24/07/21~29 十章の屋台骨を組み上げる(※ネタバレ注意
ある意味天啓。
『前回GETした顧客リストにジジイがおった』
普通に考えると素直に導き出せそうだったのに、何故か全然思いつかなかった。
視野が狭くなってる証拠だな……
まぁ、思いつけたんだから、ヨシとしよう。
んで。
ジジイが人身売買に関わるようになった理由を考えよう。
今まではノータッチだったのに、何故突然ここで。
ジジイの方から行ったとは思えない。
そう言うのは、『囁きかけられて』心が動いてしまう事だと思う。
じゃなければね、目につく女を攫うだけだしな。
敵伯爵が雇っていた暗殺者。ヤツが絡んでる、という流れを考えていた。
なので──
恐らく、敵伯爵の方から接触があったんだろな。
敵伯爵だって、主人公が脅威になり得ると考え始めている。だから裏から手を回して相手の足元を崩すっていうのは、何も主人公だけが思い付く事じゃない。
ベッサリオンをも取り込んで、主人公を孤立させる算段だったのかもな。
でも、囁かれた事があったとして。
ジジイ、なんで若い女なんか買ったんだ──
え。
今、気持ち悪い事思い浮かんだ。
ジジイ、新しく自分の子供を使って、その子に伯爵の跡を継がせようとしてる、とか?
気持ち悪い!!
思いついちゃったけど気持ち悪い!!
でも、爺さんは自分の血統に自信を持ってる。だから、知らん所出身の女の子に生ませようとしなさ──ああ、そうか。
その子が『ベッサリオンの血を引いてる』と分かる印がある。
瞳が赤いんだ。
いやホントつくづく気持ち悪い。
考えてんのワシなのに、気持ち悪い。
その子が、なんか元々の乙女ゲームに関わってて欲しいけれど、前回出てきたドンが乙女ゲームでは『赤い瞳の印象的な妖艶な美女』だったから、これ以上赤い瞳を増やすのも──
そうだね。乙女ゲームは無関係でいいや。
その子は親が探してて、保護された後、無事に家に帰れる、としようか。
そこまではいいとして。
当初『ジジイは、主人公の末弟を擁立しようとしてた』と考えていた。
その方が手っ取り早いしな。
だから、その線も消えてるワケないんだよな。むしろ、それが本線。新しい子供、は保険か。
んあ。
一つ思いついたのでメモしておこう。
ジジイに買われた女の子、ストックホルム症候群を起こしてる事にしよう。
その方が──あとあと面白い事になりそうだし。
本筋に戻ろう。
***
ってところで、数日経った。
平日はマジこっちに脳コストさけられんな……
8/1に公開したい、も、ちょっと無理な気がしてきた。
いや? ちょっとか?? 不可能だろ???
まぁ、ワシが22時過ぎには寝ちゃう事が原因やけどな。
睡眠は絶対削らない派。
健康は削れん。
もう中年下り坂真っ最中なので、健康を害した瞬間に全てがダメになるのが目に見えてるからな。
体が第一。
って事で、約一週間振りに考える。
一週間前まで見えてた道筋は、綺麗に見えなくなったわ。
クッソ。
でも。
脳内をこのエッセイで垂れ流しているので、追体験する事によって、思い出す為のキッカケになる。
人身売買リストにジジイがおって、なんで人を買ったのかまでは理解できた。
でも。
そうそう。
ワンコの散歩してる時にふと疑問に思ったんだよ。
ベッサリオンの血に固執するなら、出自が怪しい奴隷を買うより、地元で人攫いした方が早いのにな、と。
その理由を考えてみた。
ジジイにとっては、領民は自分の家畜なんだよな。自分の所有物について、それなりに大切には思ってる。まぁ、この『大切』は自分の持ち物として、だけどな。
だから、自分の所有物について『攫って子供を産ませる』という事ができなかった。
その倫理観はある。
が。
自分の領地外にいた人間には、『自分の所有物未満である』という認識を持ってるから、平気で酷い事が出来るんだな。
コレ、現実にもいるよ。
自分の家族は(自分なりに)大切にするクセに、そうじゃない人間に対しては恐ろしく非道になれる人。
ゴロゴロ見る。
ふむ。
ジジイの事はまずはここまででいいだろう。
主人公側の動きだな。
リストにジジイの名前を見つけたら、主人公は震えるほど怒りを感じるだろうな。
『何してんねんあのクソジジイ!!』ぐらいは思ってる。
そして。
突然そんな動きを見せ始めたジジイを警戒し……
親に報告するかな?
……今までの主人公なら、しないんだよ。自分で真意を確かめてから、場合によってはブチのめす、をやろうとしてただろう。
でも。
最近、彼女は『一人の力の限界』をヒシヒシと感じてる。一人では戦えない、一人では守りきれない、それを、この一年半ぐらいで実感しただろう。
だから──
両親に、警戒の意味を込めて、報告するだろうな。
そして、両親と一緒に算段を考える、かな。
うーん。
違和感がある。
主に、両親の方に。
両親は、あまり真意を子供たちに伝えないんだよ。
母は言葉が下ッ手クソで、父も母が動くと思った事には基本口出しをしない。
でもなぁ……
娘である主人公が、もう子供ではない事、そして前回の事件を上手く解決した事を知ってる。次期伯爵としても見ている。
今自分たちが領主であるし、そして主人公の父にとっては、自分の父だ。
娘の力を全面的に借りて、解決しようと考えるだろうか?
逆に、娘には口出しをさせずに、自力で解決しようとするだろうか?
今までだったら、主人公の活躍を知らない間であれば、もしかしたら、「貴女が関知するような事ではありません」って母は言いそう。そして、自力でなんとかしようとしただろう。
が。
次期伯爵として娘を推そうとしているのであれば。
本当にその力があるのかどうか、ここで腕試しさせる気もする。
母は苛烈な人なので。
主人公の事は愛している。
が。
千尋の谷に向かって背中を蹴り込むぐらいするタイプそうだよな。
それでダメだったら、主人公にはその力がなかっただけ。と判断しそう。
勿論、娘に全てを押し付ける事はせず、保険はかけておくだろうし。
だから──
主人公からジジイの悪事の連絡が入る。でも詳細は実際に主人公たちがベッサリオンを訪れた後に聞くだろう。
手紙や電報だと、ジジイに気づかれる可能性もあるし。電話でも、交換手が聞いている可能性があるので、無理。
だから、詳しい話は直接するだろう。
そして、そこから算段を立てる事になる。
ふむ。
自然だな。
いやマテ。
その時点から調査したんでは、短い期間では調査しきれない。
事前に連絡が必要な筈だ。
暗号は使えない。ベッサリオンで使われている暗号は、当然ジジイも解読できるから。
ならどうやって──
妹たちだ。主人公は、妹たちを通じて、その連絡をしたんだ。
昔、姉妹たちの間で開発して使われていた、お遊びの暗号。それを使ったんだ。
なるほど。あの姉妹たちならそれぐらいはやりそうだ。
それで事前連絡し、両親たちは独自に調べられる事については調べ始めていた。
そして。
数字に強い妹が帳簿の変な数字を発見し、それをもとに昔の帳簿から洗い始めて──っていうのを、やっていた、と。
いや、もしかしたら妹自身は、ずっと調べていたかもしれない。でも両親に苦手意識を持っていたから、それをずっと黙っていた。
主人公に対しても、数字に強い妹はかなりの理系脳なので、確証がない事は伝えない。
今回の、主人公からの連絡で、今まで調べていた事についてを、両親に報告したのかもしれない。
うん。
不自然さはないな。
さて。
そこまでは問題ないな。
そこから、どう動き始めたのか、十章でどういう動きをするか、だな。
両親からの報告で、ベッサリオン領地内がキナ臭い事があるという事を知る主人公。
両親自身も、ジジイがあれぐらいで引き下がらない事は分かっていた。
まぁ、まさか人身売買にまで手を伸ばしていた事は、ちょっとショックだっただろうが。
忘れてたんだけど、そういえば、七章でジジイは侯爵夫人を2回もぶん殴っている。
両親は「必ず本人に償わせます」と約束した。
それの件についても考えておかなきゃ。
両親は勿論、償わせようとしたけれど──ジジイ、なんのかんのと逃げただろうな。
一応立場がある身だったので、簡単に拘束する事が出来ず、なんのかんのとはぐらかして。
その分の罪もあるけれど……喉元すぎたジジイは「そんな過去の事を」と言って反省しないんだろうなぁ。
自分で考えたキャラだけど、本当に胸糞キャラだなぁ。
話が逸れた!!
ここまでの事について、時系列で考えよう。
時系列が破綻してると、ご都合主義より悲惨な状態になるからな。
ご都合主義はいいんだよ。ご都合主義万歳。
まず。
ジジイが人身売買に手を染めた時期だな。
えーと?
第七章の話は、冬の終わり頃の話だ。十章と同じ年。
……ちょっと待てよ? 七章が発生する前に人身売買に手を染めているとは思えない。その頃、まだ実質領主権限を持っていたし、そこに手を染めるほど落ちぶれていなかった。
プライドだけはクッソ高いジジイだからな。
って事は、人身売買に手を染めたのは、春以降。主人公が人身売買のリストをGETした夏頃までの間。
ホントについ最近って感じなんだな。
だから、GETした人数の一人か。まぁ、豪遊できる程自由にできる金はあまりないだろうし。
実質権限を剥奪されたジジイは不貞腐れていた。
そこに。
カザウェテス子爵──敵伯爵の腹心でベルナとベネディクトの父だったヤツが捕まった事により、敵伯爵は主人公を警戒するようになった。
そこで、事前に仕込んでいた間者たちを使い、八章時点でツァニス侯爵を脅迫、そして主人公の拉致を計画。
その裏で、ベッサリオン伯爵家の足元を崩そうと画策を始めた。
なんせあまり外との接点がないベッサリオン。カラマンリス領との直接的な接点もなかった為、経済封鎖とかの手がとれなかったんだろうなぁ。多少のコネを使ってそれをしようにも、かけるコストに似合わない効果しか得られない、とか。
それ以外に、良くない噂を流そうにも、誰も興味もってくれないし。田舎だから誰も興味をもたないし、そもそも知名度が低いからな。
ジジイに人身売買の話をもっていったのは、暗殺者で九章のヴィランだったコスティだな。八章の頃──夏前ぐらいにはベッサリオンにいて、ジジイと接触し、人身売買に関わらせていた。
その後、コスティは九章の頃にはカラマンリス領へと戻っていて。
九章終了時点では、敵伯爵から離反しつつ、撒いておいた種を回収する目的で、ベッサリオンへとまた来た。
人身売買とジジイの接触タイミングはそれぐらいかな。
だから両親は、主人公から情報がもたらされるまで、ジジイの人身売買の事は知らなかった。ジジイが不貞腐れて、別荘かなんかに逃げた後に起こった出来事だったので。
ジジイのそれ以外の不正については。
ジジイがいなくなってから、帳簿に直接アクセスできるようになった、主人公に妹が気づいた、とするか。
それより前か?
金の不正をするようなジジイが、孫娘に帳簿を触らせるような事はしないよな。
だからやっぱり、帳簿の事に気づいたのも、ジジイがいなくなってから、か。
……ここら辺、やっぱり、ジジイが実権を失ってから色々な事が発覚しはじめたって感じなのかもなぁ。
帳簿の件は、比較的すぐに気が付いて、妹は両親に報告。両親は裏でその件について調査をし始めた。
……ふむ。
ジジイが主人公の弟を擁立し、実権を自分へと戻そうと動き始めたのはいつ頃だろうか? 七章終了後すぐではないと思うんだよな。暫くは不貞腐れそうだし。
ああでも、不貞腐れた時間はさほど長くなく、すぐに動き始めたかもしれないなぁ。
……待てよ?
主人公の弟を擁立しようとした時。
ジジイ、弟を連れずにどっかに消えるかな?
弟を連れて行ってしまう? いや、あの苛烈な母がそれを許す筈もないよな。
そんなんただの誘拐や。
そんなんされたら、あの苛烈な母が放っておく筈がない。山狩りする勢いで探されるだろう。
ってことは、ジジイは弟を連れていけなかった筈だ。
でも。
離れていて、擁立とか出来るのかなぁ?
弟を、自分の思った通りに操作したいだろうし、手元に置くよなぁ。
それこそ、離婚言い渡されたDV夫のように。子供の意志とか無関係で、道具として子供を手元に置いて利用しようとする。育てる気はない。あくまで道具。育てるというより、洗脳しようとするだろう。まぁ、ジジイにとってはそれが「教育」だと思っていそうだけれど。
でも。
苛烈な母という、難攻不落の壁があるからな。
──なるほど?
ジジイ、弟を攫うタイミングを虎視眈々と狙っていた。
そして、実施されるのが、十章なのかもしれない。
もう少し、背景をしっかり考えたいなぁ。
背景を考えておくと、いざ本編を書きだした時に、詰まらず書けるんだよね。
キャラたちはもうどう動くかのイメージは簡単についているので、状況を用意してあげると自然に動くし。
よし。
もう少しだけ、突っ込んで考えてみよう。
しかし、今回も結構な文字数になってしまったので、このエピソードはここまで。
続きは次回。
それではね!!
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