2限目 ミラクル•ポップコーン

 2日目。今日は早速、クラスタイム(HR)で係やクラス目標などを決める。


中学や高校と違って、皆自由に決められるから、上がった係はとても役に立つ係や楽しそうな係ばかりだった。

決まった係はというと…



•整理整頓係


•ゲーム企画係


•盛り上げ係


•保健係



だった。もちろん私は地味な整理整頓係だったが…


続いて、クラス目標。これが一番困る所だ。なにせ最後学年なのだから、それぞれが候補をあげても、当然「○年生の時もそれだった」というようなものが多いからだ。



クラスきってのスポーツマン、野中は言った。


「なんかさ、こう…かっこいいのがいいよな。最後なんだし…」


これは男子共通の意見だった。


おそらく、クラスで一番男の子っぽい女の子、芦沢はるが意見を出した。


「あ、じゃあ『はじけるクラス』っていうのは?ほら、皆なんだかんだではっちゃけた性格してるし…」


早速、黒板に候補が書かれる。


「んー、でもなんかダサくない?…」


誰かが言った。


「じゃあ、はじけて、飛び出しちゃえば?」


謎の意見が出た。(思い返せばこれは私が言ったのかもしれない)


「『はじけて飛び出すクラス』か…でもこんなんだと、どっかのクラスとかぶりそうだよね」


その時、先生が言った。


「ね、みんなあ…はじけて飛び出すものってなにがある?」


暫く皆黙っていたが、誰かがこう言った。


「あ、ポップコーンとかそうじゃない?」





そして、集会で発表した(発表の仕方もクラスによって独自のやり方があった)クラス目標は…



「はじけて!!(ここで皆ジャンプした)」


「とびだせ!!」


「6の2(定番である)」


「ミラクル!!」


「ポップコーンです!!(ここで当時流行っていたゴー○デンボ○バーのサビの振り付けを踊った)」



そんなわけで個性たっぷりなクラスにぴったりなクラス目標「はじけて!!とびだせ!!6の2ミラクル•ポップコーン」が誕生したのである。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る