鏡
東雲 怜
第1話
目の前に、女性がいる。
私が右手をあげると彼女は左手をあげた。私は言う。あなたは誰?と。だが彼女も言う。あなたは誰?と。さっきからずっと私の真似をしてくる。うざいうざいうざい。
怒り狂った私は近くにあったオルゴールを掴みなげる。
彼女が割れる。私も割れる。
真似をし続けるなら首を絞めて殺してやる。
私は首を絞める。苦しい。だか女性も苦しがっている。視界が霞む。私が先に死ねばあいつの死をみれない。絶対に後に死んでやる。倒れる。私も、奴も。
もうだめだ。身体がぴくりともうごかない。奴は死んだ?動かないなら死んだか。
ざまぁみろ。
霞んだ視界の中、お互いが目を開けているのに気付くものはいない。例え二人が自分自身であろうとも。
鏡 東雲 怜 @Lear_b
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