません神様、でも今はとりあえず大量の爆弾を処理してからにしてください。」
「爆弾!!もしかしてもう他の人から襲撃を受けてるんですか!!」
何その物騒な話!!てか『もう』って言ったこの人?!また爆弾落としたよ!!
「今のはたとえです。要約するとつまり、説明してくださいという意味です。」
「えっと、何がわからないんですか?」
この切り返し!!初めて僕に質問にくる慎吾があの表情を見せる理由がわかったよ!!
「えっとですね、ここと、ここと、ここです。最初から説明してくださると助かります。」
「ふむふむ、えっとですねーー
・・・・・・・・・
・・・・・
・・
・
同時刻
【『MTB』会議】
「序列三位、学校での奏真くんの様子はどうだったかね?」
「はい、まだ誰か他の人に能力のことを伝えたようなことはないようです。」
「今頃そんな風に考えられる奴がいるんだなぁ。俺だったらバラしまくってたところだ。」
「確かに黙っているというのは賢い選択肢だ。是非とも『MTB』に引き入れたいな。」
「ところで、序列三位。昨日のC市の襲撃犯はどうしたんだ?」
「ああ、あれでしたら銃弾を移動して銃を無力化した後にコンクリート部分を変形させて壁に貼り付けておきました。」
「そ、そうか。なかなかえげつないことをするね。」
「我が娘ながらすごいと思うぞ。まあ俺だったらどこかの万年二位と違って一手間で全員を無力化できるがな。」
「お前の異能が『範囲型』のものだからだろ?俺の異能が接触型じゃなかったら俺が序列一位になっていた筈だ!!」
「ほぅ、いうねぇ。そのネジが緩んでそうな頭、思考が揺れてまともな判断力を持ってないんじゃねぇか?」
「そっちこそ、首から上のものが飾りみたいだから切り離してやるぞ?」
「二人とも、いい加減にしろ!!」
ドゴッ!!
・・・・・・・・
・・・・
・・
・
翌朝、C市内のビルの壁に人の頭型のくぼみが見つかった。
能力メモ
・
・
・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます