24/07/20 十章について視点を変える(※ネタバレ注意)
エリックのカッコいいセリフが思い浮かばないので、ちょっと視点を変えようと思う。
テーマ、について。
コレがないからブレるんよ。
んで。
テーマを探してネットの海をバタフライ。
今日も今日とても、ネットの世界は魑魅魍魎が跋扈した、毎日が百鬼夜行。
凄いな……
SNSが発達して、見えなかった『魑魅魍魎』と『ある特定の人にしか見えない百鬼夜行』が、見えるようになった。
世界はなんて怖いところなんだ……
ただ、魑魅魍魎の百鬼夜行なので、色んなタイプの妖怪が多すぎて、選べない。
選べなかったから、私は十章のテーマを絞り込む事が出来ず、右往左往してたんだ。
んで。
選んだ。
一度選んで、そのテーマに合わせてイベントをチラホラ考え、十章のオチを考えられるようなら深掘りする、という風にしてみようと思って。
取り上げるテーマは
『世間は、女性痛みに鈍感 or 無視する』
これは、『他人の痛みの分からない王様になっちゃうぞ』に通じる話でもあるのだが。
コレは耳の痛い話である。
私自身だって、『やっちまった』と後から気づくような事がゴロゴロある。
ただ、実はもう一つ、取り上げてみたいテーマもあった。
忘れないうちにメモしておこう。
『女性は、肩書きを押し付けられがち、そしてその役割に合わせた苦痛を背負わされがち』
かな、と。
コレは具体的に言うと、ある一定年齢以上の女性は、『妻』『母』どちからであるのが普通であり、そうではない女性は欠陥品であるという、社会的圧力があり、かつ、一度その肩書を持ってしまうと、降りる事を許されない、という怖い風潮がある。
『女は三界に家はなし』なんて諺もあるぐらい。
コレについては、八章と九章の間に離婚した主人公に、まさにピッタリの状態で。
十章のヴィランであるジジイが、蛇蝎の如く嫌がる状態だな、と思われる。
そう考えると、後者の方がテーマとして取り上げやすいのではないか、と思うんだが……
ああ、追いメモ。
後者について。ジジイみたいな人間は『勝手に自分が作った枠組み』の中で、その枠組みから離れた女性を『処罰したい』という欲が強い、という事があるらしい。
処罰したいの。
ココ、ポイント。
『嫌い』じゃない。『処罰したい』の。
つまり、加害性の現れだね。
何かを嫌う感情は誰にでもあるが、『処罰したい』『罰を与えたい』『謝らせたい』『間違ってましたと言わせたい』という、欲です。
感情ではない。欲、です。
こういう欲は、ジジイだけじゃなくって、大概誰でも持っています。
よくある「正義感が持つ暴力性」や「正論を叩きつける」のは、この延長線上にあります。
つまり、主人公もコレが結構強い。
ただし、このジジイ関連は、それが出る方向性がヤバイ。
ジジイ、そしてそういう人達にとっては、女性は『家畜』なのだよね。
でも、家畜との大きな違いは、逃げ出した家畜を連れ戻す時、家畜に普通いちいち折檻なんてしません。
でも、ジジイたちは、『二度と自分に逆らって逃げようとなんてするんじゃない』と、厳しい罰を与えます。
そう。ジジイたちは、同じ属性を持つ人間は『自分たち』として、それ以外は全部『自分たち以外』であり『自分たちの所有物』、つまり『自分達未満』と見ています。
だから、声を上げ意にそぐわない事を言う女性を蛇蝎の如く嫌い、チャンスがあれば黙らせ逆らわないように罰を与えようとします。
コレ、この作品の応援メッセージやレビューでも時々見る感情だね。
……ふむ。
やばり、こっちの方がジジイも出るしテーマとして取り上げた方がいいのか?
……そっちをテーマとした時に、エリックのカッコいいシーンを演出できるか?
たぶん。
エリックも、ジジイが決めた『枠組み』から外れようとする。そして、それを超え高々に叫ぶ。
それが、最初に思いついていた
「おれはおとこにならなくったっていい! おにいちゃんになるんだから!」
みたいな感じ。
ジジイが伝えた「男ならこうあるべき」について、エリックは「男ならこうあるべき、の『こう』に賛同できないから、ジジイの言う『男』にはなりたくない」って事。
エリックが反論するような「男ならこうあるべき」って、何だろう……?
例えば、「男なら、女たちを殴ってでもしっかり言う事を聞かせるべき」とか、かな。
これから、妹だか弟が生まれるエリックにとっては、その弟や妹「殴ってでもいうことをきかせる」とか、「コイツ何いってんだ?」って感じだろうしなぁ。
「女は頭が悪く感情的な生き物だから、論理的に諭してやらなければならない」とか。ただ、この文はエリックには理解できない。
ただ、コレについては、イリアスが鼻で笑って切り捨てそう。
「貴方のその根拠のない言論の方が、感情的ではなくって何なんでしょうね?」って。
「そうあって欲しいんでしょ? セレーネに、頭が良くって理性的でいて欲しくないんだ。そうじゃないと、自分が上に立てないから。つまり、セレーネの賢さや理性を、無意識に脅威とみなしてるって事だ」
って。
──おぅ。
なんか、イメージが降って来た。
ジジイに向かって、子供たちが、エリックだけじゃなくって、イリアスとか、セレーネの妹とかが、ワイのワイのと文句を言ってる姿が。
ジジイが「事実女は頭が悪いではないか! 学問にしろ研究部門にしろ──」
セレーネ妹「そもそも女子に教育を施そうとしてないじゃない。お祖父さまだって、私に『女に賢さはいらん』っていって、勉学の家庭教師つくてくれなかった。今いる勉学の家庭教師は、セリィ姉さまがお母さまにかけあってつけてくれた人だよ!」
とか。
面白いな、その展開も。
ジジイ、子供たちに詰められる。
んで。
「セレーネが変な教育を施すから、子供たちが余計な事を考えるようになった!」
と矛先をセレーネへと向けた時
「先々の色々な事を考える事の、どこが余計な事ですか!? 今の世の中の理不尽を正していくのは、アンタたちが敷いた理不尽なルールを壊すのは、我々と、そして今子供であるこの子たちだ!」
みたいな感じで。
まぁ、なんか、キラキラした展開って、ワシあんま好きじゃないので、もっと泥臭い感じにはしたいけれども。
子供たちに散々詰められ
「ともかく! 私は許さない!!」
と断じたジジイに向かって、セレーネが毅然と
「貴方の許可は、求めていない」
って切り捨てる!!
おお! カッコイイ!!
そのシーンも欲しいなァ!!
もうちょっと、もうちょっと煮詰めたいな、このシチュエーション。
晩餐会みたいな場に、現れるジジイ。
セレーネは、そこに、もともといるのか、後から登場するのか。
その前のシチュも考えないとな。
山場の概要は
・晩餐会に現れたジジイ、セレーネを断罪
・セレーネ、一時、拘束される
あ! そうか!! 断罪シーン! 悪役令嬢ものによくありそうな、いわれのない罪で断罪されるが、その場で状況をひっくり返してザマァしかえすシチュエーション!
これぞまさに! 悪役令嬢作品のテンプレ!!
ただ、断罪するのが、ヒロイン&ヒーローではなく、ジジイだけれども。断罪されるのも、悪役令嬢ではなく悪役令嬢の元継母だけれども。
そうか。
つまり、状況をひっくり返して、ザマァする為の「ネタ」が必要なんだ。
例えば横領の証拠とか、武器を集めて内戦起こそうとしていた証拠とか、そういうのをあげつらう。
それを調べるのは誰だ? まぁ簡単に思いつくのは、諜報部隊のディミトリだな。両親も調べていて欲しいな。両親と、ディミトリが連携して動くのか。
……待て。そうか。実は知らん間に、ベッサリオン伯爵と、カラマンリス侯爵が仲良くなっていて、とか、そういう後ろ盾があった方がいいのか?
ただ、ディミトリが、ただの便利キャラになって欲しくないんだよ。
「もう、お前がいればそれでいいじゃん」とか、そういうの、好きじゃない。
あ。
数字に強い、セレーネ妹が帳簿の数値の変な所に気づいて、それでずっと長年調査してた、とか?
それ、面白い。
ふむ。色々な事が、細い糸で結びついていて、最後の最後、ドミノがパタパタ綺麗に倒れるように、物事が明るみになる、そういうの、いいなぁ。
章のヤマ、というより、発生する事件を、最後から考えて組み立てていくか。
・ジジイ、横領罪・内乱罪で捕まる
↑↑↑ コレが、今回の「ザマァ」だ。
それをする為には、証拠を集める必要がある。
セレーネ妹が、帳簿と実際の保有財産の金額の差異に気づき、親に相談。
やっと実権を手に入れた両親は、妹が言う内容について調べ始めていた。
……これぐらいで、睡魔に勝てなくって力尽きたんだが、寝しなにアレコレイメージが浮いてきた。
ジジイ、敵であるラエルティオス伯爵と、繋がりがあった、という事実を発見した、とかな。
当初は勿論、繋がりはなかった。ツァニスがセレーネを見初めたのも、全然違う理由だし。
ただし。
九章で、人身売買の顧客リストをGETした主人公たち。
そこに。
ジジイの名前を発見。愕然とする。日付は最近だから、昔から、ではなかったけれども。
セレーネは頭を痛めるだろうなぁ。
そうか。
だから、セレーネがベッサリオンに来たのは、「収穫祭を子供たちに見せたい」だけが目的じゃないんだ。
むしろ、裏の目的「ジジイを詰める」為に、そしてその真の目的を隠す隠れ蓑として「収穫祭を子供たちに見せたかった」を使うのか。
なるほど!!!
なんか、パズルのピースがハマりだしたぞ!!
この作品では──というか。
八章、九章の流れがそうなんだけれども。
「表の目的」と「裏の目的」があり、「裏」の方は匂わすけれど、最初は出さないようにしているんだよね。しかも、更にもう一つネタを仕込んでおく。
例えば八章だと「お花見リベンジ」が表の目的。裏の目的が「内部に潜んだ間者を一網打尽にする」作戦であり、最後の最後まで隠されていたのが「捕まえた間者を自分達の方に寝返らせる」事だった。
本来の目的は、最後のヤツ。
例えば九章だと「アティの学習旅行の事前調査」が表の目的。裏の目的は「ラエルティオス伯爵の尻尾を掴む」事であり、最後の最後に「人身売買の顧客リストをGETし、敵伯爵の足元を崩す事を画策」する事でしたわ。
「大どんでん返し」まではいかなくっても、半回転ぐらいさせたい。
私は、王道から「ちょっとズラす」のが好きなんです。
良い意味で、読者を裏切るのが好き。……人によっては悪い意味にとれなくもないかもしれないけれど。
そもそも、「結婚をゴール」に定めていないのも、それが理由。
読者さんたちが「誰とくっつくのかしら。ドキドキ★」って待っていてくれるのを分かっているからこそ「誰ともくっつけない」という選択をしようとしている、という。
天邪鬼。
これで、たぶん、最後の最後に反発が生まれるのは目に見えている。
が。
それでいい。
ワシは「結婚エンド」はワシはあんまり好きじゃないんよ。
すまんな。
話が逸れた!!!
十章裏設定。
・人身売買顧客リストを見たら、最近の履歴の所にジジイの名前発見
・どういう事なのか、主人公は探りを入れる為にベッサリオンを訪れた
よし。
これ、十章の屋台骨にしよう。そうしよう。
そうすれば、たぶんストーリーが自然と組みあがる気がする!!
ってところで!
今回はここまで!!
以上!
それではね!!!
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